朝会講話「校長先生のニュースの読み方」さて、今朝は校長先生からニュースを紹介します。クロームブックの「全校クラスルーム」に、校長先生が時々ニュースを紹介しているの、知っていますか?読んだことある人?内容も、文字も、ちょっと難しいですよね。全部読めなくて当然。でも、写真や見出しを見てみんなにいろいろ考えてほしいな、と思って紹介しています。ニュースはその字の通り「新しい出来事」という意味ですが、その受け取り方は人それぞれです。ただ文章を読んでも、「ふーん」で終わってしまうこともあるでしょう。でも、ちょっと見方を変えたり、これまで自分が知っていたことと関連付けたりしてニュースを読んでみると、書いてあることの裏側、自分自身とのかかわりなど、様々なことに気づいて、俄然ニュースが面白くなります。世の中って知らないことだらけで面白いな!もっと知りたいな。誰かに話してみたいな、と思ってほしいのです。 さて、今日のニュースです。アメリカのCNNというテレビ局が配信したニュース。「スミロドンの赤ちゃんミイラ発見!」という記事です。スミロドンって知っていますか?「サーベルタイガー」という名前の方が知られているかもしれません。今から250万年前から1万年前くらいまで、生息していたという大型のネコ科哺乳類、まあライオンやトラの仲間ですね。一番特徴的なのはその牙。刀を意味する「サーベル」という名前は、その立派な牙から来ています。ポケモンのキャラクターで知っている人も多いですね。残念ながら走るのがあまり速くなく、地球が寒くなった時代に生存競争の中で絶滅してしまいました。これまでアフリカの各地から化石が発見され、そのとてつもなく大きな牙にみんなびっくりしていました。ところが、今回のニュースはそのスミロドンの仲間のネコ科動物の赤ちゃんが、化石ではなく「ミイラ」の状態で見つかったというのです。え?何万年も前の生き物が化石にならずに見つかるなんてありえないよ、と思うよね。その通り。ふつうは皮膚や内臓はすぐに腐ったり他の動物に食べられて無くなってしまったりします。ではどうして今回はミイラで見つかったのでしょう。それは、地球の高い緯度、つまり北極の近くの地域に広がる1年中凍り付いた大地の中から見つかったからなのです。時々、マンモスも氷漬けのミイラの状態で見つかることがあったのですが、今回のような「スミロドン」が見つかったのは初めて。骨ではなくて、毛皮や皮膚、内臓が凍った状態で見つかると、どんなことが分かるのでしょう?まず、身体の正確な大きさが分かります。それから皮膚や毛皮の色が分かります。お腹の中を調べれば、どんなものを食べていたかもわかります。また皮膚の組織などから大切な遺伝情報「DNA」の仕組みも分かるかもしれません。もしもスミロドンが今のライオンと似ているDNAをもっていたら、もしかしたら現代に蘇らせることもできるかもしれないのです。すごいよね。考古学や歴史、生き物にあまり興味がない人でも、驚きのニュースだと思います。でも、ここで終わってはもったいないのです。このニュースからもっともっといろいろなことを考えることができると思うのです。例えば、「アフリカにいるというスミロドンがどうしてロシア、アジアにいたんだろう」「どうして氷漬けのミイラを見つけることができたんだろう」「どうしてマンモスのミイラは見つかっていたのに、肉食動物のミイラは見つかっていなかったのだろう」とかね。いろいろありますよね。また、こんな見方もあります。「永久凍土の中からマンモスや貴重な生き物のミイラが見つかるなら、勝手に盗って売られたりしそう」とか、「この写真、実は大きな毛深い猫の死体なんじゃないの?流行りのフェイクニュースかも」とか…。 例えば、校長先生が気がかりだったのは、発見された場所が「極東ロシア」だったということです。皆さん知っている通り、ロシアは今戦争をしている国です。日本をはじめ多くの国々がロシアの戦争に反対しています。そうすると、「果たして今後ロシアでこうした昔の生き物の調査なんてできるのだろうか?」という疑問が湧いてきます。また、「永久凍土」が融けている、すなわち「永久じゃない凍土」になっている、という事実です。みんながよく知っている地球温暖化の影響が、こんなところにも及んでいるのです。