12.17 人生における「定数と変数」
- 公開日
- 2024/12/17
- 更新日
- 2024/12/17
学校から
★今日は写真もなく、ちょっと小難しいことを投稿いたします。
表題にある「人生における定数と変数」を、以下のように定義します。
定数…自分では変えられないこと、どうしようもないこと
変数…自分で変えられること、できること
人は一日生活をする中で、35000回もの意志選択をしていると言われることがあります。
このなかにある特に重要な意志選択の場面において、「変数と定数」というものを意識をすることが、人がよりよく生きていくためには大切だと思います。
選択(努力)する方向性が「変数」となっていることがとても重要だと考えます。
具体的な事例で考えてみます。
【例1】人から評価をされる場面
ここでいう定数は、「他人から見た自分の評価」です。そして変数は「自分自身への評価(自分がどうなりたいか)」です。
人の評価を変えようとすると苦しくなります。このような選択の時には、「人が自分をどう思うかは変えられない。人がどう思おうが、自分のなりたい自分を目指す」と、自分がどうなりたいかで選択することが大切です。
【例2】人に〇〇して(〇〇になって)ほしいと思う場面
ここで言う定数は、「人の思考、言動、性格や現実、事実」です。そして、変数は、「自分の思考、言動、性格や事象との向き合い方」です。
人の思考、行動、性格を強制的に変えようとすることは驕りだと思います。外的な動機では、その時は期待通りに動いてくれるかもしれませんが、決して長続きはしません。その人にできるのは、できて助言までであり、その人の行動変容は、内的な動機に基づくのです。
すべての出来事は、自分が前向きに考えればチャンスになるし、後ろ向きに考えればピンチになるものだと思います。
これは、親子関係や教員と児童の関係でも同じです。子どもにどうなってほしいかを大人がイメージすることはとても大切ですが、大人ができることは、内的な動機となるような助言をするまでです。
子どもたちが納得していないのに、「〇〇やるものだから」と大人の思うように引っ張り上げることは、時に子どもたちを傷つけかねないと思います。
子どもたちが、変数に向かって行動選択ができるよう、わたしたち大人がその手本となることが大切です。
★p.s 本題から少し逸れますが、教科学習の意義にも少し触れたいと思います★
「定数と変数」を学ぶことが特質である教科は何でしょうか…
(thinking time)
それは、算数、数学です。
「x+ y = 8」における定数は8。これは変えられないものです。一方、x が2ならy は
6、x が7ならy は1というように、xとyは変数であり、変えられるのです。
変数をどうするかを考えることで正解に導くことを抽出して算数、数学という教科で学び、それを自分の生活に主体的に取り入れていくことが、人生をよりよくしていくことにつながっていくのです。
理科の実験における条件統制なども、定数と変数を学ぶ貴重な学習です。
知識、技能以外の要素にも、とても重要な価値があります。