学校日記

3月10日 全校朝会

公開日
2025/03/10
更新日
2025/03/10

校長室より

 みなさん、おはようございます。今日は3月10日。「三と十」で「砂糖の日」というのも聞いたことがありますが、今では当たり前に手に入るこの砂糖が、とっても貴重だった時代、今から約80年前のお話をします。第二次世界大戦中の昭和20年3月10日、東京の主に下町と呼ばれる地域が、アメリカ軍による大規模な空襲を受け、10万人ともいわれる尊い命が奪われる、という出来事が起きました。立った一晩で10万にの人が亡くなる、そんなことが実際にここ東京で起きていたのです。この戦争では、皆さんの住んでいる八王子市にも空襲があり、八王子駅の周辺がほとんど焼け野原になりたくさんの人が亡くなる、という出来事もありました。6年生は社会科の学習の中で日中戦争から引き続く太平洋戦争を含む第二次世界大戦についてすでに学習しているので、日本がかつて戦争を経験し、その後平和な社会をつくろうと誓った、といういきさつを理解しているともいますが、その戦争が終わってから80年。家族や身近な大切な人を亡くし、二度とこのようなひどい経験を繰り返してはいけない、と感じた人々も80歳を超えていらっしゃいます。平和の大切さをご自身の経験から語れる方が年々少なくなっているのです。こうしたことに危機感を感じ、東京都は平成2年の7月に「東京と平和の日条例」を制定し、3月10日を「東京と平和の日」と定めました。
 さて、世の中に、世界に目を向けてみましょう。今、この瞬間平和だと思いますか?地球上すべての人が幸せを感じながら生きていますか?残念ながら、世界のあちこちで戦争が起き、毎日たくさんの人が傷つき亡くなっています。私たちのすぐ身の回りでは、一見平和で何の心配もいらない毎日が続いているように感じるかもしれませんが、この「平和」はとても壊れやすく、脆いものだ、ということを考えてください。今日は「東京と平和の日。東京に住む皆さんが、改めて平和の尊さ、しおれを守り抜く強い気持ちを確認するための日です。平和について考えていきましょう。