そうなると、手放しで喜んでもいられない、他にも温暖化のために起こった出来事はないのかな?と気になり始めます。こうした一つの事実からどんどん広がる、時には自分の知っていることともつながる、というのが「ニュースの読み方」の一番大切なところです。誰かが言っているから「ふーん」、テレビが伝えているから「ふーん」では、物事を判断する力はつきません。 今朝は「スミロドンの赤ちゃんのミイラ発見」というニュースから、皆さんにニュースの読み方について考えてもらいました。クロームブックの全校クラスルームにいろいろなニュースが紹介されています。ぜひ、読んでみて、感想をコメント機能で伝えてください。お話を終わります。 南大沢小学校開校40周年記念式典 校長式辞本日は、八王子市教育委員会教育長、安間英潮様をはじめ、市内学校関係の皆様、地域の皆様、学校運営協議会、みなみ会の皆様のご臨席を賜り誠にありがとうございました。本校の教育活動に日頃よりご尽力いただいている皆様に見守られ、八王子市立南大沢小学校開校四十周年の記念式典を執り行えますことは、100名の本校児童と我々教職員の大きな喜びです。 南大沢小学校は、昭和六十年(1985年)四月一日に市内60番目の小学校として開校しました。開校当時の児童数は394名でした。それから毎年のように児童が増え、開校から9年目の平成四年(1992年)には、全校で926名という大規模な学校になりました。その間、マンションの建設、南大沢駅の開業、東京都立大学の移転、住民のための遊歩道の整備など、南大沢の街の開発も大きく進みました。そして、多摩ニュータウンエリアでも指折りの美しい街として成長していきました。同時に本校では、増え続ける児童の教室を確保するため、新たに八教室分の校舎を増築し、今の学校の形が出来上がっていきます。こう振り返ると、南大沢小学校の歩みは、まさに街の誕生、成長と共にあったことを実感します。 そんな中、当時の子供たちはどんな毎日を過ごしていたのでしょう。今回の周年に向けた準備の中で、子ども達の目線でこれまでの学校の歩みを知りたい、と私は過去の卒業アルバムを開いてみました。開校当時の不安、発見、喜び…卒業作文の中には、大人の目からは見えない沢山の子ども達の思いが記録されています。その中でもとりわけ印象的だった、昭和六十年度、第一期卒業生のある男子児童の作文の一部を今日はご紹介させていただきます。 『南大沢のいいところ』 南大沢に引っ越してよかった。山などがあって、遊ぶところがたくさんあるからだ。例えば、南大沢の周りの山にはいろんな道があって、そういう道には大体一つは脇道がある。それである日そんな道を探検してみた。大体頂上の辺まで来ると、そこには小さな畑と空き地があった。そこで、別の日にその空き地で焼き芋をやることにした。行く前に「サンワ」で「芋」と「中村のチーズあられ」を買って、「イセモト」で「ジュース」を買って山へ行った。友達が餅を持ってきていたので、火を起こして遊びで火の中に入れたらよく焼けた。今度はちゃんとアルミホイルに包んで入れたらよく焼けて美味しかった。次に芋を入れると、三十分くらいで焼けた。一つ目はおいしかったけど、二つ目はほとんど生で、しかも半分は腐っていた。 また別のある日、自転車で出かけた時の帰り道に、山を越えて帰ろうと走っていたら、養鶏場があった。近くまで来ると、罠にかかったタヌキがいた。そのタヌキを見ていたら、養鶏場からおばさんが来てこう話してくれた。「このタヌキは養鶏場の鶏を狙ってくるんだよ。」まだこんなところにもタヌキがいるのかと思った。そのおばさんに「山を越えて向こうに行けますか?」と聞いたら、「いける」と言ったので、小さな山道を越えて帰った。 よく行く山の中には大きな木があって、そこはみんなの遊び場になっている。自分の席なども決めて、枝の上に座ってお菓子を食べたり、木を削ってヤリや弓矢などを作って遊んだりして過ごした。そんな素敵な場所が南大沢にはたくさんある。僕の前に住んでいたところにはそんなところは全然無かった。南大沢に引っ越してきて遊んだりする面では、この街はすごくいいところだと思う。だから、あんまり山を壊してほしくない。 40年前の六年生の素直な思いです。里山の自然の中に飛び込み、全身で謳歌する姿が生き生きと伝わってきます。それから40年。