臨時全校朝会で被災地の現状をお聞きする
- 公開日
- 2011/12/03
- 更新日
- 2011/12/03
校長より
本校のスクールカウンセラーが平成23年10月26日から28日の3日間、被災地への派遣職員として、福島県の田村市の小学校でご専門の音楽療法による音楽の授業を141名の児童にしてきました。派遣先は、福島県田村市立古道小学校・96名(明治6年創立)、福島県田村市立岩井沢小学校・45名(明治9年創立)の児童が一緒に学校生活を送っている旧石森小学校の校舎のある地域です。
3月11日に震災。田村市都路町の学校、幼稚園と子供達は、現在まで避難生活をしています。田村市都路町には原子力発電所から20km圏内の避難警戒区域が含まれています。そのため、学校は、田村市船引町にある旧石森小学校の校舎を借りて、現在、2校が一緒に学習をしていました。4月1日に現在の地域に引っ越してきました。仮設住宅、アパート、親戚の家等に別れて暮らしています。学校の先生方も自宅から通うことができないため、家族と別れて暮らしていました。被災地へ到着した1日目:教室回り、授業観察をしました。担任2人で学級の児童を受け持っていました。始めは、私たち(SC)は、お客様扱いでした。子供達は、遠くから私を見ていました。2日目、音楽療法による音楽の授業を始めました。授業後、話しかけてくる児童が出てきました。そのうちの3年生の女児が心を開いてきました。「今、ママは家にいない。3月11日に別々になり、未だに会えていない。いつか会えると信じている。ママの匂いのするものをもっているから大丈夫。パパは、原発で働いている。金曜日しか帰ってこない。私の名前は○○(音楽に関係する名前)です。音楽が好きです。将来は、音楽に関係する仕事をしたいです。」と話していました。次の日は、妹を連れてきました。今、おじいちゃん、おばあちゃんたちとアパートで暮らしているということです。
○1年生から6年生に聞きました。
SC「これから帰って何をするのか」と・・・。
児童「宿題をするの」「あしたのしたくをするの」
SC「何時ごろ寝るの」
児童「みんなが9時に寝て、6時に起きるの」
○授業も一生懸命、遊びも一生懸命
○大型バス3台で送り迎えしている。3時30分下校。
○校庭に土の山・・・40km圏内だけど除染している。
○放課後・・・高学年のお兄さん、お姉さん達の授業が終わるまで、教室前の廊下に敷かれたカーペットで廊下に設置されている本を読んだり、宿題をしたりして高学年の児童を待っています。3年生が1年生に勉強を教えていました。
【SCから】今、被災地の人達、みんなが心を一つにして生活をしていました。お母さんやお父さんがいない家がたくさんあります。家族も先生方も一生懸命、子供達も一生懸命に生きています。学校での掃除の場面で、掃除が終わったら、みんなが一列に並びます。上級生が点検して「大丈夫」という言葉を上級生からもらうと終わりになります。子供達は、自分たちでできることを一生懸命にやっていました。被災地のみなさんは避難生活をしていますが、心を一つにして、復興目指しがんばっています。中野北小学校のみなさんも、日々の生活の中で辛い、苦しいことがあっても、負けないでがんばっていきましょう。
被災地のみなさん、遠く離れた所にいて直接は何もできませんが、東京の自分の住む地域で今、私たちができることを一生懸命にやっていきます。皆さんを心から応援しています。