修了式校長講話(概要)
先日1枚のお礼の手紙が中山中学校に届きました。差出人は陸前高田市立小友中学校でした。まずは原文をそのまま、ご紹介いたします。
(2つ前の「学校日記の最新記事」で紹介済みのため、省略いたします。) 小友中学校は今月2日、八王子市青少年対策中山地区委員会の篠原会長が被災地を訪問された際に皆さん方全員のメッセージカードをお送りした陸前高田市の6つの中学校の内の1つの学校です。小友中学校は震災当日も海岸線から約3キロ離れていますが、津波は校舎2階にまで達したそうです。お隣の小友小学校も被害を受けましたが、先にボランティアや自衛隊の方々が校庭の瓦礫を取り除き使用できるようにしてくださったので、今は小学校に間借りをして授業を受けています。去年5月の体育祭も雨の中、開会式で生徒代表が「町の復興のため、地域の人たちに元気になってもらうために頑張ります」と宣誓した、全校生徒36人の中学校です。復興の最中、何でそこまでして体育祭をやるのでしょうか。この答えは3年生として卒業した応援団長の「地域の人たちに元気を伝えるため」という言葉が象徴的だと思います。 20日(火曜日)に調布の味の素スタジアムで行われた第3回中学生東京駅伝。本校からも4人の2年生が力走しました。特に男子の3位から一気にトップへ躍り出た選手の姿は元マラソンランナーの瀬古さんや増田さんも絶賛する走りっぷりで私はもちろん八王子市応援団でも大評判でした。 昨日、高嶺小学校の卒業式に行ってきました。一人ひとりの中学校への夢や希望は、どれもこれも素敵で、校長として是非この中山中で叶えてあげたいものばかりでした。その中で、ある一人の女の子の言葉が今も私の頭から離れません。「私は、これまで保護者の方はもちろん地域の方々や先生方に支えられて、こんなに大きくなりました。中学生になったら、今度は私が保護者の方や地域の方々、先生方を支えていけるような、そんな人になりたいです。」というものです。 これらは一体、何がそうさせるのでしょうか。小友中の生徒も中山中のランナーも高嶺小の児童も、何で、こんな大きな力を持っているのだろうと私には不思議でなりません。でも、その答えを教えてくれた方がいました。高嶺小の森田校長先生です。「それは星野校長先生、心のエネルギーだよ。」と語ってくれました。家族も家も親友も部活の道具も無くした被災地の中学生やどこの市区町村の代表選手だって頑張っている中で、そして小学生でさえも大人を支えようと頑張っている元気の源、それは確かに「心のエネルギー」なのかもしれません。 もちろん、ここにいる1年生や2年生の皆さんも被災地の中学生へメッセージという「心のエネルギー」を発揮してくれました。是非2年生・3年生になっても「心のエネルギー」を見せて欲しい。来年度は「心のエネルギー」で一杯になる日本であり、東京都であり、八王子市であり、中山中でありたいと思います。 私も、この春休み、心のエネルギーを充電して、4月からは、このエネルギーを発揮できるような生き方をしていきたいと思います。 陸前高田市の中学校から感謝のお手紙が着きました。
これは八王子市青少年対策中山地区委員会の篠原会長が今月2日、被災地を訪問された際に陸前高田市の6つの中学校へ、本校生徒全員のメッセージカードを持って行っていただいたことへの「お礼の手紙」です。以下に原文をそのまま、ご紹介いたします。
早春の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 早いもので、3月11日の東日本大震災津波被害から1年が経ちました。被災した学校も、多くの方々のご尽力によって学習環境が改善され、間借り校舎ではありますが、普通の教育活動ができるようになってきています。 過日は子どもたちへの励ましとして、心をこめて書かれたメッセージカードを送っていただきまして、誠にありがとうございます。 いただいたカードは廊下に掲示し、生徒に紹介させていただいております。 子どもたちも職員も、皆様をはじめ全国の方々が心を寄せて下さることに勇気付けられ、感謝の気持ちを持って、前向きに一所懸命学校生活を過ごしております。 お寄せいただきましたご厚情に対し、心より厚く御礼申し上げますとともに、皆様方のご健康、ご多幸をお祈りいたします。 平成24年3月吉日 陸前高田市立小友中学校 校 長 加 藤 清 卒業式式辞(要旨)
