6月25日(木)親の気持ちと子どもの気持ちは別物!(学校の役目は子どもの気持ちに寄り添うこと)
- 公開日
- 2026/06/25
- 更新日
- 2026/06/24
学校長より
先日、市外小学校の副校長先生とお話しした際、印象に残る事例を伺いました。
クラス替えをきっかけに仲良くなり、一緒に下校するようになった二人の子どもがいました。ところが、ある日の帰り道で、一方の子がもう一方の子を叩いてしまう出来事があったそうです。
叩かれた子の保護者は大変心配し、学校に対して「相手の子とうちの子を関わらせないでほしい」と強く要望しました。一方、叩いてしまった子の保護者は、相手の保護者にもお詫びの気持ちを伝えたいと考えましたが、その申し出は受け入れられませんでした。
翌日、学校が改めて双方の子どもの話を聞くと、二人とも「これからも友達でいたい」という気持ちをもっていました。叩いてしまった子は「昨日はごめんね。これからはしないように気をつけるね」と相手に伝えることができ、その日の下校では、二人は手をつないで仲良く帰っていったそうです。
この事例から考えさせられるのは、もし学校が保護者の要望だけを受け入れ、子ども同士を無理に引き離していたらどうなっていただろう、ということです。叩かれた子自身は仲直りを望んでいたにもかかわらず、「おうちの人の気持ちによって大切な友達を失ってしまった」と感じていたかもしれません。
もちろん、暴力は決して許されるものではなく、安全の確保は最優先です。しかし、その上で子どもたちが謝り、許し合い、関係を修復する経験は、人との関わり方を学ぶ大切な機会にもなります。
子どもが傷つけば、保護者が怒りや悲しみ、不安を抱くのは自然なことです。ただ、その感情と子ども本人の気持ちは必ずしも一致するとは限りません。我が子であっても、保護者とは別人格であり、別の人生を歩む一人の人間です。
だからこそ大切なのは、保護者自身の感情だけで判断するのではなく、「この子は本当はどうしたいのだろう」と子どもの気持ちに耳を傾けることではないでしょうか。そして、安全を確保した上で、子どもが自分でよりよい人間関係を築いていけるよう、そっと背中を押してあげることが、私たち大人の大切な役割なのだと感じます。