学校日記

2/13(金)学校説明会・校長挨拶

公開日
2009/02/13
更新日
2009/02/13

校長より

 今年度3回目の学校説明会です。 5月と7月に行った学校説明会は、本校のPR、プレゼンテーションを目的とするものでしたが、今回ここにいらっしゃる方々は、本校に入学する6年生の保護者であるという前提ですので、今日は入学に当たっての諸連絡や事務手続き、準備についての説明が中心になります。

 しかし、過去の説明会でもお話ししましたが、本校教育活動の大きな柱の一つである「ゼロ・トレランス」については、ぜひご理解いただきたいことでございますので繰り返しご説明申し上げます。


 《この『ゼロ・トレランス』については、資料をもとに説明しました。 同じ資料がHP配布文書・学校説明会資料(校長)に登録してありますのでご参照ください。》


 「ゼロ・トレランス」というと、聞き慣れない英単語で違和感があるかもしれませんが、日本語にも「是々非々」という言葉があります。 要は、「いいことは、いい」「悪いことは、悪い」「ダメなものは、ダメ」を曖昧にせず、子どもたちにはっきり教えていこうということです。 悪いことがよくなってしまったり、ダメなことが許されたりしてはいけないのです。

 たとえば、皆さんのお子さんで、現在茶髪やピアスをしているお子さんはいるでしょうか? もしいるとしたら、4月までには直させてください。 私は、本校の方針として茶髪もピアスも認めないと説明会等で言い続けてきています。 そのうえで本校を選んで入学してくるのですから、入学後に「茶髪を認めてほしい」「少しぐらい大目に見てほしい」と主張するのはやめてほしいのです。

 また、同じく入学後に「子どもが、いうことを聞かないのだから仕方がない」と諦めるのも、やめてください。 親のいうことを聞かない生徒を、学校で一から指導しなければならないということは、教員が本来の教育サービスに専念できなくなることにつながります。 教員が生徒に対して本来行うべき教育サービスとは、一にも二にも学習指導です。 基礎学力を身につけさせることなのです。

 ご家庭では、お子さんを最低限の集団生活のルールを守れる状態にしてから、学校に送り出してください。

 近年、若い世代の規範意識の低下が社会問題になっております。

 ところが、現代社会では本来子どもの手本となるべき大人たちでさえ、「悪いことは、悪い」「ダメなものは、ダメ」が必ずしも徹底できず、子どもに悪影響を及ぼしています。

 新聞やテレビニュースでは、相変わらず毎日のように、産地偽装や毒物混入など「食」の不安に関する報道がなされています。 「むしゃくしゃしたから」「誰でもよかった」で他人を傷つける事件も後を絶ちません。 政治家や役人、企業のトップによる汚職や不祥事も相変わらず多く、とうとう昨年は、そういうことを子どもに「ダメ」と教える立場にある教員の世界でも、採用試験での不正が明らかになったりしました。

 そして、多くの場合、そうした不正行為や犯罪行為が発覚したとき、社会的地位のある大人でさえ口にするのが「悪いこととはわかっていたが、つい…」というセリフです。 これでは、子どもたちの規範意識が低下するのも当たり前です。

 私たち別所中学校の教職員は、学習・生活の両面にわたって生徒に対し、

 今、中学生として、何をやらなければならないのか
          何をやってよいのか
          何をやってはいけないのか
          何が必要なのか
          何が不必要なのか、あるいは、何が害悪なのか

 を、きちんと教えていきたいのです。

 そのためには、なんとしてもご家庭の協力が必要です。

 学校と家庭。 どちらも子どもの教育を担っていくという点で、車の両輪のようなものです。 どちらが大事とか、どちらが上とか下とかもありません。 どちらか一方が欠けても、子どもの健やかな成長には支障を来します。

 保護者である皆様とは、4月からの3年間、共に手を携えて教育活動に当たってまいりたいと思いますので、こうした本校の教育方針に対するご理解とご協力をお願い申し上げ、私の挨拶に代えさせていただきます。

                                 校長 武田幸雄