長く厳しかった冬もようやく影を潜め、入れ替わりに春の足音が少しずつではありますが近づいてまいりました。
本日ここに平成二十三年度第三十二回卒業式を挙行するに当たりまして、八王子市ならびに関係各位をはじめ多数のご来賓にご臨席をいただきました上に、保護者の皆様方のご参列をいただきましたことに、高い所からではございますが心より御礼申し上げます。 さて、ただいま呼名された一〇一名の三年生の皆さん。ご卒業おめでとうございます。 皆さんが、この中山中学校に入学した三年前の四月七日(火曜日)午前十時の八王子市の気温は17.2度、快晴でした。三年前の入学当時の姿に比べると、体も大きくなり、精神的にもすっかり成長しました。保護者の皆様方も皆さん方の成長ぶりを大変頼もしく思っていらっしゃることでしょう。 今から二年前、前任の竹本校長先生に呼ばれ初めて皆さん方とすれ違ったとき、直前まで都立高校生と一緒にいた私は思わず「小さい。」と声を出してしまいました。今、この式場にいる皆さんを見て今度は「大きくなったなあ。」という声を出してしまいました。 皆さん方と始めて寝食をともにしたのは移動教室でした。直前に修学旅行へ言ってきたばかりの私にとって、皆さん方の大きな声での挨拶は二年生ながら三年生を上回るしっかりしたもので、日々が清々しい思い出として三日間があっという間に過ぎ去ったのを覚えています。 次に大きな行事として記憶に残っているのが昨年の修学旅行でした。このときも前年のような、まるっきり違うコースへ行ってしまうようなことも無く、実に計画的で、しっかりした行動が取れる生徒だなあと感じました。 そして何よりも君たちの本当の力を見せ付けられたのは進路指導の場面でした。前年度、正直言って中学生なんだから「優しく面接指導をしてあげよう。」という中途半端な気持ちで取り組んだ結果、確かに都立推薦での合格率が一昨年の25%から28.6%に伸びたものの、私自身の目標だった30%を超すことはできませんでした。今年は、その反省を踏まえ、悔いの残らぬ面接指導をと考え、かなり厳しく皆さんに接してきました。マナーや内容はもちろん、姿勢や髪型、時には声の調子にまで細部にわたって、面接評定Aを奪い取るための、時に人格を否定する小姑のような指導をしてきました。きっと皆さん方には、その場から逃げたくなるような辛いものだったと思います。しかし、そんな厳しい指導にもかかわらず、皆さん方の中には二度三度ならず四度も食いついてきた人がいました。それでも不安で、前日まで質問に来た生徒もいました。その結果、私の心の目標である30%には届きませんでしたが、皆さん方一人ひとりの努力で29.7%まで持ち上げてくれました。今回、皆さん方に伝えた数値化や家族を出す手法、知っている先生を出す方法、グループ面接における積極性と協調性の手法は、今後の大学入試や社会人の面接でも必ず使える、面接官の心に残す方法です。ぜひ君たちの技として残しておいてください。 今、改めて君たちの姿を見ました。今の私の率直な感想は「大きくなったなあ。」に尽きます。それは体つきだけのことではなく、物事に対する考え方や顔の表情、一挙手一投足に成長を強く感じ取ることができるからです。今の君たちには本校の教育目標でもある知徳体の調和の取れた姿として、本当に大きく見えます。私にとって「よく勉強し、よく働き、そして、よく鍛える生徒。」とは今の君たちであると自信をもって言えます。 次に保護者の皆様、お子様のご卒業まことにおめでとうございます。心からお祝いの言葉を申し上げます。思い出はつきませんが、この三年間、本校にご理解とご協力を賜りましてまことにありがとうございました。今後のお子様の、ますますのご成長をお祈り申し上げております。 最後に卒業生の皆さん、帆を大きく張って、これからも希望の大海に向かって船出をして下さい。 皆さんの前途をお祈り申し上げまして、私の式辞といたします。 平成二十四年三月十九日 八王子市立中山中学校 校長 星野 純一郎 地域の皆様、通学路の雪掻きありがとうございます。陸上部の皆さん、校内の雪掻きありがとう。
