3月31日(木) 校長雑感 「 保護者の皆様に 」
週明けの28日(月)、東京では桜の開花宣言が発表されました。
大震災の被害の甚大さと、今なお多くの人々が不自由で不安な避難所生活を余儀なくされていること、そして、原発の放射能問題や 「 計画停電 」、余震が相変わらず続いていることなどから、今年は例年のような浮かれた気持ちで花を愛でることはできません。
しかし、いくつかの悲しいことはありながらも、なんとかこうして平成22年度を終えられること、そして、新たに142名の新入生 ( 本日現在 ) を迎えて23年度をスタートできるということは、素直に喜びたいと思います。
岡崎PTA会長さんを始めとする保護者の皆様、ならびに遠津青少対会長さんを始めとする地域の皆様のこの1年間のご協力に、心より感謝申し上げます。 そして、明日から始まる新年度も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
写真は、本日の校庭の桜の様子です。
蕾は今にも 「 パンッ 」 と音をたてて弾けそうなぐらい、膨らんでいます。
「 開花宣言 」 から遅れること数日、別所中学校が満開の桜で彩られるのも、もう間もなくです。
最後に、私が長年 「 子育ての原点 」 としてきた吉野 弘さんの 「 奈々子に 」 という詩を、下欄 「 おりたたみ記事 」 に掲載させていただきます。
かつて私が学級担任をしていた頃、年度末には必ず保護者の皆様に紹介してきたこの詩を、何かとお世話になった別所中学校の保護者の皆様にもご紹介申し上げ、今年度最後の記事とさせていただきます。
本当にありがとうございました。
校長 武田幸雄
校長雑感 ・ ここをクリック
奈々子に 吉野 弘
赤い林檎の頬をして
眠っている奈々子。
お前のお母さんの頬の赤さは
そっくり
奈々子の頬にいってしまって
ひところのお母さんの
つややかな頬は少し青ざめた。
お父さんにもちょっと酸っぱい思いがふえた。
唐突だが
奈々子
お父さんはお前に
多くを期待しないだろう。
ひとが
ほかからの期待に応えようとして
どんなに
自分を駄目にしてしまうか
お父さんははっきり
知ってしまったから。
お父さんが
お前にあげたいものは
健康と
自分を愛する心だ。
ひとが
ひとでなくなるのは
自分を愛することをやめるときだ。
自分を愛することをやめるとき
ひとは
他人を愛することをやめ
世界を見失ってしまう。
自分があるとき
他人があり
世界がある。
お父さんにも
お母さんにも
酸っぱい苦労がふえた。
苦労は
今は
お前にあげられない。
お前にあげたいものは
香りのよい健康と
かちとるにむづかしく
はぐくむにむづかしい
自分を愛する心だ。
【校長より】 2011-03-31 14:22 up!
3月31日(木) 本日の部活動
上から順に、陸上部 → バスケットボール部 → サッカー部です。
今年度・最後の部活動だったので、活動していた三つの部に集合写真を撮らせてもらいました。 わざわざ練習を中断して撮影に協力してくれて、どうもありがとうございました。
陸上部顧問の棟方先生、バスケットボール部顧問の鶴丸先生・井上先生、サッカー部顧問の小又先生も写られています。 また、外部指導員やコーチの方にも入っていただきました。
部によっては数年前の卒業生や、( 厳密には今日まで別中生である ) 3年生も写っています。 このように顧問の先生はもちろん、卒業生や上級生、そして外部指導員などさまざまな方々の協力があってはじめて中学校の部活動は成り立っているのです。
明日からの平成23年度、新2・3年生の皆さんはそのことを自覚し、常に向上心と感謝の気持ちを忘れずに活動していきましょう。 新年度、本校のすべての部活動がさらなる飛躍と発展を遂げてくれるよう、心から願っています。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-31 11:16 up!
