『履物をそろえる子』に!さて、最近、私が目にしてとても心に残った詩を紹介します。 『はきものをそろえる』 はきものをそろえると心(こころ)もそろう 心(こころ)がそろうと はきものもそろう ぬぐときにそろえておくと はくときに心(こころ)がみだれない だれかがみだしておいたら だまってそろえてあげよう そうすればきっと 世界中(せかいじゅう)のひとの心(こころ)もそろうでしょう 藤本邦雄 と言う詩です。この詩はお寺の住職さんが書かれたものです。この詩から、私は、感謝の気持ちと自分の生き方の足元をそろえる大切さ、そして、人を大切することが平和を築くと言う趣旨が伝わってきます。 ○感謝の気持ち…毎日、自分の足を守ってくれる外履き、上履きに「僕の、私の足を守ってくれて、ありがとうございます」と思いながら、学校の靴箱やお家の玄関にそろえてしまって欲しいと思います。やがて、その感謝しながら靴をそろえることは、自分の持ち物、身に着けるもの、学習道具、掃除のときに使う箒や雑巾などそして、家族・友達・地域に感謝する心を芽生えさせてくれることでしょう。 ○生き方の足元をそろえる…『履物をそろえる』とは、自分の生命の基盤を安定させ、ゆるぎない強さをもった人生観・相手を包み込む境涯・信念をもっていることが大切であると伝えているように思います。自分の足元・基盤がしっかりとしていれば、どんな障害が来ても揺るがない生き方ができるのではないでしょうか? ○人を大切すること…自分の履物でもなくても、そろえてあげることができる子供は、きっと、相手の立場に立ったり、公共物を大切にできる人になるんだろうと思います。『…だまってそろえてあげよう』という言葉には、困っていたら手を差し伸べてあげる優しさや悪いことだなと思ったら「それは、いけないことだよ」と言えることに繋がると思います。やがて、一人のその思いは、次々と他の人に広がり、みんなが楽しく、平和に暮らせる社会を築いていくことになるはずです。 私は、今度、テレビ朝会があったら、子供たちにお話ししようと考えています。ずっと前ですが、ある大きな組織の副会長さんがお客さんが利用するトイレの乱れたサンダルをニコニコしながら丁寧にそろえている姿を見ました。私はそんな人になりたいと思います。小宮小学校の子供たちも、『はきものをそろえる』子供であって欲しいと名がいます。 「図書室を学びの場に」(学校図書館サポーター事業)本校は、図書室を以下のように活用していきます。 1「読書センター」…子供の読書活動を多様に展開し、豊かな感性をはぐくみます。 2「学習・情報センター」…学び方を学ぶ場として、学校図書館を整備します。また、 授業と連携した情報提供・活用を図っていきます。 3「子供の居場所づくり」…ほっとする居心地の良い空間を作ります。 また、本年度も多くの「図書ボランティア」の方による読み聞かせや本の修理や図書室の整備を継続して行ってもらいます。本当にありがたいことです。 さて、本日5/8(木)は、サポーターの新居さんに子供たちへ「図書室の使い方、約束」としてのオリエンテーションをしていただきました。その時の様子を少しだけ紹介します。子供に分かりやすく絵を使って指導してもらいました。まず、「本が汚されて泣いている絵」を示し、手を洗ってから本を読む大切さを教えてもらいました。次に「破れて本が泣いている絵」で本は丁寧に扱うこと。そして、「耳をふさいでいる絵」を示して、周りの人のことを考えて、図書室では静かにすること。最後に「迷子になって泣いている本の絵」を使って、借りた本は、元のあった所へ返しましょうというお話がありました。子供たちもうなずいたり、「かわいそう」と言う声が出て、真剣に聞いていました。 また、本を大切に扱う具体的な方法を教えていただきました。本棚から本をどう取るのか?ページのめくり方は?返却の仕方は?本の背表紙に貼ってあるラベルの見方は?などです。例えば、「E…絵本、その字の下にある平仮名は作者名の頭文字」と言うように。 その後、読み聞かせをしてもらい、子供たちの目がキラキラと輝いていました。本を通して、豊かな感性をはぐくみ、物語の世界で疑似体験をし、図鑑などでは知らない世界と出会って未知の知識を得ます。また、さらに自分の生き方なども振り返り、これからの人生に生かすことができる本との出会いを沢山して欲しいと願っています。 本年度の教育活動についてNO4早速ですが、上にある写真は4月22日(火)に3・4年生が滝山城址公園に遠足に行った時の様子です。私も引率しましたので、そこで見た子供が『自立』し『共生』した姿を少しですが、紹介します。 1 4年生と3年生がグループを作り、4年生が班長や副班長として3年生をリードしていました。立派です。 2 4年生は、遠足の実行委員会を作り、自ら進んで企画や運営、初めの会・終わりの会を取り仕切っていました。休み時間も使ってみんなのためにお仕事をすることは、素晴らしいです。 3 3年生もみんな協力して追跡ハイクをやり遂げました。長い距離を歩いたので、大変でしたが、達成感は味わえたと思います。 *余談ですが、お昼ご飯のときに、私のところに来て、「校長先生、私たちの班と一緒に食べていただけませんか?」と誘いに来た子供がいました。嬉しかったです。こういうことができる子は、教室で一人でいる子にも声をかけられるんじゃないかと思います。これも『自立』『共生』した姿かなと思いました。 1番良かったのは、昨年は雨で体育館での昼食になりましたが、今年は、山頂で昼食を食べて、帰校できたことです。 本年度の教育活動についてNO3ご家庭や地域でも『自立』『共生』できる子供を育成するためには、例えば、 1家庭でのお手伝いで役割を与える。そして、手を出して教えるのは最初だけにし、できた時は認め、できなかった時は、どうすればいいのか考えさせる。 2ゲームやテレビを観る時間を話し合って子供自ら決めて、守らせる。 