3/2(月)朝礼講話
- 公開日
- 2009/03/02
- 更新日
- 2009/03/02
校長より
皆さんに身につけてもらいたい基本的生活習慣として、1年を通して「あじみこし」についてお話ししてきました。 今日はその最後である「し」、「姿勢」についてお話しさせてください。
なぜ基本的生活習慣の中に「姿勢」が入っているのかというと、姿勢は、そのときの心の状態と密接なつながりがあるからです。 言い方を変えれば、ある人がそのときにとっている姿勢には、そのときの心の状態が表れているのです。
これは「逆も真なり」で、人はひとつの姿勢を意識的につくることで、ある程度心の状態をコントロールすることができます。
例えば、柔道や剣道、相撲、空手など、日本に古くから伝わる「武道」と呼ばれるスポーツでは、姿勢を重視しています。 これは、単に礼儀作法を重んじるからという理由だけではなく、姿勢を意識的に整えることで集中力を高めたり、怪我を防いだりするためでもあるのです。
私もよく皆さんに「人の話は、目と耳と心で聴きなさい」と言います。 相手の話をちゃんと聴こうという「心」があれば、自然と「目」は相手の方を向くし、そうなれば話の内容もすんなり「耳」から入って理解も深まる、ということです。
ただし、これも「逆も真なり」です。 つまり、「あまり話を聴く気になれない」というときがあっても、とりあえず意識的に「目」を相手に向け、「耳」を傾けていれば、いつの間にか相手の話に興味がわいてきたり、話を聴こうという気になったりすることだってあるのです。
もっと身近な例をあげます。 3月になったとはいえ、まだ寒い日が続きます。 この時期、私に「ポケットから手を出しなさい」と注意を受ける男子がたくさんいます。 寒いからと言って両手をポケットの中に突っ込み、背中を丸めて歩いていれば、寒さは和らぐのでしょうか。 そんなことは決してありません。
むしろそんなときこそ「寒さになんか負けないぞ」ぐらいの気持ちをもって、ぎゅっと握りこぶしをつくり、背筋をしゃんと伸ばして歩いた方が、「寒い」という意識は薄れるはずなのです。
授業中、机に突っ伏して授業を受けたり、椅子にふんぞり返るようにして座って授業を受けたりしている人がいます。 その一方で、ちゃんと先生の方を見て、背筋を伸ばして授業を受けている人もいます。 両者の集中力の差は歴然としています。 そして、歴然とした集中力の差は、そのまま理解度の差に結びついてきます。
授業を受けるとき、人の大切な話を聴くときなど、意識して正しい姿勢をつくるように心がけてください。
一日の中には、集中しなければいけない場面、ある程度の緊張感を求められる場面があります。 逆に、リラックスしていい場面、あるいはリラックスした方がいい場面もあります。
さまざまな場面で、その場面にふさわしい姿勢をとれる人になってください。 さらには意識してひとつの姿勢をつくることで、自分の心の状態もコントロールできるようになってもらいたいと思います。
これから合唱コンクールや卒業式を控えています。 どちらも、それぞれの場面にふさわしい姿勢が要求されます。 今日私が話した内容を覚えておいて、立派な合唱コンクールや卒業式にしてください。
校長 武田幸雄
※ 今日の朝礼では、「おおるり展」の表彰や保健委員会からの発表も行われました。