3月30日(水) 本日の部活動 ( サッカー部 )
外部コーチを含めた卒業生も何人か来て、練習を見てくださっています。
春休み中で参加者の少ない活動でしたが、そのぶん体格やスピードに優る卒業生に直接指導してもらえる機会が増え、良い練習になっていたようです。
昨日行われた、震災復興チャリティー試合 「 日本代表チーム vs Jリーグ選抜チーム 」 にあたり、本田圭佑選手が 「 自分たちの思いを、言葉ではなくプレーで伝えたい 」 と話していました。
フリーキックのチャンスでは、残念ながら 「 無回転シュート 」 でゴールを決めるシーンを見ることはできませんでしたが、チャリティーとは思えない真剣なプレーぶりからは十分に気持ちが伝わってきました。
一生懸命なプレー、ひたむきなプレーというのは、それだけで見る者の心をうつものですね。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-30 15:14 up!
3月30日(水) 本日の部活動 ( 卓球部 )
4階のオープンスペースでの活動です。
春休み中であることに加えて、今日は特に活動している部活動が少なかったせいか、2階の廊下にも 「 コン、コン 」 という小気味よいラリーの音がかすかに聞こえてきます。
私がお邪魔したときは、参加していた部員全員で 「 リーグ戦 」 形式の練習に取り組んでいました。
日頃からお互いに手の内を知り尽くしている仲間同士のリーグ戦です。
いろいろな相手と対戦するのは技術の向上に役立ちますが、反面やりにくさもあったようです。
さて、優勝したのは誰でしょうか?
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-30 14:51 up!
3月29日(火) 本日の部活動風景
( 写真・上 ) 陸上部の活動の様子です。
顧問の棟方先生が考案された 「 ビート・ランニング 」 を行っています。 ヒップホップやJポップなどリズミカルな音楽に合わせて、さまざまな動きを取り入れたランニング法です。
全身運動なので準備運動としても有効かと思われますが、陸上部では主にクールダウンとして取り組むことが多いようです。
( 写真・中 ) サッカー部の活動の様子です。
PK ( ペナルティー・キック ) の練習に取り組んでいるところです。
サッカーでは今夜、「 日本代表 vs Jリーグ選抜 」 の試合が、東北・関東大震災の復興支援チャリティーマッチとして行われています。
つい先ほど行われた開会式での、日本代表チームキャプテンの長谷部選手の言葉 「 日本の力、サッカーの力を信じて、全力で心を込めてプレーする 」、Jリーグ選抜チーム・キャプテンの中澤選手の言葉 「 乗り越えられない困難など、決してない 」 という言葉が、とても印象的でした。
( 写真・下 ) 野球部の活動の様子です。
小平市立第五中学校をお招きして、練習試合を行っていました。
今日、私は出張のため試合を見ることができず残念でした。 都大会の常連校である小平五中を相手に別所中がどこまで健闘したか ( あるいは、返り討ちにしたか )、後日顧問の川口先生から報告してもらうのを楽しみにしています。
★ ★ ★ ★ ★
本日は出張等の関係で、取材できた部活が午前中の校庭での部活動に限定されてしまいました。 他にもバレー部 ・ 卓球部 ・ バスケットボール部が頑張って活動していましたが、取材に行ってあげられずゴメンナサイ。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-29 19:33 up!
1学年 まとめの会
2011.3.28
3月25日2校時に学級委員司会のもとまとめの会をしました。
最後の学年レクと各クラスの3学期の反省、1年生の先生からのメッセージがありました。
4月の始業式には先輩として成長したみんなの笑顔と元気な歌声を楽しみにしています。
学年便りの持ち物をよく確認して下さい。
【1学年】 2011-03-28 16:11 up!
3月28日(月) 本日の部活動 ( 野球部 )
稲城市立第五中学校をお迎えして、練習試合を行っています。
八王子市立中学校は、春休み中の部活動で校外に出る活動については、「 計画停電 」 の影響を勘案して原則中止となっています。
しかし、市によっては制限のないところもあるため、本校にお招きすることで試合を行うことができました。
東北・関東大震災の影響で一時期開催すら危ぶまれた高校野球も、応援など一部制約を受けながらも熱闘を繰り広げています ( 先ほどのニュースでは、残念ながら東北高校は敗れてしまったようです )。
また、プロ野球も開幕を遅らせたり、節電のためにナイター試合を中止したりして、開催に向けて調整を図っています。
時まさに 「 球春 」 を迎えています。
野球部の皆さんの元気な挨拶や声援、そして、はつらつとしたプレーは、校庭にも 「 春の訪れ 」 を感じさせてくれていました。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-28 13:42 up!
