「生徒の皆さんへ」 第2学年 村松諭
過去に例を見ない日々、そして臨時休業日の終わりが見えにくい現状の中で、皆さんが自分自身と真剣に向き合いながら生活していると思う。
連日のように報道されている「新型コロナウイルス感染症」に関するニュース。過去の歴史にもあるように、社会の根底を揺るがす大きな感染症や病気があるたびに、人間は生きる知恵を振り絞りながら、「命」を守るために精一杯対応し、乗り越えてきた。 もちろん、今回の新型コロナウイルス感染症に対しても世界中の人びとが「一丸」となってこの病に立ち向かい、尊い命を守るために懸命に対処してきた。私たち日本でもそうである。特に医療関係に従事された方々の役割は非常に大きく、「かけがえのない命」を身を挺して守ってくださった。私たちは真っ先に感謝しなければならないと強く実感させられた。 この休業中の生活から改めて思い知らされることがあった。それは「絆」である。よく、人は1人では生きていけないというフレーズを耳にする。まさにそれを考えさせられた。特に日本で新型コロナウイルスに感染された患者の方に命がけで対応される医師や看護師の方、国や都道府県から出された外出自粛要請を忠実に守り、感染拡大を防ぐことに協力した私たち日本国民、世界各国で取り組まれた生活物資や医薬品の支援や医療へのボランティア貢献などなど、数々の人間の協力があったからこそ今の私たちが存在している。 そして何より生徒の皆さんに伝えたいのが「家族の絆」だ。皆さんはこの休業中、学習に自身の健康維持に、家庭のお手伝いに真摯に向き合ってきたはずだ。しかし、皆さん以上に皆さんのために親身になって皆さんの事を守ってくれたのは「保護者の方」である。一人一人大切な存在である皆さんのことを、保護者の方は真剣に考え、常に日々の生活を支えてくれたはずだ。それをもう一度よく思い返してほしい。そして照れくさくても心の底から一言、「ありがとう」の言葉を保護者の方へ伝えてほしい。 一方で、私自身も皆さんに伝えたいことがある。それはやはり「ありがとう」である。教員として初めて、この国難ともいうべき社会情勢の中で勤務している今、改めて学校は、皆さんの存在があってこそ成り立っている。生徒の皆さんがいなければ、勉強も行事も部活動も成り立たないのである。この思いはとても感慨深い。一教員として私は皆さんとともに令和2年度を共に過ごし、ともに成長していきたいと強く感じた。 「生徒の皆さんへ」 第1学年 澤村泉
「戦う者の歌が聞こえるか? 鼓動があのドラムと響き合えば 新たに熱い 生命がはじまる 明日が来たとき そうさ明日が!」
これは私の大好きなミュージカル「レ・ミゼラブル」の中で歌われる「民衆の歌」の一節です。この曲は、勝利への後押しとして、サッカーJリーグの横浜F・マリノスのホームゲームでBGMとして流れたり、みんなで歌ったりしているので、聞いたことがある人がいるかもしれません。 私がこの曲を紹介したいと思ったのは、数日前にYouTubeでこの曲を聞いて、元気をもらい、とても感銘を受けたからです。 今回動画公開されたこの曲は、ミュージカル俳優など約40人がリレー形式で歌い上げています。「コロナウイルスで閉塞感や不安を感じている人たちに向け、『歌』を通じて明日へ希望をもてるようになってほしい」という思いで作成されたそうです。 この企画の素晴らしさはもちろん、曲の素晴らしさ、歌詞の持つメッセージ性から、皆さんにもぜひ聞いてもらいたいと思いました。「民衆の歌」や「Shows at Home プロジェクト」で検索してみてください。 初めに紹介した歌詞から分かるように、この歌は「明日への希望を信じて、戦おう」というものです。「戦う」いうとオーバーに聞こえるかもしれませんが、生徒の皆さんにとっての戦いは、毎日の生活の仕方や学習への取り組みです。 この休業期間、長くなりましたが、ここまでの生活はどうでしたか? 「目標を全て達成することができました。」「とても充実していました。」という人は、多くはないのではないでしょうか。しかし、それでもいいと私は思います。 もちろん、目標どおりきちんとできている人は素晴らしいです。しかし、こんなに長い期間、学習の環境、教材なども十分ではなく、外でも思うように活動できない中での生活です。目標どおりにできていなくても、自分を責めたり、落ち込んだりする必要はありません。 この「レ・ミゼラブル」のストーリーでは、学生たちが、貧困のない理想の社会実現のために政府と戦いますが、決して連戦連勝ではありません。仲間が亡くなってしまうこともありました。しかし、理想の実現のために、立ち上がり、最後まで自分たちの信念を貫きます。 このように、負けることがあっても、また立ち上がって進んでいくことこそ、今、大切なのだと私は思います。それを繰り返していけばいいのだと思います。 みなさんも、「今の自分はダメだ」と感じることがあったら、ぜひもう一度、小さい目標から始めたり、好きなことから取り組んでみたりしましょう。 「民衆の歌」は、英語では「Tomorrow comes.」という歌詞で終わります。「明日は必ず来る」そう信じて、さあ、今日は何をしましょうか? 学校で皆さんと一緒に、元気に楽しく学べる「明日」を楽しみにしています。 令和3年4月にお子様が本校に入学する予定の保護者の皆様へ
当初、令和2年5月9日(土)に学校公開及び学校説明会を行う予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため学校が臨時休業となったため、延期いたします。
なお、現時点では、延期日は未定です。決まりましたら当ホームページでお知らせします。 「生徒の皆さんへ」 第2学年 福本桂也
連日、新型コロナウイルスの報道で様々な情報が入ってきて、皆さんも事の深刻さを感じているのではないかと思います。感覚的に、とんでもないことが起きているのだと誰もが分かる状況です。新型コロナウイルスの件に限らず、ものを捉えるときには基準があります。では、皆さんは何を基準にして深刻だと感じていますか。先生は、この新型コロナウイルスの件を「数」で捉えたいと思います。
・全世界の感染者数…約2,930人に1人 ・日本の感染者数…約10,550人に1人 ・全世界の感染者の致死率…約7% ・全世界の感染者の治癒率…約27% ・新型コロナウイルスの基本再生産数(1人の患者が何人に感染させるか)…約2〜3人 ・潜伏期間の平均値…約5日 ・国内で感染しても症状が出ない人の割合…約9% ・新型コロナウイルスの寿命…プラスチックの表面では約2〜3日 ・接触機会を8割減らす…ふだん10人に会っていたら8人には会わないこと ・新型コロナウイルスの終息とは…少なくとも4週間、感染者数が0人になること (数字はすべて4月23日現在のもの) 先生が個人的に気になった新型コロナウイルスに関する数字を挙げました。皆さんは、上記の数字を見て何を感じましたか。感覚的に分かっていたものが数を通すと、捉え方が変わりませんか。「大きい」、「軽い」、「頭がいい」、「足が速い」等、世の中には、はっきりしていない数に関する言葉が沢山あります。数のよさの1つは、はっきりしていないものに具体性をもたせることだと思います。さて、自宅学習で数学に取り組む意欲は湧いてきたでしょうか。今回は例として「数」を挙げましたが、学ぶことによりものの捉え方は広がります。学びは机に向かうことだけではないと思います。おそらく時間をもて余しているのではないかと思いますので、学校ではできない学びをしてください。休業明けにどのように過ごしていたのか話を聞きます。 楽しみにしています。 |