『夕焼小焼』を作曲した草川信氏
- 公開日
- 2022/08/29
- 更新日
- 2022/08/29
恩方の歴史と暮らし
戦争関連の新聞記事やテレビ放送が多くなる8月。
ある番組で取り上げた南洋の島で、日本式の教育を受けた現地の御婦人が『私、今でも日本の歌を覚えていますよ。♪夕焼け小焼けで日が暮れて〜』と『夕焼小焼』を披露していました。
作曲した草川信(しん)氏は、信州の松代町(現・長野市)出身、音楽好きの家庭で育ち、東京音楽学校(現・東京藝術大学)でバイオリンを学びます。学校の教師をしながらオーケストラで演奏、童話と童謡の雑誌『赤い鳥』に参加し、『ゆりかごのうた』『どこかで春が』『緑のそよ風』など、今も愛唱される数々の曲を作ります。
彼の代表作の一つ『汽車ポッポ』は、兵隊さんを乗せた『兵隊さんの汽車』の歌詞と題名を戦後改めたものです。
息子の宏氏も同じ東京音楽学校に進み、島崎藤村氏の詩に曲をつけるなどしていましたが、道半ばで戦争に行き(学徒出陣)、南方で亡くなったそうです。