3月28日(月) 本日の部活動 ( バスケ部 )
午前中の体育館では、バスケットボール部が練習に励んでいました。
卒業した3年生の姿も、ちらほら見られます ( 厳密には、卒業式が過ぎたとはいえ、3月31日までは別中生です )。 卒業式からまだ10日しかたっていませんが、既にどこか 「 懐かしい 」 感じがしました。
休憩時間、男子にカメラを向けると 「 学校HP 」 に載ることを意識してか、パフォーマンス的なシュートを見せてくれる人が何人かいます。 しかし、えてしてそういうシュートは、なかなかうまく入らないものです。
今日は女子の顧問の鶴丸先生が出張で不在だったため、男子顧問の井上先生が掛け持ちで見てくださっていました。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-28 13:28 up!
3月28日(月) 本日の部活動 ( サッカー部 )
今日は校庭ではなく、築山や駐車場方面での練習です。
そのため、主にフットワーク・トレーニングが中心でした。
サッカーと言えば、最近気になるニュースを聞きました。
まだ未確定要素のほうが多い情報ですが、日本代表 vs イタリア や 日本代表 vs インテルの慈善試合が行われる可能性があるとか … 。
日本代表チームのザッケローニ監督がご自身の人脈を活用し、東北・関東大震災の復興支援を目的に計画しているのだそうです。
「 日本は私の故郷であり、私は日本人だと思っている。」
「 日本は、止まらない国。 前に進み続ける国。 サッカーと同じで、一丸となってやる精神を持っている。」
これは、ザッケローニ監督の談話ですが、実現したら被災地だけでなく私たち日本人みんなに力を与えてくれそうですね。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-28 11:21 up!
3月28日(月) 本日の部活動 ( 卓球部 )
4階のオープンスペースで、12名の部員が練習に励んでいます。
少しでも節電に努めようと、電気を消した状態での練習です。
こうした小さな心がけが積み重なって、やがて大きな効果をもたらします。
技術を向上させようと思ったら、一見単調に見えるラリーなどの基本練習の積み重ねが大切なのと同じですね。
顧問の木村先生にうかがったところ、早くも4月には春季大会がスタートするとのことでした。 いよいよ目標も定まって、練習もますます熱を帯びてくることでしょう。 良い結果を出せることを、期待しています。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-28 10:56 up!
3月27日(日) 明日の 「 計画停電 」
※ 写真は、一昨日の通知表配布の様子です ( 1年生 )
20時00分
東京電力の発表では、第2−Dグループは明日の 「 計画停電 」 の実施対象から外れているようです。 ただし、今後の電力消費によっては予定が変更される可能性もあるので、引き続き節電を心がけましょう。
もしも、停電が実施された場合は、信号も点灯しないかもしれないので、部活等で登校する場合は道路の横断にくれぐれも注意してください。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-27 20:06 up!
3月27日(日) 今週の予定 (3/28 〜 4/1 )
※ 写真は、一昨日の通知表配布の様子です ( 1年生 )
3月28日(月) 【 春期休業日 】 ( 日直 ) 岩越先生
29日(火) 【 春期休業日 】 ( 日直 ) 室谷先生
30日(水) 【 春期休業日 】 ( 日直 ) 張元先生
31日(木) 【 春期休業日 】 ( 日直 ) 猪野先生
4月 1日(金) 【 春期休業日 】 ( 日直 ) 島崎先生
★ ★ ★ ★ ★
※ 市教委より 「 春休み中の部活動の可否は、校長判断で 」 という指針が示されたことを受け、本校では活動を再開することにいたしました。
ただし、「 計画停電 」 等の事由により、活動内容・時間に制約や条件があるため、一律 「 通常どおり 」 というわけにはいきません。
詳細は、各顧問からの指示をご確認ください。
※ 細分化された 「 計画停電 」 の新グループが発表されました。
第2グループだった別所地区は、今後 「 第2−D グループ 」 となりました。
今後もこの 「 計画停電 」 の影響で本庁サーバー電源が落とされる時間帯は、学校HPの更新・閲覧ができなくなりますので、ご了承ください。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-27 09:07 up!
