6月10日(水)
昨日の体育大会の様子を伝える学校HPは、ご覧いただけたでしょうか。
今年の体育大会は、順延になった関係で翌日が休日でなく平常の授業日となりました。 そのため、生徒の体力面での疲労回復もさることながら、気持ちの面での切り替えがうまくできるかどうかも懸念しておりました。
そこで、一つの策として打ち出したのが、「 体育大会に関するHP記事も、翌日に繰り越さない。 すべて当日のうちにアップしてしまい、区切りをつける。」 というものでした。
このところ、学校HPも体育大会関連の記事が非常に多かったのですが、それも昨日までとさせていただきます。
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さて、国内感染者第1号が確認されてから、昨日でちょうど1か月となった新型インフルエンザについてお話しさせてください。
この間、本校でも健康観察票を毎日提出していただいてまいりましたが、こちらも昨日をもってひとつの区切りとし、一時中断いたしました。
ただし、今後も状況により再度実施することは十分に予見できますので、その際にはまたご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
以前、「 校長雑感 」 で、「 危機管理・対策が不十分、甘い 」とする見解と、対極にある「 過剰反応・騒ぎすぎ 」とする見解との間で、その時々の状況により世論が振れていると申し上げました。
現在は、厚労省から出された新たな指針に基づき、新型インフルエンザが弱毒性であること、抗インフルエンザ薬の治療が有効であることなどから、基本的には季節性インフルエンザと同様の対応をとることになっております。
そのため、どちらかといえば、世論は後者の見解に振れているようです。
だからといって、国が今後の対策に手をこまぬいているわけではなく、本日の報道ではワクチンの製造と備蓄の計画を具体的に示しておりました。
本校も、決して事態を楽観視して健康観察票を一時中断したわけではありません。 むしろ、危機意識は今まで以上に強く抱いております。
それは、以下の事情によります。
● 今回の新型インフルエンザは、弱毒性であるといわれていますが…
1.感染者は若年層 ( 特に中高生 ) が中心です。
本校の生徒は、いうまでもなく全員が中学生です。
2.抗インフルエンザ薬の治療が有効であるとはいえ、その若年層にはタミフルの使用は控えられております。
リレンザの備蓄は十分であるのか不安があります。
3.糖尿病やぜんそくなどの持病のある人は重症化しやすいと、新指針にも明記されています。
本校では、学校が把握しているだけでも、約6%の生徒がぜんそくです。
4.しかも、その生徒たちが、特定の学年、特定のクラスに集まっているわけではありません。
一人もいないクラスもあれば、4人、5人といるクラスもあります。
このように、学級閉鎖などを決定する客観的判断材料が、十分に集約されているとは言えません。
● 世論やマスコミの取り上げ方が一段落した一方で…
1.一時ほど騒がれていませんが、国内感染者は500人に迫ろうとしており、感染が沈静化したとは言い難いように思います。
2.世界規模で見てみますと、WHO ( 世界保健機構 ) は、警戒水準をパンデミック ( 世界的大流行 ) を意味するフェーズ6に引き上げる気配です。
3.さらに、これから冬を迎える南半球に感染の中心が移り、秋以降また北半球に戻ってくる可能性が高いと思われます。
その際、過去の例を見ても、人 → 人 の感染を繰り返す途中で、いつ強毒性に変異してもおかしくない状況があります。
4.世間の耳目は、豚インフルエンザ ( 今回の新型 ) に注がれていますが、本来脅威を感じていたのは 「 鳥インフルエンザ 」 だったはずです。
なまじい 「 豚 」 が弱毒性だったために、「 鳥 」 対策への油断・気の緩みが生じてはいないでしょうか。
本校ではもともと、新型の 「 鳥 」 を想定して対策を進めておりました。
そのため、強毒性に変異した 「 豚 」 への対策も、これに準ずるものと考えております。
しかしながら、今後は前述のとおり、同じ学校内とはいえ各学年、各クラスを一律の物差しで測るのではなく、集団の実態に即した対応策も考えていかなければなりません。
過日ご協力いただいた 「 休校になった場合の学習課題の提供方法 」 についても、各ご家庭の事情にあわせて、幾通りかの方法を整えておく必要があります。
新型インフルエンザの発生・流行は、一種の災害です。
幸い、今回東京都や八王子市は災害の一歩手前で踏みとどまりました。 しかし、「 災害は、忘れた頃にやってくる 」 という戒めを、まさに 「 忘れる 」 ことなく対策を講じてまいりますので、今後もご協力をお願い申し上げます。
校長 武田幸雄