10月30日(金)考え方の違いは、「正しさ」の違いではなく、「立っている場所」の違い
- 公開日
- 2026/10/30
- 更新日
- 2026/10/30
学校長より
子育てをしていると、「どうしてあの子はそんな考え方をするのだろう」「どうしてうちの子とあの子は分かり合えないのだろう」と感じることがありませんか。
しかし、人の考え方の違いは、正しさや賢さの違いではありません。
その日の心の余裕、また、それぞれが歩んできた経験や環境が違うため、立っている場所(立場やものの見方)が違うのです。
山を東側から見る人と、西側から見る人では、同じ山でも見える景色が違います。どちらかが間違っているのではなく、見えている景色が違うのです。
人間関係も同じです。自分の考えを伝えることは大切ですが、それでも互いの立っている場所が大きく違えば、完全に分かり合えないこともあります。
そんなときは、違和感のある場所や人間関係に、自分を無理に合わせ続ける必要はありません。価値観が近い人とは自然と近づき、合わない人とは時間とともに少しずつ距離が生まれていきます。無理に誰かを遠ざけたり、引き留めたりする必要もありません。
ただし、小学生は大人とは少し事情が異なります。
子どもにとって世界のほとんどは、学校や学級、習い事など限られたコミュニティです。そのため、子どもは「合わないなら離れればいい」と簡単に割り切ることはできません。その小さな世界が、子どもにとって世界のすべてのように感じられることもあります。
だからこそ、子どもが今のコミュニティに苦しさを感じているときは、私たち大人の役割が大切になります。
「学校を卒業すれば新しい仲間に出会えるよ。」
「中学校や高校、社会に出れば、もっとたくさんの価値観をもった人と出会えるよ。」
そんな見通しを伝えることも、子どもの心を軽くします。また、地域活動やスポーツ、文化活動など、新しいコミュニティへ誘ってみることもよいでしょう。
子どもは、新しい世界に出会うことで、「ここだけが自分の居場所ではない」と気付き、自分に合った人間関係を少しずつ見つけられるようになります。
「山の見え方」の話に戻すと、山(お子さん)の全体を把握するためには、保護者という一方向からのみ山を見るのではなく、保護者の方向からは見えない視点をもつ立ち位置の関係者(学校、SC、医療など)の側からどう見えているかを理解することが大切なのです。
子どもの世界を広げること。社会の広さを伝えること。それが、私たち大人の大切な役割なのだと思います。
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