3月26日(土) 今週を振り返って
※ 写真は、昨日の修了式の様子です ( 校歌合唱 )
3年生が卒業し、学校の雰囲気もなんとなく寂しい1週間でした。
特に校長室や職員室は、3年C・D組の教室と同じ2階にあるためか、余計にそう感じられたのかもしれません。
廊下で聞こえる大声や乱暴な言葉遣いに、校長室の扉を開け 「 もう少し静かにしてください 」 「 言葉遣いに気をつけましょう 」 などと注意していたことも、できなくなってしまうと ( 勝手なもので ) どこか物足りなく感じられました。
その一方、1・2年生は球技大会や保健体育の授業などで、それぞれ元気な姿を見せてくれていました。 校庭や体育館で活発に走り回る姿、時折聞こえてくる声援や拍手、笑い声に、3年生のいない寂しさを紛らすことができました。
連日のように 「 計画停電 」 に備え、開始予定時刻前に暖房機器やパソコンの電源を落とすなど気をつかった1週間でしたが、幸い生徒の活動に直接的な影響を及ぼす停電はありませんでした。
ただし、電力供給は依然として不足しています。
教室の照明をこまめに切ったり、暖房の設定温度を下げたりするなど、生徒たちも 「 自分たちにできること 」 を着実に実行できるようになってきました。
ぜひ、これからも継続してもらいたいものです。
地震のため23日(水)に順延された保護者会には、急な平日への日程変更だったにもかかわらずご出席いただき、ありがとうございました。
また、厳密には31日ですが、実質的には昨日をもって平成22年度の教育課程を修了させることができました。 この1年間、PTAの皆様のご支援・ご協力により、さまざまな教育活動を行い、効果をあげることができました。
重ねて御礼申し上げますとともに、新年度もよろしくお願い申し上げます。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-26 22:48 up!
3月25日(金) 「 2学年だより 」 訂正のお知らせ
本日配布した2学年の 「 学年だより 」 42号 に記載されている、来年度の保護者会の日程が間違っていました。
お詫び申し上げますとともに、下記のとおり訂正をお願い申し上げます。
【 誤 】 4月9日(土) → 【 正 】 4月16日(土)
★ ★ ★ ★ ★
写真は、2年B組の終学活の様子です。 担任は、高橋先生です。
数名の生徒が高橋先生を廊下で待ち構えていて、教室に入ろうとする先生に目をつむらせました。 そして、そのまま教室の中に先導し、黒板の前に立たせてから目を開けて後ろを振り返ってもらうと … 。
なんと黒板一面に、この1年間お世話になった担任の先生への 「 感謝の言葉 」 が書かれていたのです。
( 写真・上 )
目を開けて黒板を振り向いた瞬間の高橋先生。
( 同・中 )
あまりのサプライズに何が書かれているのかわからず、教室の後ろに移動して黒板をしげしげと眺める高橋先生。
( 同・下 )
黒板の前で満面の笑みをたたえてピースしながら、「 なんて可愛い生徒たちなんだ。 教師になって良かった! 」 と思う高橋先生。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-25 16:14 up!
3月25日(金) 本日の授業風景 & 学校情報 (2)
修了式の後に各クラスで行われた学活の様子です。
1年D組 ( 担任・室谷先生 ) の教室にお邪魔しました。
今年度行われた学校・学年行事などでこのクラスがもらった賞状を、室谷先生が増し刷りして全員に配ってくださっていました。 よく見ると 「 体育大会 」 や 「 合唱コンクール 」 といったメジャー?な行事の賞状に混じって 「 置き勉 」 という賞状もあります。
何かと思って尋ねたところ、学年で行った 「 置き勉チェック 」( 家に持ち帰らなければならない教科書などの勉強道具を、学校に置いたままにしておく違反のチェック ) で、このクラスは一番違反が少なかったのだそうです。
「 得点が高い 」 ともらえる賞状が多い中で、数少ない 「 得点が低い 」 ことでもらえる賞状でした。
通知表が手渡されると、そこはいつもながらの光景。
歓声をあげたり悲鳴をあげたり、満面の笑みを浮かべたり苦渋の表情をにじませたり、一人でこっそりのぞき込んだり友達と見せ合ったり … 。
評価・評定だけでなく担任の先生の書いてくださった 「 所見欄 」 もよく読んで、今年度の反省を2年生になってからの飛躍につなげてください。
★ ★ ★ ★ ★
第2グループで予定されている本日 18時20分 〜 22時00分 の 「 計画停電 」 は、予定どおり実施するとの情報が入りました。
したがって、学校HPは本庁のサーバー電源の落とされる 17時40分 頃から閲覧ができなくなるかと思われますので、ご了承ください。。
( その後、本日中には復旧されるかと思います )
生徒の皆さんは、外出を控えて停電になった場合に備えてください。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-25 15:46 up!
