2月21日(月) 本日の授業風景 ・ その2
- 公開日
- 2011/02/21
- 更新日
- 2011/02/21
校長より
3年生・道徳の授業の様子です。
D組 ( 担任・平野先生 ) にお邪魔しました。
道徳の副読本の中から 「 卒業文集・最後の二行 」( 一戸冬彦 ) と 「 月明かりで見送った夜汽車 」( 武藤治枝 ) を取り上げていました。
「 卒業文集 … 」 は、筆者の一戸さんが、小学生の頃にある女子をいじめた苦い思い出が綴られています。
その女子は、貧しい父子家庭に育ち、みすぼらしい格好で幼い弟たちの面倒をみていました。 一戸さんは一抹の後ろめたさを抱きつつ、彼女のことを他の級友たちと一緒になってからかい、いじめていました。
しかし、その女子が卒業文集に書いた最後の二行を見て、忘れることのできない大きな衝撃を受け、大人になった今もなお後悔しているのです。
その二行には、こう書いてありました。
「 わたしが今一番欲しいのは、母でもなく、本当のお友達です。」
「 そして、きれいなお洋服です。」
逆にもう一つの読みもの 「 月明かりで … 」 は、他者への思いやりや心配りをテーマにした作品でした。 授業ではこの二つの作品を読んで、「 付和雷同 」( ふわらいどう = 自分の考えを持たずに、軽々しく他人に同調すること )、もしくは 「 思いやり 」 のどちらかのテーマを選んで作文を書きました。
付和雷同は、その人の心の弱さの表れです。 そして、心の弱い人には 「 本当の優しさ・思いやり 」 を持つことができません。 そう考えると、今日読んだ二つの作品は、一見異なるテーマを取り扱っているように見えて、実は 「 表裏一体 」 の作品だったと言えるでしょう。
校長 武田幸雄