学校日記

4月の避難訓練「地震想定」講話より

公開日
2025/04/14
更新日
2025/04/14

校長室より

 みなさん、今日は新しい年度になって初めての避難訓練でした。担任の先生から今日訓練があることは聞いていたと思いますが、落ち着いて避難できていたことはとても立派でした。今日の訓練の目的は新しいクラスからの避難経路、どの廊下や階段を通って安全な外まで避難するか、しっかり確認して覚える、ということです。それができたでしょうか。1年生は初めての訓練だったので、どうして上履きのまま、みんなで外に出るんだろうと思った人もいるかもしれません。学校では、万が一、地震や火事、みんなを傷つけるような悪い人が学校内に入ってくるようなことが起きても、皆さん全員の命を守り、安全な場所まで避難できるようにするために、毎月一回、こうした訓練をしているのです。
 さて、今日は1回目の訓練なので、皆さんおなじみの「おかしもち」の「お」について、確認しておきましょう。1年生も、保育園や幼稚園で勉強してきたかもしれませんが、大切なのは「おかしもち」という言葉ではなく、なぜ、それが大切なのか理由を知っていることです。「お」は「押さない」です。地震や火事の時に命を守るためには「なるべく速く」安全な場所まで行くことが必要ですが、全員が慌てて扉や廊下、階段に飛び出したらどうなりますか?当然、狭いところでみんなぶつかってしまいますね。早く外へ出たいのに、そんなことをしていたら、結局遅くなってしまいます。そして「早く逃げられない」ということだけでなく、避難している途中に人とぶつかることは、実はとても危険なのです。
 2022年10月29日 - 梨泰院(イテウォン)雑踏事故(韓国 158人)
 2022年10月1日 - カンジュルハン・スタジアムの悲劇(インドネシア 131人)
 2015年9月24日 - 2015年メナー群衆事故(サウジアラビア 2181人)
 2001年7月21日 - 明石花火大会歩道橋事故(日本 11人)
 これらの数字は、かつて実際に起こった混雑したところで人がぶつかって起こった「群衆事故」と言われているもので亡くなった人の数です。花火大会、サッカーの試合、宗教の行事、ハロウィンのお祭りなど、様々な場面で、人が押し合いへし合いすることによって誰かが転び、その上に人が重なり、恐ろしい事故が、実は世界中で毎年起きてしまっているのです。日本の小学校でも新年会の集まりのために移動していた小学生が階段で転び、10人が亡くなる、という事故も起きています。地震で建物が壊れたら大変だから早く逃げたい、という気持ちはだれしも同じですが、「早く逃げる」ために「おかしもち」が必要なのです。しっかり覚えておきましょう。続きはまた次回以降の避難訓練で考えていきましょう。