学校日記

2/16(月)朝礼講話

公開日
2009/02/16
更新日
2009/02/16

校長より

 ちょうど1週間後に、都立高校の一般入試が行われます。 私はかつて自分の受け持った生徒に対し、試験で少しでも良い点数をとるための呪文を教えてきました。

 この呪文は、「4つのA’Z(あず)」といって、アーティストのB’ZをもじってA’Zと書きました。 要は「あ」で始まり「ず」で終わる4つの言葉です。 1・2年生の皆さんにとっても定期考査などで役に立つ呪文ですから、自分のこととして聴いてください。

「あわてず(慌てず)」……問題用紙が配られ「始め」の合図があると、慌ててすぐに問題に取りかかる人がいます。 気持ちはわかりますが、まずはゆっくりと深呼吸をして、自分の名前と受験番号を丁寧に書いてください。 そして、ひととおり最後の問題までざっと目を通して、どこにどのような問題があったかをつかみ、およその時間配分をしてください。

 始まりの1秒・1分を惜しんで慌てるより、はじめの1秒・1分で気持ちを落ち着かせてから問題に取りかかる方が、はるかに有効です。

「あせらず(焦らず)」……問題を解いている途中で、難しい問題・わからない問題が出てきた。 そんなとき「どうしよう、なんとかしなきゃ!」と焦って、その問題にとらわれてしまってはいけません。 高校の入試問題は、たいていの場合100点は取れないもの。 平均点が50〜60点になるように作られていることが多いのです。 だから、「解けない問題があるのは当たり前」「自分に解けない問題は、他の人にも解けない」ぐらいの気持ちでいた方がよいでしょう。

 また、このときに先の「あわてず」で、最後の問題までざっと目を通しておいたことが生きてきます。 つまり、「わからない問題」を後回しにし、「わかる問題」「解けそうな問題」に、先に着手することができるのです。 焦って「わからない問題・難しい問題」に時間を使うより、まず「わかる問題・簡単な問題」に時間を使ってください。

「あきらめず(諦めず)」……だからといって、時間的に余裕があるのに「どうせわからないからいいや」と諦めてはいけません。 一度解いてみてわからなかった問題でも、ほかの問題をやったあとでやり直したら、ヒントが浮かんだ、答えを思い出した…というのは、よくあることなのです。

 また、記号問題は必ず埋めておく、計算問題は途中まででもいいから答えを書いておくなど、最後まで諦めない姿勢を大切にしてください。

 始まりの1秒・1分は「あわてず」、終わりの1秒・1分は「あきらめず」と覚えておいてください。

「あなどらず(侮らず)」……「侮る」とは、たいしたことないと相手を軽く見ることです。 問題を解き終えたとき、思ったより簡単だった、よくできたと思えたのであれば、それに越したことはありません。 しかし、たとえ簡単に解けた問題でも、時間の許す限り徹底的に見直しをしてください。

 答えは合っているのに、答え方を間違えた…。 答えは合っているのに、回答欄を間違えた…。 このような馬鹿らしいミスも、試験ではよくあります。 「油断大敵」といいますが、その敵とは、ほかでもない自分自身が作り出しているということを忘れないでいてください。

 3年生の皆さんの健闘を祈ります。
                                校長 武田幸雄

※今日は朝礼の中で、合唱コンクールのプログラム抽選会も行われました。