学校HP「コロナウィルス関連」に随時情報を掲載します。

地域のお祭りに行ってきました。

 7月23日(土曜日)絹ヶ丘町会の夏祭りと中山町会の盆踊りにお邪魔しました。絹ヶ丘町会からは朝礼でボランティア募集があり、27名の生徒が地域の方とともに夏祭りを盛り上げていました。在校生や卒業生はもちろん、保護者の方ともお話しする機会を得ました。中山町会では文字どおりFace to Faceの関係で、距離感を感じさせない盆踊りでした。40軒ほどの集落から200を超える集落に発展した勢いを強く感じさせられました。絹ヶ丘では高嶺小学校の森田芳博校長先生と、中山では中山小学校の坪内雅一校長先生とも、ご一緒させていただきました。
 関西出身で、父母も神奈川県内に住む私にとって、中山中学校でお世話になっている北野台や片倉台の皆さんともども4つの自治会や町会は「ふるさと」です。この夏、所用のため片倉台の夏祭りには参加できませんが、引き続き北野台の夏祭りでも「ふるさと」を意識して参加させて頂きたいと思います。

第1学期終業式講話

今からするお話しは、ある先生が初めて担任を持った生徒が3年になったときのことです。その先生のクラスに、H君という生徒がいました。バスケットボールの部長で元気がよいのですが、少々やんちゃなところがあります。二年の時は、なにやら悪いことをしでかして、職員室に何回か呼び出されてそのときの担任にきつく指導されていました。勉強はあまり好きではありません。
 3年の5月に実力テストがあったのですが、案の定、成績は振るいませんでした。偏差値で5教科39でした。はっきり言ってかなり低い成績です。その後直ぐに三者面談があり、進路の話が出たのですが、本人はどうしても公立高校に進学したいと言います。隣で、お母さんが、うちは私立は絶対だめです。と言います
 三者面談が終わって後、H君が職員室にやってきました。高校に入るにはどうすればいいかという相談です。その先生は「簡単だよ、入試は通知票の成績と当日のテストの成績で決まるから、勉強ができるようになればいいんだよ。」と答えました。そうしたら、H君が突然怒り出したのです。「そんなことは俺でもわかってる。勉強する方法がわかんないから聞いているんじゃないか。」かなりふてくされていました。その先生は「勉強の方法だと、そんな物はねーよ。」と答えました。彼は「先生のくせに勉強の方法も知らないのかよー。」そんなやりとりの後、「おれ授業もわかんねーし教科書読んでもわかんないんだよ。」と言い出しました。「それは辛かろう。読んでわかんないんだったら、教科書に書いてあることを書いてみたらどうなんだい。やりもしないうちから勉強の方法だの何だのと言うんじゃない。勉強のやり方を見つけるのが勉強だい。」その先生も若かったなと思います。そう言ってしまってからしまったと思ったのですが、H君は偉かった。「じゃあ勉強してきたら見てくれる?」予想外の反応でした。「教科書写せばいいんだろう。」偉いけど単純です。翌日ノートを持ってきました。なんとH君は理科の教科書の表紙を書き写してきたのです。文部科学省検定済教科書というところまで。ノート2ページでした。あきれました。でも彼は本気だなと思いました。でも、わずか2ページです。「これっぽちで勉強した気になってるのか。甘いねー。」と赤ペンで書いて、その先生はノートを返しました。5ページ、10ページと日増しにノートの量が増えていきました。10日後には、毎日20ページを超えていたそうです。最終的には理科の教科書を全部写してしまったのです。その先生は正直びっくりしたそうです。でもノートには、こう書きました。「テストで点がとれなけりゃ高校には入れませんよ。」それから彼は勉強のやり方を変えます。5教科の問題を解くようになったのです。問題文を書いてそれを解く。それも毎日ノート20ページ。ちょうど1年生に弟がいましたので、お兄ちゃんは毎日何時間勉強しているのと聞いてみました。ぼくが寝るとき勉強していて、朝起きると勉強しているから、何時間かはわかんない。という答えでした。
 結局、3年最後の実力テストでは偏差値60になったそうです。テストのたびに皆に言っていたことを入試の前にも言いました。「いいか、わからないところがあっても、わかりませんなどとは決して書くな。あきらめずに何かを書くんだ。国語の作文の問題でも、完成できなくても書けるだけのことは書け。白紙で出せばまちがいなくそこは0点だから。」その生徒は念願の公立高校に見事入学することができたそうです。
「わからないから、やらない。」「やったって、出来るわけ無い。」「自分には無理。」と言ってしまえば、そこで止まってしまいます。女子サッカーを見て私は、この話を思い出しました。私は平成8年に、当時、南野高校3年だった澤穂希さんと初めて会いました。アトランタオリンピックが終わって大学に行くのか、就職するのか、迷っていた澤さんが担任の先生と一緒に3年になって初めて進路指導室を訪ねてきてくれた日でもありました。小2の頃から「女の癖に」とか、都大会に出られなかった時代を経験してきた彼女に対して私は、日本で一番制服の似合わない女子高校生だとからかった記憶があります。そんな彼女がすべてを払拭して世界の頂点に立ったことは、壁を突き破ってきた彼女の大きな成果だと思います。この夏、ぜひ皆さんもわからないからやる、出来ないからやる、無理だからやるという、新たなチャレンジに挑戦して欲しいと思います。
最後に節電について、しつこいかもしれませんが、もう1回だけ言わせてください。皆さんの協力のおかげで、6月分の中山中学校の使用電力は昨年に比べ−15.32%でした。目標達成です。全員で勝ちました。私にとってはワールドカップの女子サッカー以上に嬉しい話です。もう一度、言います。節電は我慢大会と違います。減らす以外に「ずらす」という戦い方もあります。アイロンや掃除機、ドライヤーを使う時間が午前9時前か、午後8時以降なら十分、電力不足を回避できます。大規模停電や計画停電を抑えるため、「ずらす」という方法も覚えておいてください。これも新たなチャレンジです。この夏は新たな戦いに全員で勝利しましょう。
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