2月17日 全校朝会「チョコレートとフェアトレード」
- 公開日
- 2025/02/17
- 更新日
- 2025/02/17
校長室より
皆さんおはようございます。昨日、今日と暖かい日が続きましたが、明日からはまた寒波がやってきて、寒くなるそうです。でも、先週まで取り組んだ縄跳び週間のように、元気に外で体を動かしましょう。
さて、今朝はこれ(カカオの実)についてのお話です。これは、カカオという植物の実です。この実の中の「カカオ豆」というものを使ってチョコレートを作るんです。2月14日はバレンタインデー、おうちでチョコレートを食べた人もいるかもしれません。校長先生もチョコレートは大好き。でも、このカカオの実をめぐって様々な問題が起きているのです。
カカオの実はその多くがアフリカにあるガーナやコートジボアールという国で作られています。みんなが食べているチョコレートの原料はこんなに遠くの国から来ていたんです。ところが、最近、このカカオの価格がとても高くなっています。モノの値段が高くなるのは欲しい人がたくさんいて、商品があまりないとき。つまり世界中でこのカカオの実が足りなくなっているのです。理由は二つあります。一つ目は天候不順でうまく育たなかったから。そしてもう一つはカカオを作っていた畑がどんどん少なくなっているからなんです。
カカオの実はガーナの国の中でも南の方で作られているのですが、1980年と2020年の衛星画像を比べてみると、緑が減っていることがすぐにわかりますね。初めのうちは、このカカオの実が高く売れるので、みんな森の木を切ってカカオの畑に変えたんですが、ここ最近はカカオよりももっとお金になる「金」を違法に採掘する人が増え、カカオの畑がどんどん掘り返されているのです。金を取り出すには有害な薬品も使うので、その土地には植物があまり育たないのだそうです。そして、カカオの畑や金の採掘には、みんなと同じような歳の年齢の子供たちも家の暮らしを助けるために働いているそうです。学校や遊びをする暇もないほどの生活を送っているのです。
こうした問題を解決するために、みんなはどんなことができるのでしょうか。日本は平和だから関係ないよ、と言っていても大丈夫でしょうか?ガーナの子供たちがかわいそう、じゃあチョコレートを買うのをやめよう、としたら、ガーナの人たち幸せになりますか?そうではなくて、チョコレートを買って、そのお金がきちんとガーナでカカオを栽培している人たちの手元に届くような仕組みを作らないといけないんですね。
「フェアトレード」という言葉、聞いたことがありますか?「公正な取引」によって届けれられた商品の証明です。パッケージをよく見ると、説明が書いてあることもあります。ぜひお店でも探してみてください。こうした商品を買うことで、ガーナの農家の皆さんにお金がきちんとわたり、子供たちも学校に行くことができるかもしれないのです。
最後に、南大沢小学校の皆さんに考え行動してほしいこと、それは次の三つです。
一つ目、「世界中で起きていることに関心をもつこと」
二つ目、「フェアトレード」の仕組みについて知ること。
三つ目は「身近な行動から始める」
ということです。今週はユニセフ募金もあります。皆さんの一人一人の行動を大きな力に変えていきましょう。