昨日、出張からの帰り道、雪が降り頻り踝まで入るという状況の中、学校周辺では地域にお住まいの方が生徒の通学路の確保のため、汗だくで雪かきをしていただいている光景を目にしました。地域の方々には、これまでも朝早くから雪掻きをしていただきながら、余りお礼を言う機会が無く、この場をお借りして心より御礼申し上げます。おかげさまで今朝、生徒たちは怪我も無く元気に登校してきました。
一方、校内でも陸上部の人たちが通常の部活動終了後に、お客様や生徒たちが頻繁に使う通路を中心に雪掻きをしてくれました。今日も保護者の方や高校の先生が来られる予定でしたので、さぞかし喜ばれることと思います。本当にありがとう。 学校というのは、このように全体のために何かをしてくださる方がいるおかげで成り立っている部分も有ります。そういう縁の下の力持ちのような存在に私もなれれば良いなと思います。見えないところで、気が付かないところで頑張っている人が私は大好きです。日の当たる所が好きな方もいるかもしれませんが、私は静かに咲いている花の方が美しいと思います。 美しく咲いている人たちと会えた昨日、天候は最悪でしたが私にとって本当に良い1日でした。 大雪の朝本校生徒ボランティアも大活躍!青少対「新春お餅つき大会」
昨年も1600名の参加者があった、恒例の八王子市青少年対策中山地区委員会主催の「平成23年度新春お餅つき大会」が15日(日曜日)午前10時から正午まで白山神社まちの広場で行われました。
理事や専任委員、育成指導員、民生・児童委員、主任児童委員、保護司、子ども会、都立片倉高校、小・中学校PTA、交通安全協会、看護士、学童職員の方々が、これまでに3回の実行委員会で、全ては子どもたちのために知恵を出し合い、準備されてきたものです。今日も朝7時45分から手際良く作業が開始されました。本校生徒はもちろん、片倉高校や片倉台・高嶺・中山小学校(高学年)のボランティアも続々と登場。8時30分の実行委員会や10時00分の開会式へも参加する生徒は鰻登り。自治会・町会関係者の方々からは異口同音に「今年は中学生が目立つね。」との声も頂戴しました。私は本校生徒もさることながら、片倉高校の生徒や教職員の皆さんの素早く、堅実な行動も忘れることができません。昨年の4倍近い高校生の姿は、小中学生の子どもたちからも良い手本として映ったことと思います。 また今年は東日本大震災復興支援の視点から、安全な岩手や宮城の食材を活用し、募金活動も展開されました。豚汁やお餅を頂きながら、改めて東北のお米や野菜の味の深さが身に沁みる思いでした。高嶺小学校児童の和太鼓の響きも復興支援に力を与え、励ます力強いものでした。 現時点で青少対の公式発表は伺っておりませんが、列の状況や広場の賑わいから私の実感では昨年の2割増、約2000名程度かなと思いました。このように活況を呈したのは青少対構成団体の総力であることはもちろん、サンライズ幼稚園や松が谷・北野・由木・館ヶ丘児童館、車両提供者の皆さんのお力に負うところも大きいと感じました。 地域に愛され、地域を愛する子どもたちの未来にエールを送りたくなったのは、私だけでしょうか。 お餅つき大会おめでとう!合格第1号が出ました。
すでに3年生の入試がスタートしたことは始業式でお伝えしましたが、今日は保護者の方から担任宛に「推薦で合格しました。」との電話連絡を頂戴しました。私は思わず身体が震え、図らずも涙が出ました。
この生徒の保護者の方は入試要項が出た段階から書式等を準備され、本人も学校での面接練習だけでなく、その学校を卒業された市内中学校の校長先生を訪問し、その中学校から昨年、入学された先輩へも話を伺うなど積極的に行動してきました。また、これまでも大会前日の足の痛みをおして試合に臨んだり、公的機関からも表彰されている生徒で、推薦の要件である、成績優秀者であり、かつ部活動等において顕著な指導力を発揮した実績がある優れた資質を有する者に該当する生徒でもあります。もちろん本人は入学を熱望する強い意志を持ち、私も校長として、志望校にふさわしい生徒と認め、責任を持って推薦できると判断し、調査書兼推薦書に押印いたしました。 しかし正直なところ、何も心配が無かったわけではなく、高倍率であったことから不安な面もあり、生徒本人には続く1次試験に備えて推薦入試直後の始業式の日にも勉強を開始するよう、指示したぐらいです。 でも良かった。本当に良かった。心の底から、そう思います。もちろん入学してからの方がもっと大変なわけで、ハッピーエンドではなく、ハッピースタートなのかもしれません。これからも校長室で朗報をお待ちしています。頑張れ!3年生! 第3学期始業式校長講話(概要)
