#音楽会 #つぶやき
- 公開日
- 2021/11/24
- 更新日
- 2021/11/24
1年生
小学校で担任をしていると、運動会や学芸会などの大きな行事は、今年は何の表現をしようか、何の演目にしようかと、年度の当初から話題になります。子供は日々の学校生活に加えて、行事の練習や本番を通して大きく成長します。
子供の発達や特性に合わせ、無理なく、かつ、達成感をもって頑張れるようと内容を決め、計画を立てます。
今年度は音楽会。1年生は、さて、何を演奏しようかと、4月から考えていました。学年・音楽専科、更には音楽会全体の実施を計画する学芸行事委員の先生たちとも話し合い、曲目を決めていきます。
音楽の教科書を見ると、1年生は四分音符・四分休符や八分音符のリズム打ちが年間を通しての学習内容として載っています。鑑賞教材のくるみ割り人形の簡易ピアノ譜が資料の本にあるのも見つけました。試しに、タンうんタンタンタンタンターン、というリズムを打ってみたらピッタリ。子供たちとやってみたら、何と簡単に手拍子を覚えてしまいました。しかも、さすがはチャイコフスキー!授業が終わった後も、子供たちは楽しそうにテーマを口ずさんでいます。1曲目はこれで決まりました。
2曲目のキラキラ星も、音楽の教科書や鍵盤ハーモニカの練習本に鑑賞や合奏として、載っていました。クラシックの基本中の基本として、キラキラ星はやっておきたいところ。しかし、コロナのため、今年は鍵盤ハーモニカを買っていません。学校では、対策として1クラス分40台のミニキーボードを購入しましたが、そのキーボードを置いてある部屋で練習できる機会が、週に1回あるかないか。夏休み中に練習して欲しいと、タブレットにピアノアプリを入れたり、紙に鍵盤を印刷したりしましたが、指が下に下がる感覚は得られません。
思った通り、ピアノを習っているという子供はともかく、キーボードは指遣いが難しく、更にリズムを変えて演奏するのに難航しました。しかし、繰り返し練習すると、できるようになるのがまた、楽しいところ。何度も繰り返しているうちに、身体や脳が覚えていったようです。
しかし、打楽器のパートも覚えて、体育館で合奏してみたら、互いの音を聞けずバラバラ。頭を抱えます。休み時間にパート練習をしたり、学習ボランティアの先生にリズムを一緒に叩いてもらったり、いろいろ試行錯誤していくうちに、少しずつ合ってきました。本番、うまく合いますように。
最後の曲は、音楽の黒田先生おすすめの曲。1年生にぴったりのかわいらしい歌詞に、振りも付けて、楽しく歌います。元歌のお兄さんが作った楽曲とのことで、歌詞の意味も歌えば歌うほど、心に響いてきます。黒田先生、素敵な曲のプレゼントありがとうございました!
こんな感じで、実は1学期から少しずつ練習を始めていて、吉冨先生には「こんなに早くからやるの?」と驚かれましたが、もしだめそうなら他の曲にしなければいけませんし、なにしろ楽器の演奏は習得するのに時間がかかるのです。行進曲はたった1分余り。キラキラ星も正味3分ほどをクラスで交代して弾いています。しかし、それだけの演奏のために、子供たちは何時間もかけ、コツコツと少しずつできるように練習を積み重ねて、ここまできました。
体育館の合わせは3週間。最後の週は、リハーサルや仕上げと考えると、ギリギリのスケジュールでした。家に帰ってからも、音楽の授業のことで頭がいっぱい。でも、ここまで子供たちが頑張ってきたので、あとはできることを精一杯出して集中したいい演奏をして欲しいと思っています。
ちなみに、私の持っているキラキラ星のピアノ譜には、Ah! Vous dirai-je, Maman(ママ、きいてちょうだい)と原題が載っていました。神童モーツァルトも、ママにきいてもらいたいと思って、音楽を楽しんでいたのでしょうか。(調べたところ、フランスの歌曲「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」の12の変奏曲とありました。そうでしたか。)
そして、期せずして今年の1年生の学年便りも「キラキラ」です。子供たちの努力がキラキラと光る歌と演奏をどうぞ楽しみにしていてください。
本番は、温かな拍手をよろしくお願いします!
※音楽会当日、体育館の入り口には、1年生の子供たちが作った作品が飾られています。かわいい人形たちのお出迎え。こちらも、どうぞお見逃しなく!