自然のアルバム305 セイボウ☆昨日お知らせしたスズバチに寄生するハチでセイボウというものがいます。セイボウを漢字で書くと、「青蜂」となり、青いハチという意味です。写真ではそのきれいな色が少しわかりにくいのでちょっと残念です。 ☆このように驚くほどきれいなハチもいるんですね。メタリックブルーに輝くセイボウは、昆虫屋さんにとっては、あこがれの存在だそうです。イラガのまゆに寄生するイラガセイボウという種類もいます。 ☆この写真のセイボウの正しい名前は、ミドリセイボウというものだそうです。これは、先生のお友達から特別にもらったもので、とても大切な宝物です。大きさは1cmくらいで、あまり大きくありません。 自然のアルバム304 スズバチ2☆スズバチはおうちのかべにも作りますが、木の枝にも巣(す)を作ることが多いようです。この巣は灰色でセメントでかためたようにかたかったです。 ☆冬休みに、おうちの近くをてくてくと散歩しながら、いろいろなハチの巣を見つけ歩きました。その結果、スズバチ2つ、トックリバチ1つ、その他、アシナガバチの巣をたくさん見つけました。歩くといろいろな宝物がみつかるものです。 ☆ハチの巣の他にも、オオカマキリの卵のうを10こほど見つけ、さらに、ハラビロカマキリの卵のうも見つけることがができ、にこにこしてしまいました。 自然のアルバム303 スズバチ☆この写真は先生のおうちです。スズバチの巣はどろのかたまりのようで、トックリバチの巣とはわかりにくいです。しかし、どろのかたまりの中にちゃんとどろのつぼがあります。家のかべやかれえだに巣を作ります。 ☆スズバチは一つずつどろのつぼを作ってつぎつぎにつぎたして作ります。まるでラッカセイをつなげていくようですね。なお、一つの巣に3〜5ひきくらいのガの幼虫が入っているそうです。 ☆どろで巣を作るハチには、トックリバチやスズバチの他にもいろいろいます。細いつつをつなげていくキゴシジガバチ。のりまきのような形をしたヒメベッコウなどいます。 自然のアルバム302☆木へんに神という字を書いて『榊』(さかき)と読みます。神だななどにお供(そな)えする木です。恩方や高尾など、かなり多くのサカキが見られます。 ☆同じような仲間でヒサカキという木もありますが、これは、恩方の山に入れば、いくらでもあります。サカキのほうが葉っぱが大きく、真サカキということもあるそうです。 ☆神に対して、仏様にお供えする木をシキミといいます。漢字で、樒(しきみ)と書きますが、『木仏』と書く場合もあるそうです。サカキやヒサカキはツバキの仲間ですが、シキミは、まったく別でシキミ科というものです。 自然のアルバム301 モグラ☆先生のおうちの近くのある田んぼを歩いている時に、見つけたものです。といっても何がどこにあるのかと疑問(ぎもん)に思うでしょうね。でも、よく見てください。こんもりとした土の山が3つあります。 ☆このこんもりとした土の山は、モグラがミミズさがしにあちこちにあけた穴(あな)のようです。地面の下にいて、ほとんど姿を見せませんが、あちこちにトンネルのような穴があるのでしょう。 ☆この穴をネズミなどが通り、作物をあらすそうです。畑や田んぼをやっている人にとっては大変な迷惑(めいわく)です。田んぼのあぜにあついゴムのようなシートが見えますが、これもモグラよけです。 自然のアルバム300 ロウバイ☆家の近くのあるお庭で、青い冬晴れの高い空をバックに、黄色に輝くロウバイの花がさいていました。思わず足をとめ観察しました。 ☆もともとは日本の植物ではなく、中国から来たもので、よく庭に植えられます。花が「ろう」で作られたように見え、梅の花ににているので、「ろうばい」という名前になったそうです。 ☆寒い北風の中でけなげにさく花を見ていると、何か心があたたまる感じです。学校の福寿草もその鮮やかな黄色の花を咲かそうとしています。寒中ですが、かすかな春の気配を感じ取ることも楽しいものです。 自然のアルバム299 ロゼット☆花も実もありません。葉っぱが地面に広がっているだけですが、よく見てください。バラの花びらが重なっているようですね。このようなものをロゼットとよびます。 ☆バラのことをローズというので、それでロゼットというのです。このように背を低くして北風から身を守っているのでしょう。雪がふっても平べったいので、雪の重さにもたえられるのでしょう。 ☆植物は生長するために、太陽の光を必要とします。ロゼットのように葉っぱをあっちこっちに広げていると、たくさんの光を受けることができるのです。ロゼットは植物の種類によっていろいろあります。そのちがいなどを調べるのも楽しいことです。 