学校日記

小さな命が教えてくれた、人生で最も大切なこと ― 3年生「赤ちゃんふれあい授業」―

公開日
2026/07/10
更新日
2026/07/10

3年生の出来事

「かわいい。」その一言から始まった時間は、やがて「命とは何か」「家族とは何か」を考える、かけがえのない学びへと変わっていきました。


恩方中学校3年生は、総合的な学習の時間の一環として「赤ちゃんふれあい授業」を実施しました。地域の赤ちゃんとその保護者の皆様を体育館にお迎えし、実際に赤ちゃんと触れ合うとともに、妊婦体験や新生児人形の抱っこ体験、赤ちゃんの見え方体験などを通して、命の誕生と子育てについて学びました。


初めて赤ちゃんを抱く生徒の腕は、少し震えていました。小さな体を壊してしまわないかと不安そうな表情を浮かべながらも、そっと腕に抱くと、その温かなぬくもりに自然と笑顔がこぼれます。一方で、慣れない抱っこに赤ちゃんが泣き出してしまう場面もありました。しかし、その泣き声さえも、生徒たちにとっては大切な学びでした。「どうしたら安心してくれるだろう」「保護者の方は毎日こうして向き合っているんだ。」そんな思いが、生徒一人一人の表情から伝わってきました。


また、妊婦体験では、お腹の重さを再現したジャケットを装着し、歩く、座る、横になるといった何気ない動作に挑戦しました。わずかな動きにも負担がかかることを体感し、「周りの人の支えがどれほど大切かが分かった」という声も聞かれました。新生児人形の抱っこ体験や赤ちゃんの視界を体験するプログラムでは、赤ちゃんの立場になって考えることの大切さを学び、命を守る責任の重さを実感していました。


保護者の皆様からは、妊娠や出産、そして子育ての日々について、喜びだけではなく、不安や苦労、家族に支えられながら歩んできた経験をお話しいただきました。その一つ一つの言葉に、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けます。そして、多くの生徒が「自分もこんなふうに大切に育ててもらったんだ」「家族に『ありがとう』を伝えたい」と話していました。


卒業を迎え、新たな一歩を踏み出そうとしている3年生。知識として学ぶだけでは決して得ることのできない、命の重みと人の温かさに触れたこの時間は、生徒たちの心に深く刻まれたことでしょう。赤ちゃんの小さな手は、生徒たちの大きな心を優しく動かし、命は多くの人の愛情によって支えられ、未来へつながっていくことを教えてくれました。


この日の出会いは、きっと何年経っても忘れることのない「命の授業」です。人を思いやり、命を大切にできる大人へ――。恩方中学校3年生は、小さな命との出会いを通して、人生で最も大切なことを学ぶことができました。ご協力いただいた保護者の皆様、そして笑顔とぬくもりを届けてくれた赤ちゃんたちに、心より感謝申し上げます。