6月12日朝会 みんなの笑顔を支える人
- 公開日
- 2023/06/12
- 更新日
- 2023/06/12
校長室より
東京は先週から梅雨に入りました。せっかくプール開きの週なのに、天気がすぐれないのは残念ですが、雨を「恵」として喜んでいる生き物もいる、これから始まる「暑すぎる」夏を思えば「感謝」なのかもしれません。
さて、写真の花は「三尺バーベナ」という名前で、校舎前の花壇で見ることができます。「3尺」とは日本で昔使われていた長さを表す単位で「1尺」が30cm、すなわち約90cmを指します。この花は地面からスーッと茎が伸びて、丁度90センチくらいのところに花をつけるので、そう呼ばれるようになったということです。詳しそうに話していますが、先生はこの話、みんなある人に教えていただきました。「学校施設開放員」の「○○さん」を知っていますか?夜やお休みの日に学校の校舎を管理してくださっている方です。とっても草花に詳しくて、校舎前の素敵な花壇はみな○○さんがお世話をしてくださっています。いろいろ話を伺いながらあることに気が付きました。先ほどの「三尺バーベナ」、なぜか花壇のブロックと道路の隙間から「無理やり」生えているのです。「どうしてこんなところに植えたんですか?」と尋ねると、「僕じゃないんです。以前にこの花を花壇の中にまいたことがあって、花が咲いた後の種を、生き物が運んで行ったのです」、というのです。「生き物」…わかりますか?「アリ」です。アリが種を食べモノとして一生懸命巣に運んでいる途中に落としてしまったのだそうです。こうして植物はすみかを広げていくんですね。
また花壇の後ろのほうには、枯れ草が積み上げてありました。「あの草は土の栄養になる肥料のために積んであるんですか?」と尋ねてみたら、思いもかけない答えが返ってきました。「いや、あれは寒いのが苦手なニホントカゲやカナヘビがすみかにできるように置いているんですよ。」
驚きました。施設開放員の○○さんは学校の先生じゃないし、生き物の専門家でもありません。でも、学校で過ごす子供たちが気持ちよく過ごせるように花壇の世話をしてくださっているだけでなく、小さな生き物たちが気持ちよく幸せに過ごせるようにこんな工夫までしてくださっていたのです。「すべての子供が笑顔になる学校」を目指す南大沢小学校はこんな方々に支えられているのですね。ぜひみなさんも、学校の中や外で、いろんな人に出会ったら、しっかり笑顔で挨拶してください。