10.8 「先導→伴走→後援」で自立を促す(児童の発達段階に応じた大人の支援)
- 公開日
- 2025/10/08
- 更新日
- 2025/10/07
学校から
学習用具を買い揃えてあげた入学の頃から、良かれと思って学習用具を買ってあげると「趣味じゃない」と言われかねない卒業の頃までを過ごす小学校期間では、子どもを支える方法も意図的に変えていく必要があります。
段階1 先導する
子どもがのびのびと学校生活を送れるようになるまでは、「⚪︎⚪︎するといいよ」「⚪︎⚪︎してあげるから頑張って」と、子どもの進む道を「ある程度」は先取りして整えてあげることも必要だと思います。
段階2 伴走する
子どもがのびのびと学校生活を送っている間には、子ども自身の自立に向けて、「生きる力」を育む必要があります。この頃には、大人が準備してあげるのではなく、ともに考えてあげることが大切です。「あなたはどうしたい?」「その方法だと〜な結果になるかもよ」などとともに考えながら、より困難な状況でも自分の力で乗り越える考え方を身に付けさせたい段階だと思います。
段階3 後援する
10歳を超える頃から、自他を比べるようになり、自分のよさを見つける反面、弱さや苦手さにも気付いていきます。人間関係でも、大人が仲介して「ごめんね」「いいよ」では水に流せなくなるため、さまざまな面で悩み、困難にも対峙していく必要があります。
大人から自立していく時期ですので、大人の意見も聞き入れづらいこともあるでしょう。だからこそ、前の伴走期でしっかり子どもに考えさせることが大切です。
子どもが困難に立ち向かっている様子を後ろから見守り、力を使い果たした時にはいつでも立ち戻れる、安心できる存在でありたいものです。
子どもは船、波の小さい湾内(内海)が義務教育、予測できない大波や無風の凪、日照りにさらされる外海が義務教育終了後の社会だとすると、家族は安らげる港であり、傷ついた補修するドックです。傷ついたままで何日も海に出ると、そこから浸水して船は進まなくなってしまいます。手をかける時期(先導期)、目をかける時期(伴走期)を過ぎても、後援期にしっかりと声をかけていくことが大切だと思います。