皆さんは中央区銀座にある「三愛ドリームセンター」を、ご存知でしょうか。私はもともと西の人間ですから、直接、見たのは大人になってからですが、小さい頃からニュースの街頭インタビューの場所と言えば、この三愛ビルの前で良く行われていました。このビルは「人を愛し、国を愛し、勤めを愛す」の三愛主義をモットーに設立された三愛商事が食料品店を開業するため、土地を買収しようとした時、ある地権者の年配の方が大雪の中、断ろうと思っていたところ、事務員が着物の裾の雪を払ってくれただけでなく、濡れた足元を見て自分の温かいスリッパを脱いで履かせ、抱きかかえるように2階の社長室まで案内したことに感激し、こういう事務員のいる会社ならとタダ同然で譲ってもらったというエピソードが今も残っています。また、この会社は「お客を動かさず、建物を回して商品の方を動かしてはどうか」との発想で建てられた円柱型ビルとしても有名です。
今日は、この会社をはじめた市村清さんという方の27歳の頃のお話しをします。高校も大学も中退し、最初に入った銀行もつぶれてしまった市村さんは富国徴兵保険(現・富国生命保険)のセールスマンとして、熊本へ単身赴任で再出発しました。今でこそ生命保険は当たり前の世の中ですが、85年前は「押し売りと保険屋入るべからず」という時代でしたので、3ヶ月、4ヶ月たっても契約が取れません。暮れも押し詰まったある日、奥さんがやって来た日に市村さんは「自転車で朝8時から夜10時まで走り回ったが、今日も駄目だった。俺は今日まで人間、誰だって一生懸命やれば、何でも出来ると思っていた。その人のことを誠心誠意、本気で考えて保険を勧めてきたが、一つも契約をとることが出来なかった。食っては、いけない。東京へ戻ろう。」と言ったそうです。それまで黙っていた奥さんは「今、逃げて帰ったら、お父さん、あなたの心に一生シミが付いたままですよ。大晦日まで、まだ1週間ありますよ。それだけ頑張っても、うまくいかなかったら東京へ帰りましょう。」と励ましてくれたそうです。 大晦日の夜10時まではやってみようと思い直し、奥さんに誓った、その翌日、これまでに8回、断られた女学校の校長先生の家へ行ったそうです。でも「また断られるのではないか」と思うと、呼び鈴の前で手がピタッと止まってしまいます。「もはや、これまで」とすごすごと門のところへ戻ろうとすると、奥さんの顔が浮かび、いやこんなことではダメだと勇気をふるって呼び鈴を押すと、校長先生が出て来て「いやあ、お待ちしていましたよ。あなたは今日で9度目だけれど、これまで毎回、必ず手紙をくれましたよね。最初はすぐに捨てていたのですが、5回目辺りから良く見ると、字が丁寧で誠意に溢れている。7度目からは、こんな紳士的で立派な勧誘員は見たことが無い。だから今日こそ入りますよ。」と言われたそうです。この校長先生は市村さんの第1号の契約者になっただけではなく、紹介状まで書いてくれて一気に三か月分の収入が舞い込んできました。そして翌年には全国一の賞と社長から記念の軸物を送られる成績さえ上げられるようになり、専務から、佐賀県の総監督になるよう言われたそうです。「最後の最後まで粘りぬくこと。最後のひと押しが成否を決める。」ことを、成功するかどうかは実は紙一重の差しかないことを市村さんは、そこで悟ったそうです。その後、市村さんは東急電鉄社長の五島昇さんやソニーの盛田昭夫さん、評論家の大宅壮一、作家の邱永漢、僧侶の今東光、将棋の升田幸三等の文化人を育てたことから、「市村学校」とも呼ばれています。 私は年末に「夢や希望、進路を実現して欲しい」と言いました。そして夢は見るものではなく、叶えるものだとも言いました。今日は、その夢や希望、進路を叶える方法について、お話ししたつもりです。3年生の皆さん、もう一押ししてみましょう。2年生1年生の皆さん、最後の最後まで粘り抜いて3年生のような成果を来年、再来年に出してみてください。夢はすぐ、そこにあります。自分の力で掴み取ってください。 中山小も応援してくれた、演劇部都大会!
