自然のアルバム125 シロツメクサ☆あ!どこにでもあるシロツメクサか。とながめるだけでなく、写真のようにしっかりと手にとって見ることが大切だと思います。そうすると、いままで気づかなかったことがたくさん発見できることでしょう。 ☆シロツメクサは小さな花の集まりです。上のほうの花はこれからさく花で、下のものはすでにさき終わったものです。小さな花は目だちませんが、たくさん集まることで花を大きく見せています。 ☆また、小さい花で順番に少しずつ花をさかせるので、長い期間にわたり花をさかせています。一つの花の寿命(じゅみょう)は短くても、結果的には、花が長い間にさかせていることになります 自然のアルバム124 サルスベリ☆このサルスベリは我が家のものです。毎年、夏にたくさんの花をさかせ目を楽しませてくれます。特に今年の夏は猛暑続きで、それはそれはたくさんの花を咲かせていました。夏の長い間、赤い花がさくので、百日紅(さるすべり)とよばれます。 ☆木の幹の樹皮(じゅひ)がとくちょうです。プラタナスと同じように木の皮がはがれます。それで、木登りの上手なサルでもすべってしまうので、この名前がつきました。本当にサルが登れないか実験をしてみたいと思っています。 ☆花びらはしわがあるかわった花です。葉っぱのつきかたが、互い違い(互生ーごせいという)でなく、一緒にでる(対生ーたいせいという)でもなく、2つずつでるのもかわったとくちょうです。 自然のアルバム123 ヒヨドリバナ☆秋の七草のフジバカマという花がありますが、なかなか野生では見ることができない植物です。フジバカマによく似ていて、どこにでも見られるものが、このヒヨドリバナです。今日歩いたコースのあちこちで見ることができました。 ☆この花は、5〜6この花が一つのかたまりにようになって咲いています。花がさくと、ヒゲのようなものをだしますが、これは、めしべの先が二つに割れたものです。細かい所も観察してみましょう。 ☆ヒヨドリバナの名前の由来を調べたところ、ヒヨドリが鳴くころに花がさくという説明がありましたが、どうもいいかげんな名前のつけ方のようです。ヒヨドリは季節に関係なく鳴くのに。 自然のアルバム122 ウキクサ☆5年生がうえた稲(いね)がすくすくと成長し、大きくなっています。その根元も見ると、小さな葉っぱがういています。本当はういた葉っぱなので、うき葉という名前のほうがよいのではと考えますが、この植物はうき草です。 ☆写真のウキクサは、アオウキクサというものです。ウキクサという種るはもう少し葉が大きいです。また、ミジンコウキクサというのは葉がもっと小さいものです。どれも花はあまり見ません。 ☆このアオウキクサの葉っぱに見えるのは、葉ではなく、茎です。ウキクサには葉っぱがなく、茎が葉っぱのやくめをしており、難しい言葉で葉状体(ようじょうたい)といいます。 自然のアルバム121 ニラ☆このニラの花は、畑から逃げ出して野生状態でさいていたものです。ニラはユリ科植物で、 6枚の花びらをもっています。すっきりとした白い花はとてもステキで、ルーペで見るとまたまたきれいです。 ☆ニラはネギと同じ仲間で、学名をアリウムといい、アリシンという物質がふくまれています。このアリシンというのは、ネギのあのかおりのもとであり、抗菌作用があります。 ☆春の野に出るノビルも同じくネギの仲間です。ニラのにおいがきらいという人もいるかもしれませんが、とても体によい野菜なのでたくさん食べましょう。写真の右上にはセセリチョウもいます。 自然のアルバム120 クズ☆今年の夏の暑さは猛烈です。しかし、それでも、8月下旬になると、吹く風もどこか秋めいてきます。風とともにどこからかあまいかおりがしてきました。見上げるとクズの赤むらさき色の花がさいていました。 ☆赤むらさき色といっても、花の中心には黄色の部分もあります。これは、密標(みっぴょう)といって、虫たちにミツのありかを示すものです。花は下からさきはじめ、だんだんと上の花がさくようになっています。 ☆クズは昔から秋の七草として親しまれてきましたが、自分で秋の七草を決めるのも楽しいでしょう。また、恩方の地域に見られるものだけで、秋の七草を選ぶなどして植物に親しむのも楽しいことです。 自然のアルバム118 ヤブミョウガ☆やぶに生えていてミョウガのような葉っぱなので、ヤブミョウガという名前になったそうです。ツユクサと同じ仲間で、おしべが6本あります。写真でもわかりますか。 ☆花がさいた後には、実がなります。実の中にあるのが種子です。たとえば、エダマメの実は長い形をしていて、その中に5つか6つの種子が入っています。種子の形は、まるっこい形です。 ☆ふつう植物の実や種子などは丸い形をしたものが多いようですが、このヤブミョウガは、実は青く丸いのですが、種子は何と四角い形をしています。今度自分で実をつぶして見てごらん。 自然のアルバム117 クサギ☆植物の観察をする時に、五感を使うことが大切です。特に、葉っぱをちぎってにおいをかぐというの経験は、とても印象に残るものです。さて、この写真の葉っぱはどんなにおい。 ☆いろいろなにおいについて、すきとかきらいとかは、人によってもちがうものですが、このクサギだけは、だれがにおいをかいでも、くさい木なので、「クサギ(臭い木)」となりました。 ☆葉っぱはよくないにおいですが、花はとてもきれいで、においもあり、クロアゲハなどが、よくミツをすいに来ています。チョウのながい口(口吻という)はストローのようなのでよいのでしょう。恩方のあちこちのクサギにもチョウが来ています。 自然のアルバム116 ヤブラン☆ヤブランというのは、葉っぱが6枚、おしべ6こでユリ科の植物です。どうしてランという名前がついたのかいろいろ調べてみたのですがわかりませんでした。だれか知っていたら教えてください。 ☆ヤブに多くさいていますが、日なたにもあります。むらさき色の小さな花がたくさんさいている姿はなかなかのものです。夏の花でもけっこうお気に入りの花です。 ☆花の後にできる丸いものはなんでしょうか。種でしょうか、実でしょうか。両方をきちんと区別できますか。枝豆の3つくらい入っているのが実で、一つずつ口に入れるものが種です。ヤブランはうすい実の皮がやぶれてしまい、種子がそのままなります。 自然のアルバム115 ミゾホオズキ☆この花は恩方の山沿いの沢に行かなければ見る事ができません。それだけどこにでもある植物ではなく、たいへん貴重なものです。このような植物が見られるというのは、それだけ恩方の自然度の高さを示しています。 ☆写真では黄色いのが花ですが、その下に見られるのがガクで、よく見るとホオズキににています。溝(みぞ)つまり沢沿いに見られるのでこのような名前がついたのでしょう。 ☆ホオズキはナス科の植物ですが、このミゾホオスキは、ゴマノハグサ科の植物です。なお、オオバミゾホオズキという植物もありますが、日本海側の亜高山に見られます。 自然のアルバム114 ガマ☆とてもかわった形をしている花で、おしべとめしべしかありません。上におばな、下のソーセージのような所がめばなで30万もの種ができます。めばながたくさんあるというのもかわった植物です。 ☆穂のようになっている所を蒲矛(ガマホコ)といい、これが「かまぼこ」の語源になりました。昔、かまぼこはちくわのような形でした。うなぎも丸いままくしにさして焼いたそうです。だから蒲焼といいます。 ☆因幡の白ウサギがくるまったのはふわふわになった白い綿穂。昔はフトンにいれたそうです。だからふとんは布団ともかきますが蒲団という漢字もあります。なお、この写真は体育館北側でとりました。 自然のアルバム113 ハナイカダ☆今、山道を歩くと、あちこちにこのハナイカダが見られます。春を花を咲かせて実がついていますが、それが、な、な、なんと葉っぱの上に見られます。葉っぱをイカダに見立てて、この名前になったそうです。 ☆このハナイカダはオスの木とメスの木が別々にあり、実をつけているのはメスの木です。オスも花を咲かせますが、花を散らした後は、何も残りません。なお、花の色は緑色であまり目立ちません。 ☆このハナイカダは恩方のあちこちに見られます。おもに沢沿いに多いようです。葉っぱの上に花や実があるのはおどろきですが、この不思議な様子をイカダにたとえたのは、はたしてだれなのでしょう。大人ではなく子どもではないかなあとも思います。 ☆ 自然のアルバム112 アキノタムラソウ☆名前に秋がつくアキノタムラソウです。猛暑の中ですが、野山の花はもう秋のようです。といっても、この植物は7月下旬から咲き始めます。なお、アキという名前がつく植物は、25種もあります。 ☆同じタムラソウの仲間で、春のタムラソウと夏のタムラソウなどもあります。どれもシソ科の植物なので、茎は四角です。さわってみて確かめよう。ただし、タマラソウというのは、陣馬山の頂上などで見られるもので、キク科植物です。 ☆シソ科の花はとてもかわった形をしています。サルビアもシソ科なので、よく思い出してください。。サクラやキク、アサガオともちがった形です。難しい言葉で唇形花(しんけいか)といいます。 自然のアルバム111 ハシリグモ☆昆虫は足が6本で体のつくりは、頭・胸・腹からできていますが、クモは足が8本あり、頭と胸がいっしょになっているのがとくちょうです。