大正15年の文集『白い門』 その2 童謡集
- 公開日
- 2023/08/09
- 更新日
- 2023/08/09
恩方の歴史と暮らし
夏休みも真ん中あたり、みなさん元気に過ごしていますか?今日は雨が降ったり日が照ったり、目まぐるしく天気が変わっています。
以前紹介した文集の続編です。『童謡集』とあるので、みんなで歌ったのかも知れませんね。一つ取り上げてみましょう。
【原文は縦書きです】
私のゆめ
N.T.女
ゆうべのゆめは
やまめのゆめで
とりたかったが
とれなかった
ふかくてふかくて
とれなかった
(榊原先生の一言)
『よくあることですね。やまうさぎなどの ゆめをみると なかなかそれがつかめない。おそろしいけものに おっかけられるゆめをみると なかなかにげられない。』
自然の中で育つ子どもの暮らしが分かる話ですね。ヤマメのほかにもカニやトンボ、ヘビ、カケス、栗、栃の実などが載っています。ヒガンバナを「くさりばな」、コオロギを「けさのかかあ」、薬の行商が「どくけしや」さんなど、当時使われていた言葉も登場します。