学校日記

2.4 早急に組織で対応する(本校のいじめ対応)

公開日
2025/02/04
更新日
2025/02/04

学校から

「当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為の対象となった児童等が、心身の苦痛を感じているもの」
これが、法律に基づくいじめの定義です。

行為の対象となった児童に「痛い、つらい」と感じさせたら、それはいじめなのです。

いじめがない学校、学年、学級はありません。
「うちの子は絶対にいじめはしません」と言い切れる担任がいたら、児童理解の資質を疑います。
子どもたちは、誰もがいじめの加害にも被害にもなり得るのです。そして、子どもたちは、一定の人間関係の中で、「失敗・ごめんなさい・許すこと」を繰り返しながら、人の気持ちを理解し、社会性を身につけていくのです。

さて、この一枚の写真から、いくつかの情報を得ることができます。
○一時間目の途中に職員室で話合いをしている
○現3年の担任、または前担任である

この写真は、およそ1時間前に把握したいじめを強く疑う事案について、子どもたちへの個別の聞き取りを終え、その内容を共有して今後の指導の方向を確認している様子を撮影したものです。
いじめ疑い把握の1時間後、すでに個別の聞き取りを終えているのです。

保護者の連絡を副校長が受けた後すぐの職員室の動きです↓
生指主「いつ、誰が対応できる?」
前担任1「1時間目入れます」
前担任2「音楽や体育を入れ替えられたら、僕も1時間目入れます」
学年担任「1時間目、専科の授業なので入れます」
4年担任「体育入れ替え、音楽変えられるなら大丈夫です」
音楽専科「6-1が変えられるなら大丈夫です」
6-1担任「音楽入れ替え、大丈夫です」
生指主「では、1時間目に、子どもたちを個別に取り出して聞き取りましょう」

不安がある子に寄り添って考えると、できる限り早急に対応する必要があります。スピードが大切です。そのためには、授業よりも聞き取りや指導を優先することもあります。

また、子どもたちが安心して、心を開いて話ができる教員が対応することも大切です。そのためには、旧担任や専科担任など、これまでかかわりのある教員が対応できることを優先します。

この日は、この後個別に課題と向き合い、必要に応じてごめんなさいをするなどした後、各家庭に指導内容等を報告するとともに、家庭での指導を依頼しました。

今後は、少なくとも数ヶ月の間持続して、行為の対象となった子が安心できる状態であるかどうかを、行動やアンケートから確認を続けます。

2月はふれあい月間です。人の気持ちを考えること、失敗した時にごめんなさいをすること、ごめんなさいを受容して人を信頼しようとすることなどについて、一人ひとりが考える期間にしていきます。

上壱分方小学校では、いじめ事案には、迅速かつ組織的な対応が常に当たり前にできるように意識を高め続けています。

☆学校評価において、学校のいじめ対応にたいて、「わからない」の回答がとても多かったため、教職員の動きを紹介いたしました。