「齋藤孝教授」から学んだこと
- 公開日
- 2013/08/16
- 更新日
- 2013/08/16
校長日記
7月24日(水)東京自治会館にて、講師は最近、TVにもよく出演されている「齋藤孝 明治大学教授」。テーマは「今求められる学力とコミュニケーション力」についての研修会に参加しました。以下に、私なりの齋藤先生から伺った講演の内容をまとめました。
まず、「心と精神は同じでしょうか?」と言う質問がありました。同じと答える人もいましたが、私は違うと思いました。齋藤先生によると「心は日々変わる。人によって違う。精神は日々変わらない。一定の価値観をもっている。」と。「今の若者は、心が大きく支配し精神は、浅く薄い、自分を支えられずに他者の評価を気にする。昔の人は、心が少しで、精神が大きかった。いわゆる儒教や仏教・武士道等の精神をもっていた。」そこから歴史を振り返り、戦後はGHQによって精神よりも心を大切にする教育を行い現在に至っている。今は、精神の話ができるいい時代になってきたと言う話をされました。
更に、今の大学生は「朝読」をしてきた世代なのに本を読まない。効果が出ていない。その訳は、読ませるだけでアウトプット(意見・感想)をさせていないから。齋藤先生性は大学生に本と新聞を読ませて、感想を書かせているそうです。本は1週間で3冊。それを元に4人グループでディスカッションをさせているそうです。「これからの学力はコミュニケーション力、人間関係力だ。」と。また、授業後は2人組で分かったことを短い時間でお互いに言わせているそうです。
(齋藤先生が進めるノート) (齋藤先生の描く人間)
・身体の習慣
★上の画像 ★上の画像(挨拶・微笑む・規則正しいい生活)
身体の上に精神があり心がある。
また、子ども達に「なんとなく仲よくしよう」という心で話しかけてもダメで、精神(論語などでもいい)論を教える必要がある。「どう生きるべきか?」など。学校は、学力と精神を付ける所。今の子どもは伝統として受け継がれた精神がないので、心だけで判断している。身体の軸を付けるためにも腰を安定させて(立って)音読させること。また、キレやすい子には「深呼吸して、ゆっくり息を吐かせる」と落ち着く。日本人と言うなら精神をもっていて欲しい。次に例を挙げて、「坂本竜馬、勝海舟は剣(技)を磨くことによって精神が作られた。呼吸法を大切にしてきた。」今、名言・格言を毎日言わせることで、精神も自然と身に付く。人の話を聴けることが大切。「話をしている人にへそを向ける。話が終わったら拍手する」ことを徹底すること。小学校の内に新聞の社説を読めるようにすることが学校の役目です。週1回でいいから4人組で新聞の切り抜きについて発表し合う時間を作って欲しい。
以上のような話でした。私なりの解釈なので齋藤先生の言われている趣旨と違っていましたら、お許しください。先生の話された良い点は知識のままで覚えるのではなく、実践することが大切です。子どもの成長に活かせるもの、学校生活や授業に活用できるものは取り入れていくことが必要です。本校の教職員にも伝えていきます。なお、詳しくは、沢山の書物を書かれていますので、そちらをご覧ください。 校長 井上正彦