6日(金曜日)南大沢文化会館で第62回東京都中学校連合演劇発表会第2日目が行われました。各地区より推薦された27校が12月27日から1月9日までの4日間に渡り、熱のこもった演技を繰り広げています。
私も上演開始1時間前には会場へ着いていましたが、まず驚いたのは演劇部の人たちの余裕の笑顔でした。6年前に都立大学付属高校副校長だった時、南大沢文化会館の2/3ぐらいのホールで都立高校全課程の教務主任300人を前に講演をしたことがありますが、当日は午後3時の出番までに何回トイレに行ったことか、当時の校長先生に「気持ちは分かるけれど落ち着きが無いなあ。」と注意されたことを思い出しました。このような自分の経験から、これなら大丈夫と思い、いつものとおり明るく元気よく頑張って欲しいとの声掛けをしました。ホールに入ると保護者の方々だけではなく、中山小学校の先生や児童も「どうしても学芸会で見せていただいた演劇の続きが見たい!」と駆けつけてくれました。 3時5分ごろ、予定どおり幕は上がり始めました。うんうん、店長も店員も落ち着いているぞ、その調子、その調子と私は拳を強く握り締めながら思わず心の中で叫んでいました。アルバイトも前を向いて発声しているし、何よりも「コンビニ強盗」の声が中山小の時よりも出ているのは力強い限りでした。そして事前に私がお願いした、明るく元気良く精一杯、演じてくれたことが、心を熱くしてくれました。幕が下り始めると同時に万雷の拍手が会場を覆いました。 その興奮もさめやらぬ状況の中で、当日、参加した6校に「優秀賞」が手渡されました。その後、東京都中学校演劇教育研究会副会長の先生から「脚本が素晴らしい。4人の個性が十分に演じ分けられている。明るく元気だが、早口なこともあり、何を言いたいのか分からない。」という講評がありました。確かに中山小学校のときは後ろの席まで響き渡っていた声に、小学生とはまったく違う貫禄のようなものを感じましたが、今回は会場の規模や音響効果が大きく異なっており、「強盗」を除き、声が小さかったようには思いました。逆に小学校のときに見られた「強盗」のモゴモゴさは、見事にゆっくりと、しかも会場にあった声で、ものすごく良く分かりました。閉会後、演劇部の生徒に聞いて分かったことは、私が見ていた以上にあがっていたことに加え、小学校のときにクリアだった店長・店員・アルバイトは同じ調子で声を出していたのに比べ、強盗は会館の規模・効果に合った発声だったことから、逆転していたことが分かりました。 しかし内容は明確であり、マニュアル型人間の典型とも言える店長が、実は一人ひとりの生き方に時間をかけて深くかかわろうとする、最も人間的な対応のできる人格者であることを私たちに伝えたかったのだと思います。このことは、元はいじめられっ子だった強盗さえも、このハンバーガショップに取り込んでしまったことからも明らかだと思います。私ならば、こんな店長をぜひ本校で雇いたいと思いました。そんな魅力ある店長の「野望」ならば、私は大歓迎です。 今度はぜひ、この店長に東京都で1番、日本で1番の「野望」を持ってチャレンジして欲しいと思います。 第2学期終業式校長講話(概要)
今年の漢字は「絆」に決まりましたが、中1の息子のクラスでも生徒一人ひとりが思い思いの漢字1字で表していました。その中で私が最も目を引いたのは「国」という文字でした。考えてみれば、私にとって今年ほど「国」を意識した年は有りませんでした。東日本大震災で「国」土の一部が津波に奪われ、「国」全体が文字通り震え上がりましたが、その後、様々な困難を「国」民全体で分かち合おうという意識が芽生え、多くの「国」内外の人から暖かい手が差し伸べられました。夏には「国」家全体で節電に取り組んだ結果、大規模停電や計画停電をストップさせました。
