11月避難訓練「起震車体験」講話
- 公開日
- 2025/11/05
- 更新日
- 2025/11/05
校長室より
みなさんおはようございます。今日の避難訓練は地震が起きたときどうすればよいか、ということの確認、そして目の前にある起震車の体験です。つい先日も学校で震度2くらいの地震が起きました。副校長先生から放送が入ったこと、覚えていますか?その時皆さんは自分の命を守る行動がしっかりできていましたか?これまで日本では大きな地震が何度も起きてきました。皆さんもよく知っている「東日本大震災」では、海の底で起きた地震による津波で多くの人の命が失われてしまいました。ここは海が近くにないよ、と思っている人もいるかもしれません。でも、今から30年前に起きた「阪神淡路大震災」の時は、多くの人がタンスやテレビなど大きな家具の下敷きになり、その後に起きた火事で逃げられずに亡くなったそうです。今日家に帰ったら、家具が固定されているか、寝ている場所に倒れてこないか、地震が起きたらどの机の下にもぐるのか、しっかり確認してください。
さて、この起震車には「なまず」の絵が描かれていますね。ナマズと地震ってどんな関係があるのでしょう。校長先生は興味があったので少し調べてみました。時は江戸時代。当時急激に住む人が増えた江戸の街では、災害が起きると多くの人が亡くなり大変な混乱が起きました。火事、大風、そして地震。富士山の噴火もありました。特に地震は前触れなく、突然起きると今より簡単な作りだった人々の家は簡単に潰れてしまったのです。当時の人々は、地震は地面の下に住む大鯰が暴れて起こすのだ、と信じていました。そのため、地震が起きると江戸の町で配られた「瓦版」という今でいう新聞には、大鯰を大きな「要石」という石で押さえつけるような挿絵がよく描かれていたそうです。全国あちこちの神社には、「要石」とよばれるナマズが暴れるのを鎮めるための石があるそうです。以来、日本では地震とナマズを関係づけて語り継いできたんですね。このように、日本では江戸時代、はるか昔から、人々は地震を恐れ、どうしたら命を守れるかを真剣に考えてきました。皆さんも今日の訓練で考えたこと、しっかり頭の中に蓄えて、いざという時に命を守れるようにしていきましょう。