1月21日(水)「変えられるところ」に注力できる子を育む(人生における定数と変数)
- 公開日
- 2026/01/21
- 更新日
- 2026/01/12
学校長より
表題にある「人生における定数と変数」を、以下のように定義します。
定数…自分では変えられないこと、どうしようもないこと
変数…自分で変えられること、できること
人は一日生活をする中で、35000回もの意志選択をしていると言われることがあります。
このなかにある特に重要な意志選択の場面において、「定数と変数」というものを意識をすることが、人がよりよく生きていくためには大切だと思います。
選択(努力)する方向性が「変数」となっていることがとても重要だと考えます。
具体的な事例で考えてみます。
【例1】人から評価をされる場面
ここでいう定数は、「他人から見た自分の評価」です。そして変数は「自分自身への評価(自分がどうなりたいか)」です。
人の評価を変えようとすると苦しくなります。このような選択の時には、「人が自分をどう思うかは変えられない。人がどう思おうが、自分のなりたい自分を目指す」と、自分がどうなりたいかで選択することが大切です。
【例2】人に〇〇して(〇〇になって)ほしいと思う場面
ここで言う定数は、「人の思考、言動、性格や現実、事実」です。そして、変数は、「自分の思考、言動、性格や事象との向き合い方」です。
人の思考、行動、性格を強制的に変えようとすることはできません。できたとしても、その相手は「無理やりさせられた」と感じ、その後のその人との関係性が好転するとは思えません。
外的な動機では、その時は期待通りに動いてくれるかもしれませんが、決して長続きはしません。
相手に対してできるのは、できて助言までであり、その人の行動変容は、内的な動機に基づくのです。
すべての出来事は、自分が前向きに考えればチャンスになるし、後ろ向きに考えればピンチになるものだと思います。
これは、親子関係や教員と児童の関係でも同じです。子どもにどうなってほしいかを大人がイメージすることはとても大切ですが、大人ができることは、内的な動機となるような助言をするまでです。
子どもたちが納得していないのに、「〇〇やるものだから」「〇〇だよね」と、大人の思うように引っ張り上げることは、子どもたちを傷つけてしまうことがあります。
「定数」にあたることを変えにいこうとすると、成果は乏しく、心は疲弊します。それが相手の気持ちに向かってしまうと、人間関係が破綻しかねないと思います。「変数」は、自分の心と考え方なのです。
子どもたちが、変数に向かって行動選択ができるよう、わたしたち大人がその手本となることが大切です。
★p.s 本題から少し逸れますが、教科学習の意義にも少し触れたいと思います★
「定数と変数」を学ぶことが特質である教科は何でしょうか…
(thinking time)
一つは、算数、数学です。
「x+ y = 8」における定数は8。これは変えられないものです。一方、x が2ならy は6、x が7ならy は1というように、xとyは変数であり、変えられるのです。
変数をどうするかを考えることで正解に導くという学び方について、算数、数学という教科の中で焦点化して学び、それを自分の生活に主体的に取り入れていくことが、人生をよりよくしていくことにつながっていくのです。
理科の実験における条件統制なども、定数と変数を学ぶ貴重な学習です。
教科の学習は、頭の使い方、思考のツールを学び、日常生活に転用するという点においても、とても大切なのです。
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