一方でサッカー嫌いな私を含めて、この「国」ではマイナーだったはずの女子サッカーが、ほとんどすべてのマスコミで取り上げられ、これまで勝てなかった「国」にも勝利するという大進撃が繰り返されてきました。 「国」を意識した、この1年が間も無く終わろうとしています。この冬も夏休み前と同じような、お願いがあります。夏の「減らす」と「ずらす」に「保つ」を加えて欲しいと思います。夏と違い、ピークは17時台と18時台の日没時の照明がポイントになります。そして扉の開け閉めを少なくし、カーテンを厚くする、1枚多く着る、湿度を高くする、暖房の15分前OFFなどで温度を「保つ」工夫にチャレンジしてみてください。すでに関西の阪急電鉄では車内温度を12度以下に「保つ」ことを宣言しています。特に政府から「電力需給逼迫警報」が出た際は一緒に節電を取り組みましょう。ただし夏にも言いましたが、我慢大会ではありません。健康第一です。身体を壊してまでやるのは節電ではありません。注意してください。 最後にお正月を前にして、来年こそは、皆さんに夢や希望、進路を実現して欲しいという願いをこめて、ある小学生の作文を紹介します。 「ぼくの夢」 僕の夢は、一流のプロ野球選手になることです。そのためには中学・高校と全国大会に出て活躍しなければなりません。活躍できるようになるためには練習が必要です。 僕は3歳の時から練習を始めています。3歳から7歳までは半年くらいやっていましたが、3年生の時から今までは365日中、360日は厳しい練習をやっています。だから、一週間中で友達と遊べる時間は5,6時間です。そんなに練習をやっているのだから必ずプロ野球の選手になれると思います。そして中学、高校と活躍して、高校を卒業してからプロに入団するつもりです。(中略)僕が一流の選手になって試合に出られるようになったら、お世話になった人に招待券を配って応援してもらうのも夢の一つです。とにかく一番大きな夢はプロ野球の選手になることです。 ちなみに、この少年の名前は愛知県西春日井郡 とよなり小学校 6年2組 鈴木 一朗(イチロー)と言います。「夢は見るものではなく、叶えるもの」だそうです。是非この小学生のように夢を叶えてください。 学校評価アンケートのお願い
今年度第2回の学校評価アンケートを配布いたしました。ご記入の上、封筒に入れて、12月20日(火)までに、担任の先生にご提出くださいますようお願いいたします。
アンケート用紙は、本HPの「配布文書」欄にも掲載してあります。 本校での放射線量測定結果と対応について
11月30日、八王子市による放射線量の測定が本校で行われ、2か所を測定したところ、次のような結果が出ました。
・校庭南西部(砂場近く) 0.08μSv(地表5cm) 0.09μSv(地表1m) ・体育館前側溝 0.29μSv(地表5cm) 0.10μSv(地表1m) 体育館前側溝については、市の定めた除染基準を超えていたため、すぐに除染作業を行い、除染後に再測定をおこなったところ、0.14μSvとなりました。 このことについて、保護者の皆様にお知らせの文書を配布しましたので、ご覧ください。当HP内の配布文書にも掲載しております。 すごいぞ演劇部!初参加で、いきなり都大会!
20日(日曜日)の中山小学校の学芸会で本校演劇部「ハンバーガーショップの野望」の発表もあったことは、すでに先日お知らせしたとおりですが、そのときの様子も少し報告したいと思います。
まずは、さすが演劇部。マイクを使わずとも後ろの席まで響き渡るような声に、小学生の児童とは違う貫禄を感じました。やけに張り切り気味のマックスハンバーガーの店長、あまりやる気のない「正社員」、そこへやってきた「アルバイト希望」の子、その3人だけでも十分面白いのに、ハンバーガーショップへやってきた「コンビニ強盗」と、少々わけの分からない人たちだらけのお店で展開されるストーリー。「いじめ」という重い課題もきちんと扱いながら、マニュアル型人間の悲しさを描いているのかもしれません。 実は、この日は発表時間が短く、話は途中で終わってしまいました。「えーっ、これからが見たいのに……」と思っていた私にとって今、朗報が入りました。 なんと都大会が南大沢文化会館で行われるそうなのです。しかも冬休み中の1月6日(金曜日)。開始予定時刻は午後3時だそうです。 これは皆で行かなければなりません。私も午前中は教育センターの会議でしたが、午後なら行けます。脚本最高、発声最高、元気さ・明るさ最高の演劇部の発表を見られる最高のチャンスがやってきました。私にとっては早く続きが見たくてたまらないのですが、お年玉のつもりで見に行こうと思っています。今の私は小学校以来の「早く♪来い♪来い♪お正月♪」の気分です。 1月6日(金曜日)午後3時、南大沢文化会館で会いましょう。 高嶺小・由木中央小・中山小の児童に元気を一杯もらってきました!
