学問のすすlめ vol 番外編
- 公開日
- 2012/11/15
- 更新日
- 2012/11/15
できごと
◆「メモ」という能動的生き方(学びの生き方)
〈メモのポイント〉
1 速く、たくさん、読みやすい字でメモをする
○ 黒板の字以外もメモしよう
○ 文字は読みやすい字を速く書こう(漢字、数字)
☆ 速くメモを取る人は「短期記憶力」が自然に身に付く
☆「量」が「質」に転換するちょっと難しいかな
2 「→」を使おう
・「→」は時間の経過・順序
3 メモは3回読み返す(インプット→スループット→アウトプット)
○ ぬり絵色をつけよう! スペシャル・レッド、スペシャル自分色
○ 書き加えメモの主体化
○ 図式化
◆〈もぎとり〉という「生きる姿勢」
「もぎ取り読み」とは、読んでいて重要だと思ったところやキーワードを気迫を込めてグリグリっと赤のペンで囲んだりラインを引いたりしてチェックし、そうやって本を汚しながらもぎ取った言葉を頭の中にたたき込む、という「読む技法」です。
私たちは本や資料などを読むとき、ほとんどのものは1回しか読みません。そして、たとえ大切に綴じ込んだとしても、最終的には読まずに捨てることになってしまいます。だから、その1回の読みで頭の中に入るよう、資料や本はどんなに汚してもよいのです。
この姿勢を「もぎとり」と呼んでいます。
メモを取ることも、空中の言葉をもぎ取ることです。
もっと広い意味で、気迫をもってたった1回しか起こらない現実に向かう態度を「もぎ取り」と私は定義しています。鳥の声に耳を澄ませる。朝ご飯の味噌汁を「おいしい!」と心から味わう。風に揺れる新緑の欅の葉を凝視して「美しい!」と思う。これらも「もぎとり」です。このように「もぎとり」とはたった1回しかないかけがえのない一生を大切に生きる姿勢なのです。
◆〈なるほど〉という「学ぶ姿勢」
「なるほど読み」とは、心の中で「なるほど、なるほど」と呟(つぶや)きながら読む方法です。心から納得したときにはさらに首を縦に振ります。そうすると理解できないと思っていた文章が理解できるようになります。
心を開いて素直にならないと身体の中に言葉は入ってきません。「なるほど」を身体で表現すると「うなずき」になります。人の話を聴くときはうなずきながら聴く。そうすると相手の言うことを素直に受け止められるようになります。
実は、この方法は外部と自分の間のシャッターとなっている「自我という殻(から)」を取り去る方法なのです。
◆「6つの授業姿勢」を身体化しよう◆
「ねらい、メモ、反応、発表、質問、振り返る」を暗唱しよう
1 「ねらい」を身体化する:「ねらい」を意識すれば「受け身の授業」ではなくなる
(1) 授業が始まる前にこの時間で何を勉強するのかを意識しよう
(2) 授業終了後、その「ねらい」が達成されたかを自己評価しよう
2 「メモ」を身体化する:先生の言葉をもぎ取ろう
3 「反応」を身体化する「反応」とは「授業に参加すること」である
(1) 反応の「速度」
□素早くテキストを開けられますか
□先生の言葉を聞き取り、瞬時に理解し、その指示を行動にすることができますか
(2) 反応の「姿勢」
□素直にうなずくことができますか
□積極的に手を挙げることができますか
4 「発表」を身体化する:「発表」とは「授業やクラスに対して責任を持つこと」である
(1)恥ずかしがらずに大きな声で音読しましょう
(2) 発表や発言はみんなに対して行いましょう
5 「質問」を正しくできるようにしよう
(1)まず独力で考え続けてみよう
(2) 友だちに正しく質問できるようにしよう
(3)先生の正しく質問できるようにしよう、さらに深く質問できるようにしよう
6 「振り返り」を身体化する
☆ ☆ ☆
1 入試までに学力を5UPさせる方法
( 学力UPの方法 1 )「お宝テキスト」をつくる
1 各教科で「お宝テキスト」( 参考書、テキスト、問題集 )を決める
2 「お宝テキスト」は最低3回繰り返す
1回目は時間がかかりますが、2回目は1回目の半分の時間で出来ます。3回目はさら にその半分の時間で出来ます。読み返しでは「◎○△法」を実行する
〈 学力UPの方法 2 〉「ノート」をつくる
1 「書く力」をつける素早く正確に文字と数字・数式が書ける
2 数学と理科ではできなかった問題をノートに整理する「ぬり絵、
書き加え、図式化」
3 社会は時間がかかるけど自分でノートにまとめよう
〈 偏差値5UPの方法 3 〉テキストは「もぎとり読み」をする
1 キーワードを「スペシャルレッド」でもぎとる
2 意識して速く読む
〈 学力UPの方法 4 〉
「振り返り」(整理、読み返し、想起法)を毎日
実施する振り返りとは「復習」のことで、具体的には「頭を整理して
記憶する」ことです。
1 「振り返り」には3種類の振り返りがある
(1) 「整理」という振り返り資料の整理、プリントの処理
(2)テキストやノートの「読み返し」という振り返り「ノートは
5回読み返す」
ア「ぬり絵、書き加え、図式化」で整理する
イ「◎○△×法」の徹底
(3)「想起法」という振り返り ◆「想起法」は「思い出すだけ」
の方法です。
ア 想起法の効果
○ 記憶力をアップさせる効果
○ イメージ力を高める効果
○ フレーム(全体構造、スキーマ)をつくる効果
イ 想起法の実行
○ 毎時間、想起する
○ 1日の終わりに想起する
→思い出せなかったらノートやテキストで確認する
2 想起法の3段階:思考する想起へ向けて
想起する力(振り返る力)とは「考え続ける力」つまり
「内省力」である。
(1) 思い出す
○ 思い出す習慣を付けることによって「記憶力」が
アップする=暗記
○ 何度も思い出すことによって記憶が定着する=知識
○ 図式化(物語化)することによって知の構造(スキーマ)
が構築される=理解
(2)「見える化・言葉化」する(思い出したことをノートに
書き出す)
○ 頭の言葉は「言葉」になっていない
○ 考えが深まる
(3) 考え続ける
○ 疑問文を自分でつくる※考えるとは疑問文をつくり、
その答えを探すことである
○ 内省力が身に付き、真理へ向かう姿勢が鍛えられる
=本当の知
2 学力の付く「問題を解く方法」
1 問題を解かなければ実力はつかない
勉強を暗記することだと考えていませんか。それはまだ
インプットの段階です。問題を解くとは思考すること、
つまり、スループットの学びなのです。
2 問題を解くスキルを身に付けよう
〈問題の解き方3箇条〉
1 問題文を正確に読む!
2 根拠をもって答える!
3 答案を美しく書く!
3 「○△×法」を実行する
問題番号に「できたら○」「出来なかったら×」
「不安なら△」を必ず付けよう。
4 問題を解いたら必ず復習しよう
問題を解いて分からなかった所はすぐに教科書や参考書で
確かめよう。そして、確かめたことはノートにまとめよう。
テストの受けっぱなしはせっかく収穫した野菜を食べない
のと同じです。
〈最後に〉
「振り返り(想起法)」はすぐに実行してください。しかし、実行して
みると大変です。もし君が本気で伸びたいならば実行できるはずで
す。逆に言えば、実行できない人は本気で伸びたいと思っていない
のです。自分の未来のために、人のために頑張りましょう。