学校日記

令和7年度全校保護者会 学校経営方針の概要について

公開日
2025/04/10
更新日
2025/04/10

校長室より

 みなさまこんにちは。本日はお忙しい中、南大沢小学校の1学期全校保護者会にご参会いただきありがとうございます。本校3年目となりました校長の安田 尚民です。どうぞよろしくお願いします。始業式、入学式からは数日が経過しましたが、改めてお子様の入学、進級おめでとうございます。
はじめに、本校の教職員を紹介させていただきます。ぜひこの機会に、本校の教職員の顔と名前を憶えていただければと思います。
続いて、令和7年度の学校経営基本構想の概要について説明させていただきます。
お手元の学校経営方針には、目指す児童像、目指す学校像、目指す教師像、そして本年度の重点方策として5点を書かせていただきました。
1 目指す学校像は「すべての子供が笑顔になる学校」です。具体的な4点のイメージをご確認ください。
2 目指す児童像は「知徳体のバランスの取れた児童」です。
3 目指す教師像は「児童にとって最も身近で影響のある教育環境は教師である」という自覚を持つことです。この3点を実現するための具体的な重点方策として、5点を示させていただきました。

1 学力の定着と向上
いわゆる図工音楽英語のような専科だけでなく、その他の教科指導においても、学級担任による授業を中心としながらも、単元に応じて交換授業を行ったり、それぞれの教員の得意分野を生かした授業を行ったりしていきます。また本年度から低学年も少人数による算数科の授業ができるような体制を整えました。各学年の副担任を含め、多様な人材が児童にかかわることによって、児童理解を進め、児童にとっても悩みを相談できる大人が増える、という面があると考えています。

2 心と身体の健康づくり
 本年度の重点目標でもある「元気で」を実現するために、これまで以上に外遊びや体を動かす経験を増やしていきます。運動というと、筋トレ的な昭和の発想になりそうですが、もっと柔軟に、遊びを通して体を動かす心地よさを味わえるように、体育だけでなく、縦割り遊びや休み時間などにも取り組みを拡張していきます。例えば、投げる力をつけるにはボールを投げる訓練も大切ですが、紙ヒコーキを飛ばす経験なども活かすことができます。

3 特色ある教育活動
 本校の特色は、小規模であることです。子どもたちに目が行き届き、活躍の機会が増え、達成感も得やすい環境です。しかし一方では、いわゆるクラス替えがなく、人間関係が固定化しやすい、という面もあります。その両面をプラスにとらえ、本校では学級の単位を超えた、異学年交流、縦割りのつながり、を大切にしています。今も毎日6年生が1年生のお世話をしていますが、それだけでなく、校外学習で小山内裏公園に用事があれば4年生と5年生が一緒に行動したり、3年生が2年生を遊びに招待したり、と授業、集会、休み時間も異学年の交流が当たり前になる姿を目指しています。先ほど説明した教員が様々なクラスの授業に入るのも、そうした取り組みの一環でもあります。また日本語学級があることも本校の大きな財産です。本年度からは、休み時間に日本語学級を訪問し、通級している児童との交流もできるように企画していきます。

4 地域・家庭と連携した協働的な学校づくり
 この話になると、どうしても熱くなりすぎてしまうので、短くまとめますが、「すべての子供が笑顔になる学校」を大きなテーマにした「目指す学校」作りの構想を図にしたものです。特に昨年度からこの構想を意識した取り組みを具体的に進展させています。本校の地理的環境、人的なつながりを生かしながら、南大沢小学校にしかできない、オンリーワンの教育活動を進めてまいります。子供の成長過程で6年間という期間を過ごすことになる小学校は、子供たちの学習環境というだけでなく、南大沢という街の発展にとって、人と人をつなぐ場として、とても大きな役割を果たせるのではないか、と感じています。「シビックプライド」という言葉がありますが、生まれ育った郷土に対する愛着、こうした感情を強めることが、子供たちにとってアイデンティティの根源となり、自立を支えるよりどころとなります。今日お集まりいただいた保護者の皆様も、その意味で子供たちの成長を支えていただく人的な資源。ぜひ学校の教育活動に積極的に参画していただくとともに、学校を利用して保護者同士、また地域とのつながりを深めていただければ、と願っております。

