4月24日(金)次の類似の課題対面時に、お子さんにどうなってもらいたいのか(学校と保護者が共有したい指導時の視点)
- 公開日
- 2026/04/24
- 更新日
- 2026/04/24
学校長より
子どもが学校生活を送る中では、友達との行き違い、言葉のすれ違い、仲間外れに感じる出来事、思うようにいかない悔しさなど、さまざまなトラブルに出会います。わが子がつらい思いをしたと聞けば、保護者の方が胸を痛め、「すぐに解決してあげたい」と思うのは自然なことです。学校もまた、安心して学べる環境を整える責任があります。だからこそ、起きた出来事への対応は丁寧に行っていきます。
しかし、そこで大切にしたい視点があります。それは、「今回のトラブルをなくすこと」だけでなく、「次回似たようなことがあった時、お子さんにどう行動できる子になってほしいか」という未来への視点です。
たとえば、嫌なことをされた時に、ただ我慢するのではなく「やめて」と伝えられる子。困った時に、一人で抱え込まず信頼できる大人に相談できる子。相手にも事情があるかもしれないと一度立ち止まって考えられる子。自分の気持ちを言葉で伝え、折り合いをつける方法を少しずつ身に付けられる子。こうした力は、一度教えたらすぐ身に付くものではありません。子どもは失敗と経験を重ねながら、少しずつ育んでいきます。
そのためには、学校と保護者、そして子ども本人が、同じ方向を見ていることが大切です。大人同士で「どう対応するか」だけを決めても、本人が置き去りになっては力は育ちません。反対に、子どもだけに任せてしまっても、まだ経験の少ない小学生には難しいこともあります。大人が支えながら、「次はどうしたい?」「困った時、どんな言い方ができそう?」「誰に相談できそう?」と一緒に考えていくことが大切です。
学校は、目の前の問題を解決する場所であると同時に、子どもが社会の中で生きていく力を学ぶ場所でもあります。家庭は、安心して気持ちを出し、挑戦する力を蓄える港のような場所です。そして子ども自身が、自分の人生の主人公です。
もちろん、防がなければならない深刻なトラブルには、大人が責任をもって迅速に対応しなければなりません。一方で、子どもが支えられながら乗り越えられるトラブルまで、すべて先回りして取り除く必要はありません。小さな行き違いや葛藤、思い通りにならない経験は、人と関わって生きる力を育てる大切な学びでもあります。乗り越えられるトラブルは、成長の機会として歓迎したいものです。
そのたびに、「誰かが解決してくれる子」ではなく、「助けを求めながら、自分でもよりよく進もうとする子」に育ってほしいと願います。子どもたちには、わたしたち大人を超えていってもらわなければならないのです。その視点を、学校・保護者・子どもで共有しながら、一歩ずつ成長を支えていければと思います。