3月25日(金) 平成23年度修了式 ・ 校長講話
※ 写真は、修了式講話で使用した新聞紙面です ( 24日付・讀賣新聞 )
始めに、先日の卒業式で心のこもった式歌を歌い、3年生の旅立ちに花を添えてくれた皆さんにお礼を言います。 どうもありがとうございました。
私にとって 「 3年生 」 という別所中の宝を失ったことは大きな悲しみでしたが、あの式歌を聴き、皆さんが新たな別所中の宝になってくれそうな予感がして嬉しくなりました。 今、私の心の中は、悲しみよりもその喜びと期待のほうが多く占めています。
★ ★ ★ ★ ★
さて、今日は平成22年度の修了式ですが、私のお話を、1・2年生合同で行う授業に代えさせてください。 ですから、いつもより少しだけ時間がかかりますので、その場に腰を下ろしてください。
校長講話・ここをクリック
実は、皆さんに一つ残念なお知らせをしなければなりません。
本校・美術科の田中先生の弟さんが、東北・関東大震災で津波の被害に遭いお亡くなりになっていたことが、連休明けの火曜日に判明したのです。
田中先生の弟さんは、被災地の中でも特に甚大な津波の被害を受けた地域の一つ、宮城県の南三陸町という所で、介護のお仕事をされていました。
まだ24歳という若さでした。
海と道路一本隔てた場所にある介護施設にお勤めだったのだそうですが、たぶん津波警報が出たときに我が身一つで避難していれば、その若さゆえに助かったのではないかという気がします。 きっと施設のお年寄りを一人でも多く助けようとしているうちに、津波にのみ込まれてしまったのに違いありません。
今から、一枚のプリントを配ります。
これは、昨日の新聞紙のある一面を縮小コピーしたものです。
見てすぐにわかったかと思います。 田中先生の弟さんは出ていませんが、ここに掲載されているのは 「 災害によって亡くなられた方々 」 です。
正確な言い方をするならば、亡くなられた方のうち、新聞発行日の前日に身元が確認できた方です。 ですから、今後も身元確認を進めていく中で、掲載される方はさらに増え続けていくことでしょう。
その総数は、昨日の時点で9811人、最終的に2万人を越えるのではないかとも言われています。 私は、その数字に表れている今回の災害の猛威と被害の甚大さに、改めて慄然とします。
しかし、その一方で私は、「 1万人 」 とか 「 2万人 」 とかいった大きなくくり方に慣れてしまうことも、危惧しています。
まず私たちが目を向けるべきは、その一人ひとりに、家族や友達など人と人とのさまざまなつながりがあったということ、そして、あの災害さえなければ、これからも続いていたであろう一人ひとりの人生があったということです。
今、私がこの新聞記事を皆さんに配ったのも、そのことに目を向けてもらいたかったからなのです。
私の数え間違いでなければ、この紙面には775名の方が載っています。
どうか、見てください。 その一人ひとりに名前があります。 生活していた場所があります。 あの日あの時まで生きてきた、人生の長さも記されています。
100歳を越えている方もいらっしゃいます。
明治生まれのこの方たちには、いったい何人の息子・娘がいて、何人の孫がいて、何人の曾孫 ( ひまご ) がいたのかと考えます。
0歳の赤ちゃんがいます。
この子は、この世に生のあったわずかな時間に、お父さんやお母さんからどれだけの愛情を注がれ、逆にその汚れのない笑顔や寝顔で、どれだけお父さんやお母さんにささやかな幸せを与えたかを思います。
12歳・13歳・14歳・15歳 … 。
まさに皆さんと同じ、中学生時代を生きていた人たちの名前があります。
皆さんがそうであるように、その一人ひとりに家族があり、友達があり、毎日毎日繰り返される学校生活があり、悩みがあり、不安があり、将来の夢があり、無限の可能性があったことを思うのです。
そうしたことに思いを至らせたとき、同時に私は、残された人たちの、生き残ったがゆえの悲しみと、大切な人を救ってあげられなかった 「 自責の念 」 をも、思わずにいられません。
TVニュースのインタビューでは、お孫さんを亡くしたお婆さんが 「 自分のような年寄りが生き残ってしまったのに … 」 と、涙ながらに語ってしました。
