H.24.10.22 朝会講話 「ノーベル賞 山中教授」
- 公開日
- 2012/10/22
- 更新日
- 2012/10/22
学校より
みなさんノーベル賞を知っていますか。
最近日本人でもノーベル賞を受賞した人がいますね誰だか知っていますか。
そうです。ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥さんです。
はじめにノーベル賞についてお話します。昔スウエーデン人のノーベルという科学者がいました。その頃重要な燃料である石炭を掘ったり、土地を切り開いて道を作ったりするのにニトログリセリンという爆薬を使っていました。非常に危険な爆薬で、取り扱いが悪いと爆発してしまい、大きな事故が起きてしまいました。ノーベルは、ダイナマイトという持ち運びが簡単で使いやすい爆薬を発明したのです。ノーベルはダイナマイトがたくさん売れて大金持ちになりました。
ノーベルはお金持ちになって、年をとって、死ぬ前に遺言というお手紙を残しました。「私が残す財産(お金)をしっかり管理して(銀行に預けて)、その利子を、前の年に人類のために大きく貢献した人々に分けてあげてください。」こんな手紙でした。つまりノーベルは「持っていたお金を社会のためにがんばった人に賞金としてあげてください。」という手紙を残したのです。
これがノーベル賞の始まりです。
次に山中伸弥さんについてお話します。山中さんはお医者さんです。今は病気を治す医学ということを研究している京都大学の研究者です。山中さんは世界で初めて「iPS」細胞という体を作っている小さなつぶをつくりました。
「iPS」細胞というものは何か。簡単に説明すると、病気で体の一部が悪くなったときに、人の皮膚から小さなつぶである細胞をとって、それを「iPS」細胞にして、悪くなったからだの一部に成長させることができるのです。そして「iPS」細胞が成長しからだの一部に生まれ変わったら、悪くなったからだの一部と取り替え、病気が治せるというものなのです。ねずみを使っての実験までは成功しているようです。「iPS」細胞は、今まで治せなかった病気が治せるようになる素晴らしい発見だったのですね。
でも山中さんは、簡単にノーベル賞をとるような人になったのではありません。お医者になったばかりで、簡単にできる手術が上手くできなくて、手術に邪魔だと言われて挫折したり、ねずみの世話ばかりしなくてはいけなくて、なかなか研究が進まなくうつ病になったりしました。しかし、そんなことにも負けずに必死に研究を続けた山中さんは、ついにノーベル賞を取るような研究の成果である「iPS」細胞を発見したのです。校長先生は、「iPS」細胞もすごいけど、山中さんの努力もすごいなと思いました。
今日は、ノーベル賞、山中伸弥先生、「iPS」細胞の話をしました。