11月26日(水)公立学校が目指すラーメン屋は…(校内別室指導の目的、公立学校の役割)
- 公開日
- 2025/11/26
- 更新日
- 2025/11/21
学校長より
とある研修で、現代の公立小学校のあるべき姿を、多くの人が大好きなラーメン屋さんに例えた話がありました。
お客さんから見たラーメン屋さんの評価を書いてみます。
【一つの味にこだわるラーメン屋さん】
○中華そばならここだよね
〇濃厚コッテリスープが美味しいな
〇がっつり食べたい日はこのラーメンだね
⚫︎行列できてたから何となく入ってみたけど、味は選べないんだね
⚫︎餃子やデザートはないんだね
【いろいろな味やサイドメニューおくラーメン屋さん】
〇醤油、塩、味噌…今日は何にしようかな
〇今日は麺の量を減らして、その分餃子を食べよう
〇とんこつラーメンにするから口直しのシャーベットも頼もう
⚫︎味噌ラーメンで比べたら、味噌ラーメン専門店の方がおいしいな
⚫︎〇〇系ラーメンと比べると物足りないな
さて、学校にとってのお客さん(ステークホルダー)は、基本的には学区域在住の子どもたちとその保護者です。公立小学校の子どもたちは、その学区域に住んでいるという理由で、市教育委員会に割り振られた学校に通います。
お客さんが選んで通える特例校や中学校、高校、または私立学校であれば、【一つの味にこだわるラーメン屋さん】のように、「不登校対応」「進学重点校」「部活動重点校」などの特色を打ち出して、それに同意した人が通えばよいと思います。
しかし、お客さんが基本的に選ぶことのできない公立小学校は、【いろいろな味やサイドメニューをおくラーメン屋さん】になる必要があると思います。
集まるお客さんが求めるオーダーは、人それぞれ違います。それを受け入れる側の公立学校、そして教室が画一的であればあるほど、子どもが「私には合わないから行きたくない」と思うのは自然なことです。
子どもたち一人一人に目を向けても、日によって体調も違いますので、日によって選べるメニューも必要かもしれません。
「所属する教室に入れないならお休みです」では、一つの味にこだわるラーメン屋さんです。
山田小学校では、教室に入れない時には、安心できる場所(メニュー)を提供しながら、気持ちの聞き取り、一時避難的な別室学習、別室へのオンライン授業配信、意図的休養など、子どもたちの様子に応じた支援(メニュー)を子どもたちや保護者とともに考えたいと思います。
お子さんが困っていたら、保護者の方からも、まずは担任にお声かけください。
☆別室指導の目的は、基本的には「本人の困り感を明らかにするため」「教室や学年に安心して戻るためのスモールステップ」です。学校だけで行うのではなく、保護者・子どもとねらい、手立て、期間を確認しながら進める必要があります。
☆別室対応ができる場所は基本的に写真の3か所(ランチルーム、応接室、校長室)です。保健室業務の間の養護教諭と校長が時々様子を見ることができる程度です(発災時は大人が一緒に避難します)。1か月を越す利用は、①子どもが自学自習ができること、②子どもが帰りたいと言ったら保護者が迎えに来てくださること、③保護者が学校とともに本人の困り感に対応し続けることが必要になります。
☆今ある場所、人材、予算の中で、山田小学校版の別室指導を模索しています。ご不明な点は校長までお問い合わせください。