19日(土曜日)は朝8時20分に高嶺小学校へ伺いました。森田校長先生に直接お席まで、ご案内いただきました。会場は既にビデオ席が一杯で席へ着くまでに、けっこう時間が掛かりました。8時50分、定刻にハキハキ、元気で明るい1年生の「はじめのことば」でスタートしました。続いて1年の「お!わらいじぞう」では緑やオレンジのカラフルなハッピで笛や太鼓に合わせた踊りは、どこかユーモラスでもあり、楽しそうに感じました。クライマックスの風呂敷を利用した花の演技は、何より綺麗で幽玄さを感じさせるものでした。3年の「はだかの王様」ではさすが上級生、大きな声と美しいハーモニー、大きな動作と滑らかなダンス、良く知られた物語だからこそ、66人の「心を一つに、一人ひとりが輝ける最高の舞台を創り上げ」られていました。
バスで絹ヶ丘乗り換え10時40分に由木中央小学校へ着きました。既に由木中学校の渡辺校長がお見えでした。由木中央小はいつ見に来ても元気一杯。最初の5年生の合唱・合奏は110人が「心を一つに 思いを伝えよう」と一所懸命に取り組んでいる様子がストレートに伝わってきました。ハーモニーや音の質は中学生に比べ見劣りするものの、中学生にも負けないくらい、声は良く出ていました。さらに圧巻だったのは133人の6年生でした。二部合唱も素敵でしたが、数は「心が一つになったとき、大きな大きな力となる」ことを改めて思い知らされました。今から44年前、奈良県橿原市立耳成小学校6年だったときの鼓笛隊を思い出しました。紀元節には毎年、地元の全小学校が参加し橿原神宮まで行進しながらリコーダーを中心に大太鼓やシンバル、シロフォンなどで数曲を演奏したことを思い出しました。 そして20日(日曜日)中山小学校へは9時40分ごろにお邪魔しました。5年生の「Trouble Maker」では、たった一つの台詞に感動しました。それは「普通じゃないから素晴らしい」というもので、舞台では「みんな十分、変わっているから」と言う台詞の後に出てきましたが、全く、その通りで一人ひとり違う様々な個性がぶつかり合うから、社会も学校も楽しいのであって、皆がみんな同じ考えや行動を取ったら、私はむしろ気持ち悪いと思います。その後の本校演劇部の演技については火曜日以降に改めてお知らせします。ひまわりの会のハンドベル、本当に美しい音色でした。ゼヒもう一度お聞きしたいものです。3・4年の「どろぼう学校」では、やけに笑い声が続くなあと思っていたら、幕を閉めるように合図している姿があり、あの男の子に思わず拍手をしたくなりました。 このように土曜・日曜と小学生から元気を一杯もらいました。月曜日からの大きなエネルギー源になりました。小学生の皆さん、ありがとうございました。 ところで、その小学生の皆さんに質問があります。どうして低学年の児童の台詞に「お腹が空いた」が多いのでしょうか。学校によっては3年生の台詞の中にも含まれていました。これは偶然の一致なのでしょうか。それとも私が食いしん坊なので、その台詞だけが頭に残っているのでしょうか。教えてくださいね。 本校生徒の作品を震災被災地に
10月22日に行われた地域交流講座で「書のワールドカップ2011」(書道)を選択した生徒が、講座の中で震災で被災した方々への応援メッセージをはがきに書きました。その作品をこの講座の講師をつとめた篠原先生(青少対中山地区委員会会長)が岩手県大船渡市に届けたところ、現地のNPO法人を通じて、三陸鉄道盛(さかり)駅の待合室に展示していただきました。三陸鉄道は津波で大きな被害を受け、まだ復旧していません。盛駅にも列車は来ませんが、駅の待合室を地元の方々の交流拠点として活用する事業が始まり、本校生徒の作品はここに掲示されました。地元の皆さんにとても喜んでいただいたことが、「三陸鉄道盛駅 ふれあい待合室」というHP内のブログ(11月8日)に掲載されています。どうぞご覧になってください。
「三陸鉄道盛駅 ふれあい待合室」で検索 → 「ブログ」 → 「11月8日」 これからも青少対を通じて、被災地の方々との交流を進めていきたいと考えています。どうぞご協力くださいますようお願いいたします。 片倉台小学校の「学習発表会」を見てきました。
12日(土曜日)当日は沼田副校長先生にわざわざ会場までご案内いただきました。受付から体育館までの渡り廊下には、児童一人ひとりの名札のついた菊の花が、まるで子どもたちがお迎えに来てくれたような賑わいで、綺麗に咲き誇っていました。