3家庭学習をする習慣を付けるために、言われなくてもできるように家庭学習する時間を決めさせる。○○してから勉強する…など。約束を決める。 4兄弟や姉妹と仲良く過ごす約束を決めて、良いことでの競争をさせる。できなかったことを人のせいにしないように言って聞かせましょう。 5親が敷いたレールの上を走らせる(トレーニング…決まった練習方法をそのまま行い、目標を達成すること)のでなく、目標を子供自身が決めて、進ませ、見守ることです(コーチング…馬車という意味で、目的地に向かって決まった道ではなく、様々な難所「坂や川、山など」を越えて自分の足で到達させる)。失敗はこの時期の子供にとって財産です。また、やり遂げた時の達成感が味わえます。 どうかよろしくお願いいたします。続きは、また次回、書きます。 本年度の教育活動についてNO2○この世の中には、千差万別の人格をもった人が暮らしています。10人いれば10人の様々な個性や考え方の違いがあります。みんな同じ個性や考え方では反対に恐ろしいです。その違っている個性や考え方をお互いに認め、わかり合い受け入れているからこそ、社会は成り立っています。『共生』とは、互いに良さを出し合い、また、補いながら共に生きていくことではないでしょうか?小学校も社会の一つです。小学校という社会の中で子供たちが互いの違いを認め合い、良さを発揮しながら生きていくことができたら、素晴らしいことです。 『自立』と同じように具体的に学校生活や普段の生活の場面での『共生』した子供の姿を考えてみたいと思います。 ・みんなと同じ目標に向かって、自分の役目を果たしていくこと。 ・困っている友達がいたら、そっと手を貸してあげること。 ・あいさつが進んででき、お礼の「ありがとうございます」や謝る時の「ごめんなさい」などが素直に言えること。 ・みんなのために係や委員会の仕事、掃除を責任をもって行うこと。ゴミが落ちていたら、そっと拾うこと。 ・行事や集会等を行う時は、協力して、助け合うこと。 ・友達を大切にし、いじめや差別をしないこと。友達の良いところを認めること。悪いことは悪いと注意できること。…など沢山、あります。 東日本大震災ではこの『共生』ができる日本人の素晴らしさを痛感しました。また、グローバル化の成果では、大切なことです。ご家庭・地域も小さな社会です。家族、地域で『共生』できる一人ひとりでありたいと思います。 本年度の教育活動についてNO1さて、『自立』とは、どんなことでしょうか?私が考えるには、 ○自分で正しいことと悪いことを見極め、判断し、自らの意思で行動できることであると考えます。人間は弱いもので、どうしても楽な方を選びがちです。正しいと思ったことに困難が待ち受けていても、困難から逃げず自らの意思で選択し、実践する人になって欲しいと思っています。例え、結果で失敗することがあっても自分で納得して行動した分、その取り組む過程において、後悔はなく成長は約束されています。自ら進んで行動する自発性からは、創造性、積極性、多様性が発揮されます。先生や他の人に言われたり、指示をもらったりしないと行動できないのでは、これからの社会では生きていけません。小学生のこの時期に『自立』の基盤・土台を身に付けさせてあげたいと願っています。 では具体的に学校生活や普段の生活の場面での『自立』した子供の姿を考えてみたいと思います。 ・自分で考えて、けじめがつけられること。今は、授業中なのか?休み時間なのか?掃除の時間なのか?…何の時間なのかを意識して行動することです。 ・自分で考えて、今は何をすればいいのか考え、行動できること。朝会や集会の時に「静かにしてください」と注意されるようでは困ります。どんな行動をとればいいのかを常に考えて欲しいものです。 ・授業をしっかり受け、先生や友達の発言を聴き、良く考えて、発表したり、ノートに書いたりすること。 ・宿題や家庭学習を言われなくても、自分から進んでできること。 今日の児童朝会においても以上のような話をしました。ご家庭でも『自立』について話題にしていただけると、幸いです。 心躍る入学式さて、私は1年生に2つの約束をお願いしました。1つは、「返事をしっかりすること」です。式の中で「ご入学おめでとうございます」と言ったら「ありがとうございます」と言う元気な返事が返ってきました。また「1年生の皆さん」と呼びかけたら「はい!」と元気な返事が会場一杯に響いて返ってきました。とても嬉しかったです。 もう一つの約束は「挨拶をすること」です。私が「おはようございます」と言ったら「おはようございます」と爽やかな挨拶が戻ってきました。素直な1年生の子供たちの健やかな成長のために努力しようと新たに思いました。 そして、2年生からは歓迎の合奏と合唱がありました。私も大好きな「アンパンマン・マーチ」です。「愛と勇気」と言う歌詞が心にドスンと響いてきました。入退場やひな壇に立つ姿勢、歌声も合奏もとても素晴らしく、1年間を小宮小で過ごした成長を感じさせてくれました。2年生、素晴らしい歓迎の出し物、ありがとうございます。 これから始まる平成26年度。子供にとって成長した実りのある1年間であることを願っています。 満開の桜のもとで新年度出発!『自立』…自ら考えて今、何をすればいいのか判断し、行動すること。『共生』…様々な考えをもっている人がそれぞれの良さを出し、共に力を合わせて生きていくこと。この2つができることが「ゆたかな子」の実現になると思います。私たち大人もこの『自立』と『共生』ができることは容易いことではありません。なので、教職員もこの2つを常に意識して、自らの生き方を振り返り、自己研鑽に努め、子どもと共に成長していきたいと思います。 本年度もどうかよろしくお願いします。 ★写真は4月4日の「満開の桜と校舎」、4月7日の始業式後、桜に下での「学級開き」の様子です。 |
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