5 組織的な学校経営と働き方改革の両立
 教員の就労環境については、昨今非常に注目が集まっています。時代の要請も相まって、学校に期待される役割や担う領域は拡大の一途を辿っていることもあり、私から見ても先生方は実際非常に多忙な毎日を送っています。教育活動の質を維持しながら、学校経営を効率的に進めるために、働き方改革を進めていきます。先生たちが生き生きし、活力にあふれている状態で、子供たちのパワーを受け止めてほしい、と考えています。今年度教員の勤務時間を一部変更しました。これまでは8:15から16:45の勤務だったのですが、児童の登校時刻に合わせ、8:40から16:40の勤務とします。勤務時間外は電話での応対ができないこともありますのでご理解ください。また毎月初めに発行していた「学年だより」は「学校だより」に統一することとしました。とはいえ、学級通信を発行している学年が多いので、ぜひその内容はお子さんと一緒に把握してください。

 最後に、年度の初めに当たり、校長から保護者の皆様に次の内容についてお伝えさせていただきます。

1 体罰、性暴力根絶、相談窓口について
 明日以降各学級で、児童に「体罰」や「暴力」は、たとえ大人であっても絶対いけないこと、悩みがあったら学校外でも相談できることを指導し、切手を貼らずに投函できるレターを配布します。ご家庭でも「保護者用のプリント」を確認してください。

2 児童のSNS、スマートフォンの利用についての注意
 スマートフォンの利用の低年齢化が一層進んでいます。2歳児の70%近くがネットを利用している、というデータもあるほどです。便利で、必要不可欠なものになりつつある一方で、いじめや金銭のトラブル、命にかかわる問題まで、重大な問題も起きています。この後生活指導主任から説明もさせていただきますが、学校は基本的に児童のスマートフォン利用は推奨していません。また、ラインなどのSNSで生じた児童の間のトラブルには学校は介入しません。13歳以下の利用が制限されていること、契約者は親であり、子どもには貸し与えているだけ、ということをご理解いただき、持ち主である保護者の皆様がコントロールしてください。お願いします。

3 移動教室の費用とビデオ撮影について
 本校では5年生が静岡県静岡市清水区に、6年生は栃木県日光市に移動教室に出かけます。宿泊を伴う活動の中で体験的な学習を通し多くのことを学べる大切な機会ですが、一方で非常に費用の掛かる行事であり、保護者の皆様へのご負担も大きくなっています。本年度に関しては昨年度中に市として入札を終え、市内の小学生は学校規模にかかわらず一律のバス代となっているのですが、それでも交通費、宿泊費、施設見学費、食費などの経費はすべてが値上がりをしており、大変申し訳ない思いでおります。移動教室のための保護者会で詳細は説明いたしますが、値上げの件についてあらかじめお伝えさせていただきます。また移動教室では例年教員がビデオを撮影し、その上映会などを実施してきましたが、本校では引率の教員数も限られ児童の安全管理を優先するため、ビデオ撮影および上映会を実施しないこととさせていただきます。このビデオの編集には非常に多くの時間がかかってきたこともご理解ください。

4 通知表の変更について
 本年度から、通知表の所見は3学期のみとさせていただきます。その代わり、学期ごとの「振り返りシート」を全学年で実施し、児童の振り返りとそれに向けた教員からの評価や励ましの所見を学期終わりにお渡しします。ぜひ、その内容を児童と共に振り返り、お子様を認め励ます機会としてください。

5 ミャンマー地震緊急募金について
 長くなってしまい大変恐縮ですが、学校だよりの巻頭言にも書かせていただきました通り、この度3月に起きたミャンマーにおける大地震の被災者支援のため、「ミャンマー地震緊急募金」を行っています。本校の日本語学級に在籍していた児童もおり、また校長自身が非常に思い入れのある国でもあることから、今回赤十字の募金活動に協力させていただきたいと考えました。校長の撮影したミャンマーの写真など玄関の周辺に展示させていただいております。本日お帰りの際にお時間がありましたらご覧いただき、賛同していただける方には募金にご協力いただけると幸いです。よろしくお願いします。