やっとつながった携帯電話で 「 母ちゃんは、駄目だった。 おれが死なせてしまった 」 と、誰かに報告している男性がいました。 津波に流されていく両親に手を伸ばしたが、母親の腕をつかみ損ねて、父親しか救うことができなかったのだそうです。
地震発生後9日目にして、倒壊した自宅から救出された80歳のお婆さんと、
16歳になる高校生の孫がいました。 お婆さんの息子であり高校生の父親である男性は、しかし、「 私たちだけが、こんな幸福を味わうのは申し訳ない 」 と、唇をかみしめました。
私に弟さんが亡くなったことを報告されたとき、田中先生は 「 家族の行方さえわからない人も大勢いる中で、せめて遺体が確認できただけでも有り難いと思わなければならない 」 と、涙をこらえてお話しされていました。
かけがえのないたくさんの命が奪われた事実と、その命とつながっていたたくさんの人々に、大きな悲しみと心の傷が残されたという事実 … 。
それらの事実の一つ一つに向き合ったとき、この1枚の新聞紙、この1枚のプリントが、なんと重いことかと感じられませんか?
その場に静かに立ち、姿勢を正してください。
ここで、全校生徒・教職員で黙祷を捧げたいと思います。
この黙祷は、単に多くの人がお亡くなりになったからという理由で捧げる黙祷ではありません。 修了式という 「 儀式的行事 」 の場を使って、儀礼的に捧げる黙祷でもありません。
私は、このお話をするのにあたり、あえてプリントも用意して 「 授業 」 という形をとらせてもらいました。 それは、皆さんに、お亡くなりになった方々の命の重さと、残された方々の悲しみの深さを実感してもらい、そのうえで 「 心からの黙祷 」 を捧げてほしかったからなのです。
私が号令をかけたら、目を閉じ、頭を垂れて、静かに田中先生の弟さんの、そして、今回の災害で命を落とされた方たちのご冥福を祈ってください。
★ ★ ★ ★ ★
目を開けて前を見上げた私たちが、このあとやらなければならないことは、わが国がこの深い悲しみから一刻も早く立ち直るために、自分にできることを考え、それがどんなにささやかなことであっても具体的な行動に移すことです。
大自然の猛威の前に、完膚なきまでにたたきのめされたこの国が復興を遂げるには、長い年月を必要とするかもしれません。 しかし、いつの時代も、新しい歴史を切り開いてきたのは、皆さんのような若い世代でした。
話が長くなってしまいましたが、私から皆さんへの最後のメッセージです。
私は、皆さん一人ひとりが、この国の新たな歴史を切り開くパイオニアになってくれることを信じています。 ただ、そうなるためには、人の心の痛みがわかる人間、「 自分 」 のことだけでなく、それと同じぐらい 「 全体 」 のことを考えられる人間にならなければなりません。
どうか、そういう人間になるための訓練を、残り1年・2年の中学校生活でしっかり積む覚悟を持って、新しい学年に進級してください。
私は、皆さんに期待しています。
最後まで聞いてくれて、ありがとうございました。
校長 武田幸雄
※ 田中先生は、現在ご実家のある宮城県に帰られています。
PTAの規約に則り、会長さん以外に特に訃報は流しておりませんので、この記事をもって保護者の皆様への報告とさせていただきます。
【校長より】 2011-03-25 15:07 up!
3月25日(金) 「 がんばろう東北 」 募金・中間報告
本日の修了式で、生徒会主催で募っている 「 がんばろう 東北 」 募金の中間報告が行われました。
保護者の皆様のご協力もあり、23日現在 「 22万6515円 」 のご芳志をいただいております。 どうもありがとうございました。
なお、お預かりした募金は厳重に保管するとともに、入学式 ( 4月7日 ) 後に 「 日本赤十字 」 に送金する予定です。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。
また、生徒会役員の皆さんは、連日寒さに耐えながら早朝の募金活動を行ってくれました。 本当にありがとう。 そして、ご苦労さまでした。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-25 13:01 up!
