樹木の剪定(せんてい)作業
- 公開日
- 2009/03/05
- 更新日
- 2009/03/05
校長より
3月5日(木)
今日は久しぶりにすっきりとした青空がのぞいています。 学校では雨のために順延になっていた樹木の剪定が行われていました。
「剪定」とは、樹木の枝の一部を切り取ることですが、その目的はどこにあるのでしょうか? ひとつには樹木の形を整えること(人間で言えば床屋に行くようなものですね)にありますが、さらに重要な目的があります。
それは、無駄な枝を取り除くことで…
● 多くの枝葉にまんべんなく太陽光があたるようにする
● 花や実の生育に必要な栄養分を、十分に行き渡らせる
● 風通しを良くして、病気や害虫による被害を減らせる
などの目的があるのです。
実は、この「剪定」、人間にも必要であると唱えた人がいます。 15〜16世紀のイギリスの哲学者 フランシス・ベーコン という人です。(『知は力なり』という言葉が有名)
ベーコンは、こんなことを言いました。
生来の才能とは樹木のようなものである。
学問によって剪定しなければならない。
きっとベーコンは、
「ひとつの才能を持って生まれても、ほうっておいては何にもならない。 学問や研究を積み重ね、余計なものをそぎ落とし、自分にとって本当に必要なものを伸ばす努力をしなければ、それを才能として開花させることはできないのですよ。」
と言いたかったのかもしれませんね。 よく聞く「ダイヤの原石も、磨かなければただの石」という言葉と似ているかもしれません。
別中生の皆さん。
いつか皆さんの才能が花と咲き、実をつけるために、若い間の剪定を怠らないでください。 ただし、自分の才能の剪定作業は、学校の樹木のように職人さんを雇ってやってもらうわけにはいきませんからね!
校長 武田幸雄