親子料理教室3
- 公開日
- 2017/08/22
- 更新日
- 2017/08/22
今日の出来事
8月22日(火)
この『親子料理教室』のメニューを、“ミルクと抹茶のかたくり団子”としました。
今年度は、八王子市が市制になってちょうど100周年にあたります。そして、本校は創立120周年の記念すべき年にあたります。
そこで、今日の親子料理教室では、メニューを、この館町・椚田町に伝わる郷土料理をベースにして、おかしづくりをしました。そのお話とは、『とんとんむかし話 の “かたくり婆ちゃん”』のお話です。
『かたくり婆(ばあ)ちゃん』 とんとんむかし <927>より
湯殿(ゆどの)川(がわ)の流域(りゅういき)のあちこちには、カタクリの群生地(ぐんせいち)があって、村々(むらむら)の衆(しゅう)は大事(だいじ)に守(まも)ってきたそうじゃ。
下椚田村(したくぬぎたむら)の大牧(おおまき)に、かたくり婆(ばあ)ちゃんと呼(よ)ばれる、八十歳(はちじゅうさい)をゆったり越(こ)えた、お婆(ばあ)さまがおられた。
ほんとの名(な)はヨネさんというのじゃが、カタクリ料理(りょうり)をごちそうし、まわりのもんを喜(よろこ)ばせるのを生(い)きがいにしていたもんで、かたくり婆(ばあ)ちゃんと呼ばれるようになったのじゃ。
「カタクリは、いいぞ。第一(だいいち)、子どもが賢(かしこ)く丈夫(じょうぶ)に育(そ)つ。心根(こころね)もいい人間(にんげん)になる。カタクリは大牧の観音(かんのん)さまのご利益(りやく)があるから、吉(きち)運(うん)が付(つ)くぞ。」といって、カタクリ料理を振(ふ)る舞(ま)った。
婆ちゃんの得意(とくい)は、カタクリ団子(だんご)に、小豆(あずき)のあんが入ったまんじゅうに、カタクリのうどんじゃが、うまいだけでなく、ほんわかしたいい香(かお)りがした。
今(いま)でも、かたくり婆ちゃんが自慢(じまん)していた、カタクリ団子や、まんじゅうや、うどんのこさえ方(かた)が、伝(つた)わっておるということじゃ。
〔館町の伝説(でんせつ) とんとんむかし より〕