自然のアルバム298 ゴボウ☆飛ぶものは飛行機以外、4本足は机以外なんでも食べるという中国人さえ、ゴボウを食べず、日本人だけが食べると言われています。もともとはヨーロッパの植物で、花を観賞(かんしょう)するためにあるといいます。 ☆ゴボウはアザミの仲間で、花はよくにているそうですが、見たことはありません。実にはトゲがあり、オナモミのようにくっつくそうである。それで、つけられた花言葉は「しつこくせがむ」とか。 ☆木の根っこなので、日本人以外は食べないそうであるが、食物せんいが多くて健康にはよい野菜のようです。この写真は近くの畑に植えてあったものを撮影しました。ゴボウを食べていても、この植物はなかなか知らないようなので、今回紹介しました。 自然のアルバム297 ウメの実と種☆ウメぼしを食べたことのない人はいないでしょう。ウメを食べてポイッと捨てるのは「タネ」と思っている人が多いでしょうが、本当は、「タネ」でなく「果実」の部分なのです。 ☆写真の左上がふつうのタネとよんでいるところ。それをわったのが左下。中に入っているのが、天神様とよくいわれていますが、これが本当の「タネ」です。 ☆このタネを食べられないように、かたいカラがあるのです。モモも同じようなつくりになっています。みなさんがよく食べるアーモンドもこのタネの部分です。アーモンドも同じバラ科の植物です。 自然のアルバム296 春の七草☆正月7日には、七草(せり・なづな、おぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)がゆを食べ、一年の健康と長寿(ちょうじゅ)を祈ったそうです。写真はある友人の手作りの七草です。 ☆お正月は新春とよくいいますが、まだまだ寒い日が続きます。これは、今と昔では暦(こよみ)がちがっていたからです。昔は月の動きをもとに暦を作っていたからです。約1ヶ月ずれています。 ☆今は季節に関係なく、いつでもいろいろな野菜が食べられますが、昔はそうもいかなかったのでしょう。寒い冬も終わり、春めくようになり、野や山に新鮮な草を取りにいったのでしょう。そして、おかゆに入れて、ビタミンの補給(ほきゅう)をしたのでしょう。今年もみんなが健康でありますように。 自然のアルバム295 ウスタビガのまゆ☆すっかりと葉を落とした冬の雑木林を歩いていると、この緑色のまゆをよく見かけます。枯れ木の多い茶色にそまった景色の中で、緑色がとてもあざやかです。 ☆ウスタビガはヤママユの仲間のガです。とても大きなガで、クスサンやヤママユなどの仲間です。このまゆの中には、さなぎはいません。ぬけがらだけです。よく見ると黒い点がありますが、これは卵のようです。 ☆ウスタビガは夏から秋にかけて成虫はでてしまいます。秋に成虫が見られるのもめずらしいです。枝にしっかりとついている様子がわかりますか。枝にしっかりと白色の糸がついているのが見えるでしょう。 自然のアルバム294 マンリョウ☆マンリョウとは、漢字で万両(まんりょう)と書きます。植物の名前には、一両から、十両、百両、千両などがありますが、一番高いのが万両です。縁起(えんぎ)がよいので、床の間のかざったり、鉢植えなどでお正月のかざりに使われます。 ☆果実が鳥に食べられ運ばれ、ふんといっしょに出た種子が発芽(はつが)するため、思わぬ所からマンリョウが生えることがあります。 ☆赤い色は鳥にはよく見えるようで、鳥による種子散布には、赤が多いようです。そう言えば、ツバキの花も赤です。ヒヨドリたちがツバキの赤い花の蜜(みつ)をよくついばんでいます。 自然のアルバム293 カラスウリ☆冬休みに家の近くを散歩していると、カラスウリの実がまだ真っ赤な色を見せていました。そこで、今回はこのカラスウリの実を解剖(かいぼう)してみました。 ☆オレンジ色の実をわると、黄色い果肉(かにく)につつまれた種子があります(まん中)。あまそうなのでなめてみると、そのにがいこと。食べられそうもありません。不思議なことに鳥にはにがくないようです。 ☆黒い種子(右)は、カマキリの頭のような形で、うちでの小槌(こづちーとんかち)ににています。これをお財布にいれておくと、お金持ちになれるそうです(ほんとうかな)。 自然のアルバム292 トックリバチ☆徳利とは酒などを入れる口の細い容器のこと。このかたちににた巣をどろをかためてつくります。ミツバチやアシナガバチのように集団で巣を作らず、一匹ずつのハチの巣です。 ☆巣ができると卵を1個うみます。それから幼虫のえさになるようにアオムシなどをたくさんつめ、ふたをします。母バチが世話をすることはありません。巣の材料は主にかわいた土です。 ☆かわいた土をおなかにためた水をかけ湿らせやわらかくします。足とあごを使いねって土の玉にします。それから土玉を巣作りの場所に運び積み上げてつくります。土だけでなく口からだすねばっこい液(えき)を土にまぜてがんじょうな巣にします。ハチの世界に今はまっています。いろいろなハチがいろいろな生態を見てくれます。 自然のアルバム291 キチジョウソウ☆キチジョウソウは、漢字で吉祥草と書き、これもとてもおめでたい名前の植物です。暖地(だんちーあたたかい場所)には野生でさいていますが、恩方あたりではお庭などにもよくうえられています。 ☆キチジョウソウも縁起(えんぎ)がよい植物といわれています。これをうえているおうちに吉事(きちじーおめだたいこと)があると、花がさくという伝説があります。花は夏から秋にかけてさきます。 ☆実は晩秋(ばんしゅうー秋のおわり)から冬にかけて見られます。この赤い実を見たときには、その美しい輝(かがや)きに、ハッとしました。 自然のアルバム290 フクジュソウ☆新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。さて、フクジュソウは、漢字で福寿草と書き、とてもおめでたい植物です。お正月の花ともいわれ、元日草の別名(べつめい)もあります。 ☆お正月のかざりとして、よく鉢(はち)によせ植(う)えをして売っています。元日草といいますが、これは、古い暦(こよみ)の元日ころに花がさくという意味です。2月から3月に、梅林の下にさく花を見ると何となく心まで明るくなります。 ☆とてもきれいな花なので、今では野生で見ることはあまりありませんが、校庭のカツラの木の下に毎年花を咲かせます。いつきれいな花を咲かせてくれるでしょうか。その日を楽しみにしていましょう。今年もみんな健やかににこやかにのびやかに、ステキな一年となりますように。 自然のアルバム289 ウラジロとコシダ☆ウラジロはシダ植物の仲間で、葉の裏が白いのでこの名前になりました。ウラジロは葉が末広がりになること、2枚の葉っぱ(羽片うへん)が向き合って、夫婦が仲良しであることを表します。 ☆また、2つの葉のつけねから次の年に新しい葉ができ、毎年一段ずつ積み重なるようすを子孫(しそん)が栄えることを示すなど、縁起のよう植物なのです。これらのことからお正月のかざりとして用いられるのです。 ☆写真の右がウラジロです。また、左にあるコシダというシダは、この地域としてはとても珍(めずら)しいものです。ふつうはもっと暖かい地方にあるものです。どこにあるかというと。それは八王子のある秘密の場所です。 自然のアルバム288 ニホンリス☆この写真のニホンリスも多摩森林科学園のものです。科学園は高尾駅から5分ほどの所にあり、展示室(てんじしつ)もたいへん充実していて見ごたえがあります。一度行ってみると楽しいですよ。 ☆写真でもわかるようにニホンリスは体の色が赤褐色(せっかっしょく)でおなかの部分だけが白いのが特徴です。オニグルミやクリ、アカマツの種子などをよく食べるそうです。 ☆また、春先には、いろいろな木の新芽(しんめ)や花、夏にはクワやサクラの果肉もたべます。その他、キノコや昆虫などもよく食べるようです。 自然のアルバム287 アカネズミ☆これからの季節は、生物の世界がねむりの時期(じき)になります。そんなわけで、「自然のアルバム」も「恩方」のみに限定(げんてい)したものでない場合もありますが、ご了承(りょうしょう)ください。 ☆そんなわけで、あちこちで撮影(さつえい)したものも登場します。写真は多摩森林科学園にあったアカネズミの標本です。雑食性で昆虫・ドングリ・その他植物の根や茎も食べるそうです。 ☆リスと同じくドングリをためるくせがあり、種子散布の手助けもしています。以前、川対の家の裏山を歩いている時に、穴から出てくるところを見ました。残年ながら写真はとれませんでした。 自然のアルバム286 カワラタケ☆屋根のかわらににているので、カワラタケといいます。このキノコは切り株や倒木(とうぼく)などにふつうに見られます。とてもかたいキノコでにても焼いてもおいしくなさそうです。 ☆マツタケやシイタケなど、食べられるキノコはいろいろありますが、毒キノコもたくさんあります。むやみやたらに食べるのはとても危険です。キノコのことをよく知っている人に聞いてから食べましょう。 ☆キノコの形はいろいろあります。シイタケのように傘やえのあるキノコらしいもの。サルノコシカケのようにえのないもの。ホコリタケやトリュフなどの球形のもの。その他、これキノコかなあと思うものもたくさんあります。 |