南大沢の街は成熟の時を迎え、遊歩道の街路樹は巨木になり、そしてこの学校も児童数百名という小さな学校に変貌しました。でも、変わらないもの、変えたくないものがあります。それは、里山の豊かな自然、地域の人との結びつきによって子ども達を育てる、ということです。小山内裏公園の環境保全活動、地域の方々と一緒に取り組むコメ作りや蚕の飼育などは南大沢小学校自慢の伝統です。最近では近隣の企業や大学との相互連携の取り組みも加わりました。時が変わっても、変わらないふるさと南大沢への愛着と誇りを育むこと。本日の式典の後半、児童による学校の紹介の中では、そんな地域や学校への思いを子ども達の言葉でつづった「周年記念歌」をご披露させていただきます。 「仲良く、元気で、頑張る子」という教育目標を掲げ、たくさんの地域の皆様との結びつきの中で、児童一人一人が活躍し成長する、という日常が四十年もの間、途切れることなく続いていること。卒業生、保護者、地域の皆様、多くの皆様に改めて感謝いたします。これからも南大沢小学校は地域運営学校として、「すべての子供が笑顔になる学校」を目指して、児童の可能性を伸ばし、社会の中で自立して生きるために必要な力の基盤を育むことを基本理念とし、教職員が一丸となって、精一杯努力いたします。家庭や地域との協働により、特色ある教育を一層推進してまいります。これまでの歴史に学び、良き伝統を受け継ぎながら、さらなる発展に努めてまいります。 終わりに、八王子市教育委員会教育長、安間英潮様をはじめ、ご来賓の皆様にはご多用中にもかかわらず、私どものためにご光臨賜りましたこと、改めて厚く御礼を申し上げます。今後とも、本校に対する温かいご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げ、校長式辞とさせていただきます。 令和6年11月22日 八王子市立南大沢小学校校長 安田 尚民 開校記念式典記念品南大沢小学校開校40周年記念式典開校40周年記念式典よろしくお願いします。40周年記念児童集会その2風船リレーのアンカーはミッションの入った手紙を受け取り、ステージの上に並びました。会場の子供たちの言葉で並び変えると…「40周年南大沢小学校おめでとう!」の言葉になりました。楽しい集会は終わり、その後は5、6年生が会場を明日の式典に向けて整えました。明日は記念式典後、15時頃よりメモリアルルームで学運協によるお茶の提供があります。お時間のある地域の皆様、ぜひ南大沢小学校のメモリアルルーム(校舎1階です。)にお越しください。 開校40周年記念児童集会開校40周年記念式典に向けて11月22日(金)の式典は14時開始です。受付は13時30分から13時45分の間にお願いします。 学習発表会 開校40周年記念音楽会32年生 読み聞かせ40周年記念音楽会 校長挨拶さて、昨日各学年がリハーサルを行いました。しかし、授業の合間に入れ替わりながらの舞台練習でしたので、子供たちにとっても、実は他の学年の演奏を聴くのは今日が初めてなのです。ワクワク心待ちにしているのは保護者の皆様と同じですね。本校は決して人数は多くありませんが、その分、子供たち一人一人が大きな役割と責任を担って、そしてそのことを自覚しながら仲間の音を聴き合い演奏します。子供たちが選んだ音楽会のスローガンは「心をひとつに♪きらきらえがおでひびかせよう」。まさに本校にぴったりの目標です。でも、きっと子供たちは緊張しています。聴いてくださる保護者の皆様も、他の学年の児童の皆さんも、ぜひ「こころをひとつに、きらきらえがおで」聴いてください。 学習発表会 開校40周年記念音楽会2学習発表会 開校40周年記念音楽会音楽会前日リハーサル5年生6年生による音楽会準備3年生 「歯と口の学習」音楽会に向けて「全校アート」3年生 カイコのタペストリー作りたまたま日本語学級の視察で訪れていた東京都教育委員会、八王子市教育委員会の指導主事もちょっと見学していただきました。生き生きと取り組む子供たちの姿を大いに誉めていただきました。貴重な体験、楽しかったね。 メモリアルルーム賑わっています!11月8日11日の給食・じゃこごはん ・ごはん ・いかのねぎ塩焼き ・鮭のちゃんちゃん焼き ・呉汁 ・白菜スープ ・煮びたし ・野菜のおかか和え ・牛乳 ・果物(みかん) ・牛乳 |