3月25日(金) 学校情報 ( 1 )
※ 写真は、昨日の授業風景です ( 左・2年生 右・1年生 )
5時30分
予定どおり、修了式を行います。
生徒の皆さんは、平成22年度を気持ちよく締めくくるためにも、「 今年度最後の登校日 」 という自覚をもち、身だしなみを整えて登校してください。
なお、本日第2グループで予定されている 18時20分 〜 22時00分 の 「 計画停電 」 実施の有無は、正午頃までに決定するそうです。
もし実施の場合は、その前後 17時40分 〜 22時40分 にかけて本庁のサーバー電源を落とすため、学校HPの更新・閲覧ができなくなります。
いずれにせよ、詳細がわかりましたら、改めてお知らせいたします。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-25 05:32 up!
3月24日(木) 本日の授業風景 ・ その2
2年生・社会(歴史)の授業の様子です。 担当は、島崎先生です。
「 国際社会と日本 」 の学習で、授業では主に 「 アジア諸国との関係 」 を取り上げていました。
1972年、日本と中国の間で 「 日中共同声明 」 が調印され、両国の国交が回復したとき、友好の証しとして中国から日本に 「 パンダ 」 が贈られたことを資料集で確認しました。 その際、今年新たに日本にやってきた2頭のパンダの名前のことも話題になりました。
一般公募で決まった日本名は 「 力力 ( リーリー )」 「 真真 ( シンシン )」 ですが、中国名の 「 比力 ( ビーリー )」 「 仙女 ( シェンニュ )」 まで知っていた○○さん … 。 かなりの 「 パンダ通 」 ですね。
ちなみに私も一般公募に 「 繁繁 ( パンパン )」 と 「 誕誕 ( ダンダン )」 で応募したのですが、候補にも挙がらず落選しました。
「 パンダ 」 に引っ掛け、なおかつ二世誕生にも期待が持てそうな名前なので、密かに自信があったのですが … 。
なお、イケメン?国会議員の小泉進次郎さんが、よく自分のことを 「 私は、パンダですから … 」という言い方で表現さていれます。
ただし、この場合はもちろん 「 私は、中国から友好の証しとして贈られてきたものですから … 」 と言っているわけではありません。
大勢の客がパンダを目当てに動物園に来ることから、集客力があったり、いるだけで多くの人の注目を集められたりする人気者のことを 「 客寄せパンダ 」 とか 「 人寄せパンダ 」 などと言ったりします。
小泉議員の場合は、こちらの意味です … 念のため。
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-24 13:09 up!
3月24日(木) 本日の授業風景
1年生・保健体育の授業の様子です。 担当は、高橋先生です。
体育館から ドスン! ドスン! と、怪獣の足音のような音が響いていたので、何かと思いお邪魔してみました。
男女合同の授業で 「 大縄跳び 」 に取り組んでいるところでした。 怪獣の足音の正体は、みんなが一斉にジャンプして飛び降りた時の音だったのです。
この 「 大縄跳び 」 は、本校の体育大会・2学年の学年種目です。
もうあと1週間もすれば2年生になる生徒たちにとって、今の時点で一度学年種目を経験しておいたことは、きっと体育大会で活かされるはずです。
また、男女が協力し合い、並ぶ順番や跳び方、声のかけ方などを相談したことも、残り2日となった現クラスの良い思い出になったのではないでしょうか。
練習のあと、クラス対抗戦を行いました。
2分間 × 2回 の間に、連続して跳んだ合計回数が多いクラスの勝ちです。
高橋先生から 「 負けたクラスは、ステージの上に積まれた畳 ( たたみ ) の片づけ! 」 との罰ゲーム?が示されたので、表情は真剣そのものです。
今日取材したクラスはAB組だったのですが、結果は17回跳んだB組の勝ちでした ( A組は5回 )。
A組の皆さん。 畳を片づけてくれて、どうもありがとう。
今日は負けてしまいましたが、この悔しさを 「 バネ 」 にピョンピョン跳んで、2年生の体育大会では 「 畳みかけるような 」 連続跳びを見せてください。
( おあとがよろしいようで … )
校長 武田幸雄
【校長より】 2011-03-24 13:00 up!