また、目が8こあるのもおもしろいですね。 ☆クモは植物を食べるのではなく、すべて肉食です。日本には毒グモはいないので安心してください。また、アミをはるクモもいれば、アミをまったくはらないクモもいるそうです。 ☆このクモは硫黄色をしていて、走り回ってえさを見つけるので、正しい名前は、イオウイロハシリグモといいます。このクモをおどかしてみると、なんと、水の中にもぐってしまいました。それを見てとてもおどろいてしまいました。 自然のアルバム110 アブラゼミ☆セミもカメムシも半翅目(はんしもく)という仲間です。どちらも植物の液をすっていきています。そのために口は液体を吸いやすいような形になっています。 ☆大きく分けるとセミとカメムシになります。セミの仲間としてはアワフキムシ、ヨコバイ、ハゴロモなどがいます。またカメムシの仲間としてはタガメやアメンボなどが近い仲間です。 ☆このアブラゼミは一番ふつうに見られるセミで、どこにでも見られます。ジ・ジ・ジとうるさくなき、暑さを感じます。なくのはオスだけで、おなかの中がタイコのようになっていて、音をふるわせてなきます。 自然のアルバム109 スケバハゴロモ☆この虫は約1センチほどしかありません。セミやカメムシなどに近い半翅目(はんしもく)の仲間です。名前は羽がすけて見えるので、この名前になったといわれていますが、その透明な羽にはおどろきました。 ☆近くで写真をとろうとすると、はずかしがって横を向いてしまいなかなか苦労しました。手でさわろうとしたところ、どこかに一瞬で消え去ってしまいました。ものすごい速いスピードで飛び跳ねるので、高速度カメラで追ってみたいものです。 ☆綿毛のへんな虫の正体がやっとわかり、おもわずにんまりです。昆虫や植物など、自然界にはいろいろな生き物がいて、それぞれの生活をしているんですね。自然の世界の奥深さにまたまた感激です。 自然のアルバム108 なぞの虫☆この写真は恩方の板当沢林道を歩いている時にとったものです。林道を歩いていると、突然、白い綿毛がピョンピョンと飛びはねました。タンポポの綿毛ではないとはわかったのですが・・・不思議な体験でした。 ☆その草むらに足をふみいれると、たくさんの綿毛のような虫がはねました。20〜30センチはとびはねたようです。さっそく写真にとって、家に帰ってから図鑑で調べてみました。 ☆すると、この綿毛の虫は、ハゴロモというカメムシの仲間の幼虫であることがわかりました。正しい名前は、何というのかははっきりとはわかりませんでしたが、それにしても気になる虫でした。 自然のアルバム107 ウバユリ☆ちょっとかわった花の名前です。うばとはおばあちゃんという意味ですが、それなりの理由があります。花が咲くころになると、下の葉っぱがかけることから、「歯」がぬけることに見立ててこの名前になりました。 ☆このウバユリも恩方のあちこちの林道ぞいに見られます。ぜひ見つけてみてください。ヤマユリのように花びらは開きませんが、横向きに咲く姿は、なんとなくお気に入りのユリです。 ☆ユリというと、単子葉類で、葉っぱが平行脈であるのが常識ですが、このウバユリは葉っぱが網目状でちょっとかわっています。東北地方に行くと、オオウバユリという、花がたくさんつける種類があります。 自然のアルバム106 タマアジサイ☆学校の帰り道に、恩方のあちこちの林道をちょいとのぞいて見ると、いろいろな夏の山の植物が花を咲かせています。このタマアジサイも、林道のあちこちに花を咲かせていました。 ☆つぼみがピンポン玉くらいの大きさで、玉のようなのでこの名前がついたといわれています。恩方には、このほかに、コアジサイ、ヤマアジサイなどの山のアジサイがたくさんさきます。 ☆アジサイというと6月の梅雨のころを思い出す人も多いと思います。このタマアジサイは、アジサイの仲間では一番遅くまで花を咲かせています。今年の夏は猛烈な暑さですが、涼しげなタマアジサイの花を見るとホッとします。 自然のアルバム105 キマワリ☆名前は、木のまわりを長い足で歩いているので、きまわりというそうで、ずいぶんとかんたんな名前になったものです。この虫はゴミムシダマシ科の昆虫です。学校のあちこちで見ることができます。 ☆ある先生に教えていただいたことですが、いろいろな昆虫をつかまえてきて、かおうとした時にこまるのはえさです。その場合、キュウリとカツオブシをあげておけば何とかかえるそうです。よいことを聞いたと思いました。 ☆この虫は、かれた木やくさった木のところにいるそうです。色は金銅色や青銅色のものまでいるそうですが、いつも見るのはこのような真っ黒いものばかりです。 |