おはようございます。
現在デンマークの首都コペンハーゲンで、COP15と呼ばれる国際会議が開かれています。 正式名称は、「 第15回 国連気候変動枠組み条約 締約国会議 」 といいます。
地球の温暖化を抑えるために、2013年以降の温室効果ガスの削減目標について、190の国と地域の代表者が話し合っています。
しかし、それぞれの国の事情や思惑もあり、満場一致の解決策はなかなかまとまらないようです。
皆さんも、総合的な学習の時間はもちろん、さまざまな教科で環境汚染、環境破壊について学んでいます。 私たち人間は、地球の自然環境を汚染、破壊することで、今や自分たちの生存そのものをピンチに追い込みつつあります。
そして、それと同じような環境汚染・環境破壊が、この別所中学校でも進行しつつあると言ったら、皆さんはどう思いますか?
まさかと思う人もいるかもしれませんが、それは事実です。
ただし、汚染され、破壊されつつある環境が、「 言語環境 」 という名の環境なのです。 言葉は、目に見える形、耳に聞こえる形で、私たちの身のまわりの至る所にあります。 つまり、環境の一つなのです。
私は、この言語環境を美しい状態で保ちたいと願い、そのひとつの方策として 「 ウザい 」 「 キモい 」 「 死ね 」 「 消えろ 」 という言葉を、別所中学校から追放するように呼びかけ続けています。
「 ウザい 」 「 キモい 」 「 死ね 」 「 消えろ 」 これらの言葉を人に対して投げかけたとき、それは相手の人格を否定するだけでなく、相手の存在そのものを否定することにつながります。
したがって、言った側に悪意があったかなかったかにかかわらず、言われた人は一生残るような心の傷を負わされたり、最悪の場合、本当に自らの命を絶ったりしてしまう危険のある言葉なのです。
その言葉の持つ悲しさ、恐ろしさ、おぞましさ、危険性を、私は折にふれて君たちに伝えているはずですが、未だにこれらが根絶されるにいたっていません。
言葉を使うことのできる唯一の生き物である人間が、その言語環境を自ら汚染、破壊し続けていくとどうなるか …。 これはまさに自然環境の破壊と同じで、人間同士のつながりや人間の心そのものを、乾ききった砂漠に変えていってしまうのです。
環境を守るためには、一人ひとりができることから … ということを、皆さんは学んできているはずです。
別所中学校の言語環境をよみがえらせ、守ることができるのも、皆さん一人ひとりの心がけ次第です。 どうか、そのことを忘れないでいてください。
今日のお話は、以上です。