『感謝』を『恩返し』に 卒業式での式辞
桜の蕾も膨らみ、みなさんの卒業に合わせて花開しました。
本日、卒業式を行いましたところ、多くのご来賓の方々のご臨席を賜り大変光栄に存じます。心からお礼を申し上げます。 さて、小宮小学校を巣立つ皆さん、ご卒業本当におめでとうございます。今、皆さんに授与した卒業証書は、小学校6年間の学習と生活を立派にやり遂げた証拠となるものです。 本日は、これから中学校へ進学する皆さんに『感謝』について話します。 皆さんは、生まれてから、成長して、今日の日を迎えました。今まで、怪我や病気の時、逃げ出したくなるほど辛かった時、その陰には、家族の支え、地域、先生・主事さん方、友達の支えがありました。人は誰かに支えられて生きています。支えていただいた方に感謝の心をもってください。 最近、次のような言葉を目にしました。 「かけた情けは水に流し、受けた恩は石に刻め。」 「かけた情け」とは、他の人に優しくし、助けてあげることです。「水に流し」とは、してあげたことで見返りを求めないと言うことです。「受けた恩は石に刻め」とは、自分が助けてもらったことや支えてもらったことを絶対に忘れないで、生きていくと言うことです。見返りを求めず、受けた恩を忘れず、『感謝』の気持ちをずっともって生きることです。 『感謝』は言葉で「ありがとう」と言うことは簡単です。大切なことはその『感謝』の気持ちを行動で示すことです。 では行動で示すとは何をすることでしょうか?目標に向かって「やり切る。変わろう。」と決断を自分で下すことです。先生は教え子の同窓会に呼ばれて行ったことがあります。一番嬉しいことは何だと思いますか。それは、教え子が成長し、人の役に立つ人になり、仕事や家庭を築いて頑張っている姿を見ることです。感謝の心が本物なら、必ず行動となって現れます。 スキージャンプの世界チャンピオンの高梨沙羅選手はソチ・オリンピックで、こう言っています。「今まで支えてくださった皆さんに感謝の気持ちを伝えるためにこの場所に来たので、…そこで良い結果を出せなかったことはスゴク残念です」と。メダルが取れなかったことより、感謝・期待に応えられなかった自分を悔やみ、応援してくれた人への想いを大切にしています。 出来ないことを周りや環境のせいにすることはないですか? 昨年、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村博士は一緒に研究していた大岩氏の名を挙げて「彼女の頑張りがなかったら、見つからなかった」と。また、物理学賞を受賞した梶田博士は「共同研究者の皆さんに感謝したい。若手研究者たちの頑張りのおかげでもある」と。『感謝』の言葉を述べています。 二人とも長い間、地道に毎日、毎日、努力に努力を重ねて、「感謝」の気持ちに応えようと必死なって研究を続けました。 つまり、あなた達が目標に向かって頑張っている姿を見せることが、今まで支えてきていただいた保護者や地域の方々への『感謝』を表すことになります。先生はその姿が見たいです。 さて、保護者の皆様、お子様のご卒業、おめでとうございます。お子様を大きな愛情をもって育てられ、今日の門出の姿を見られ、感慨も深いと思います。どうか卒業生をこれからも見守り支えてください。 さあ、5年生のみなさん。先輩を送り出す時が近づいてきました。先輩が皆さんをリードし、素晴らしい学校にしてきた心をしっかり受け継いでください。校長先生は新6年生が小宮小の代表として1〜5年生のために頑張る姿を期待しています。 さあ、卒業生のみなさん、いよいよ、中学校への船出です。『感謝』の心を『恩返し』にして勉強や部活に励んでください。新しい中学校と言う大海原に自信をもって船出しましょう。 以上で式辞といたします。 平成28年3月24日 小宮小学校長 井上正彦 6年生奉仕活動で環境整備6年生の奉仕活動で、とても綺麗になりました。感謝します。 6年生が小宮小に通うのも、後3日間です。下級生のお手本になる姿で卒業式を迎えて欲しいです。 井上正彦 心のこもった6年生を送る会 NO2平成28年度4月には、進級して小宮小学校を担って立ちます。『自立』『共生』『感謝』の心をもち、「人・物・時間」に対するあたりまえをあたりまえにできるような子供たちになって欲しいです。エールを送ります。 心のこもった6年生を送る会 NO16年生は最後に「島唄」を合奏しました。さすが6年生です。会場からはアンコールの声と拍手が起こりました。6年生は、あと少しで小宮小を巣立ちます。卒業生の顔になってきました。希望を胸に夢に向かって羽ばたいてください。 感謝の心で二分の一成人式10歳になるまでご家族の愛情を受け大切に育てていただいた子供たち。今、ここにいることは、素晴らしいことです。その間には、様々なことがあったことでしょう。 子供たちには、感謝の気持ちをもち、次の10年間を希望を胸に目標に向かって、頑張って欲しいと思います。感謝を言葉で表すことは、簡単です。子供たちの日々、着実に未来に向かって歩む姿を見せることこそ、本当の感謝に通じると思います。応援しています。 井上正彦 |