会場内では山崎校長先生や横山PTA会長から丁寧なご挨拶も頂戴しました。すでに体育館は児童や教職員だけではなく、保護者や地域の方、特にビデオ席は立錐の余地も無いほどで、通り過ぎるのに一苦労したぐらいでした。午前8時40分には1年生の児童による明るく元気な「はじめのことば」で開演しました。 プログラム(1)「かたくら だいさーかす」(1年)はタネも仕掛けもある曲芸やライオンの火の輪くぐり、狸や猿など本当に多彩な顔ぶれで、運動能力の優れた動物たちに思わず拍手を送りたくなるような演技でした。私が一番感動したことは小道具を協力して素早くお友達に渡している姿でした。上演中はとかく自分だけで精一杯の私ですが、片倉台小学校1年の児童は、友達の分までテキパキと準備してあげることで、時簡短縮も含めて気持ちの良い行動でした。 プログラム(2)「おかしのすきな海ぞくのおかしなおかしなおかしな旅」(3年)は、おなかを空かした海賊たちが船や飛行機を乗り継いで島から島への大冒険の途中、原始人やお姫様たちと、いろいろな交流を深めていく物語です。文字どおり、歌あり、踊りありの楽しい発表で、さすがは3年生というのが私の感想です。衣装や音楽も工夫が凝らされており、特に波の色と大きな布を揺らしながらの演出は私の中で最高のお気に入りです。来年が楽しみな発表でした。 このように片倉台小学校の発表は「学習発表会」の名にふさわしい、国語・社会・算数・理科・生活・音楽・図画工作・家庭・体育・道徳・特別活動・総合的な学習の時間・外国語活動の学習の総和とも言うべきもので、ゼヒ最後まで見たかったのですが、所用のため9時35分には山崎校長先生や横山PTA会長へご挨拶申し上げ、失礼致しました。 来週は高嶺小学校や由木中央小学校、中山小学校の学芸会・音楽会にも伺う予定です。 自転車安全教室(スケアード・ストレート)中山小で「お宝探し」!?
10月5日(水曜日)小中一貫教育の日に中山小学校へ、高嶺小学校と本校の先生方が集まり研究協議を行いました。当日は英語科・保健体育科・数学・理科などを中心に、本校教員の出前授業や分科会、全体会等が3校の先生方により行われました。
私は6年生の理科の授業に出ましたが、「お宝探し」をテーマに火山灰中の鉱物を実体顕微鏡で観察しようというものです。手順は火山灰を指で捏ね、水で何回も何回も丁寧に洗い流し、残余物を乾燥させるという簡単な方法で、児童たちは一言もしゃべらず熱心に取り組んでいました。「見えた!」「すごい!」という男子児童の声に、他の児童だけでなく、参観しておられた小学校の先生方も顕微鏡を覗き込んでおられました。特に細谷典義教諭や荒井良三主任教諭(以上、中山中学校)、西村孝道主幹教諭(中山小学校)のチームワークの良さが児童の理解力に拍車をかけた授業展開でした。 最後になりましたが、今回、急なお願いにもかかわらず、三原山の火山灰をお送りいただいた大島町立第二中学校(大塚健一校長)の柳瀬主幹教諭(理科)に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。 思い出がいっぱい!1時過ぎにはジャンボタクシーが続々と京都駅烏丸口に到着。思い思いの旅情をずっしりカバン一杯に詰めながら、添乗員や写真屋、看護師の方々への挨拶を行い、のぞみ232号に乗車しました。新横浜駅の下車を含めて30秒乗降車は最後まで厳守されました。中山中学校の伝統を2年生に引き継ぐべく、頑張った成果だと思います。八王子みなみ野駅への横浜線乗降車も1本目の電車で整然と乗り込むなど、5時にはチェック後、解散することができました。 今回の修学旅行中も生徒は学習の一環として、明るく元気に挨拶ができました。また昨年と異なり男女の仲が非常に良いことから、班としての行動が最後まで正確に取りきることができました。ただ昨年は全日程で5分以上前での行動ができたことと比較すると、一部とは言え、守れなかったことが悔やまれます。遅刻は人の時間を奪うと言う、残念な行為です。1分の遅刻は100人の修学旅行では1時間40分に匹敵します。私は教諭時代、1時間前には出勤していましたので、利用していた電車が事故に巻き込まれても、出勤時刻に遅れたことは一度もありません。これは、教員になって初めての遠足引率で旧・新宿安田生命ビル前集合だったときに、45分前に行けば大丈夫と高をくくっていたら、既に2人の生徒が1時間前に来ていた頃からの、私の深い反省に起因しています。待たせるより、まだかなまだかなと待ち、来たら、こんなことやあんなこともやろうと考えている方が楽しいものです。ゼヒ3年生には時間厳守を実行して卒業して欲しいと思っています。 |