7月1日(木) 本日の授業風景
- 公開日
- 2010/07/01
- 更新日
- 2010/07/01
校長より
3年生・社会(公民)の授業の様子です。
「 基本的人権 」 のひとつ 「 平等権 」 の学習で、「 現代社会に残る差別 」 について学んでいます。
現代社会には未だにさまざまな差別が残っていますが、特に今日の授業で取り上げていたのは 「 在日韓国・朝鮮人に対する差別 」 と、ハンセン病患者や
HIV感染者など 「 病気感染者に対する差別 」 でした。
第二次世界大戦が終わったとき、それまでの日本が取っていた植民地政策により、日本には多くの朝鮮人がいました。 彼らの中には終戦とともに祖国に帰った方々もいましたが、さまざまな事情により日本に残った方々もいます。
現在では、その子や孫も日本に在住しているため ( 在日二世・三世 )、在日外国人の約3割をそうした方々が占めているそうです。
残念ながら日本人の中には、そうした方々に対する差別意識や偏見を持っている人がいます。 一刻も早く改めなければいけませんね。
サッカー・W杯の1次予選で敗退した北朝鮮代表チームに、Jリーグの川崎フロンターレで活躍している 鄭大世 ( チョン・テセ ) という選手がいます。
その鄭選手は、W杯でブラジルとの試合前に北朝鮮国歌が流れたとき、人目も憚らず涙を流していました。
その涙の理由について、鄭選手は 「 今まで在日三世として生きてきた自分が、祖国の代表選手となってW杯のピッチにたてたことを思うと、涙があふれてしまった 」 と話していました。
授業を取材しながら、私はあのときの鄭選手の涙を思い出していました。
校長 武田幸雄