自然のアルバム285 地衣類(ちいるい)☆この地衣類は校庭のサクラの幹についていたものです。コケは植物の仲間なので、草や木と同じように緑色をしていますが、地衣類は、白・灰色・茶色・黄色・赤などいろいろあります。 ☆キノコやカビなどを菌類(きんるい)といい、地衣類はその仲間で、自分で養分を作ることができません。この地衣類も日本には2000種もあり、日本名がついていないものもたくさんあるそうです。 ☆トナカイが食べるハナゴケというものがありますが、これはコケの仲間ではなく、地衣類です。学校やおうちのまわりにもいろいろな地衣類があるので、そのちがいなどを調べると楽しいでしょう。 自然のアルバム284 オオムラサキ☆今から数年前、友達とオオムラサキの越冬(えっとう)幼虫を調べとことがあります。5つくらいの所を調べ、全部でオオムラサキ285匹、ゴマダラチョウ32匹を見つけることができました。もちろん元にもどしておきました。 ☆一枚ずつ葉っぱの裏表を調べました。幼虫はいろいろな虫や鳥などにおそわれないように、葉っぱと同じような色をしています。たくさんの幼虫の中から成虫になれるのは、ほんの少しです。 ☆写真はその時に撮影したものです。一枚の葉っぱの裏に4匹も幼虫がいて驚きました。学校のある場所には、アカボシゴマダラの幼虫が何匹も元気にすごしていますが、葉の裏ではなく、オオムラサキと違って枝にいます。 自然のアルバム283 コケ☆学校のまわりやおうちのまわりにはいろいろなコケがあります。このコケというのは植物の仲間で光を受けて自分で栄養を作っています。花がないので、むずかしい言葉で隠花(いんか)植物といいます。 ☆冬の間は植物や昆虫が少なくなりますが、コケは冬でも観察できるので、少しずつ勉強をしています。日本には、2000種類くらいのコケがあるといわれています。 ☆写真はスギゴケの仲間です。カメラを近づけてとりました。ルーペでのぞくと、緑の海にいるような感じがしてきました。どんなものでもじっくりと観察すると楽しくなりますね。 自然のアルバム282 クワゴ☆クワゴは、カイコと同じなかまで、クワの葉っぱを食べて育ちます。カイコにくらべると、まゆが真っ白ではなく、すこし黄色っぽい感じです。カイコは飛べませんが、クワゴは飛ぶことができます。 ☆アヒルはマガモという鳥をかいならして作りました。同じようにカイコはクワゴをかいならして作られたといわれています。このようなマガモやクワゴなどを原種といいます。 ☆このクワゴはクワの木をていねいに見ると、かならず見つけられます。なお、葉っぱと枝がはなれないように糸でつないでいるんですね。すごいですね。 自然のアルバム281 ノウサギ☆冬の生き物やいつもは人間の前に姿を見せない生き物を調べるために、ウンチを見ることはとても大切な観察方法です。このウンチはノウサギのものです。丸くころころしたウンチです。 ☆恩方の野山にもたくさんのノウサギがいるということです。ところで、ウサギの耳はどうして長いのでしょうか。それは、イタチやキツネ、タカなどにねらわれやすいので、危険をすぐにキャッチするためでしょう。 ☆また、敵が来ないように360度を見るためのくりくりとした丸い目。時速80kmもだして走れるの足。季節によってかわる毛の色なども生きていくためにそなわっているのだと思います。 自然のアルバム280 モミ☆モミはマツの仲間です。クリスマスツリーに使われる木なので(もともとはドイツトウヒという木を使っていたそうです)今日紹介(しょうかい)します。葉っぱは細くて針(はり)のようです。 ☆マツ、スギ、ヒノキなども葉っぱが針のようなので、これらを針葉樹(しんようじゅ)といいます。上恩方の野山にも多く、木の形が円錐形なので、クリスマスツリーにぴったりなのでしょう。モーミごとなモミの木なんちゃって。 ☆写真のモミは樹齢(じゅれいー木の年齢)200年くらいたっているでしょうか。直径が1mをこすものもたくさん見られます。また、モミは空気のよごれた所には育たない木です。 5年生の総合の時間実際に夕焼け小焼けの里で、指導にあたっている方を講師にお迎えして教えていただきました。子どもは、初めての体験で夢中になって取り組んでいました。 自然のアルバム279 カボチャ☆もうすぐ冬至。一年で一番昼間の短い日。冬至にはカボチャを食べる風習(ふうしゅうー古くからある やり方、しきたり)があります。私は、おいしいパンプキン(かぼちゃ)のポタージュが大好きです。 ☆カボチャには、ビタミンAがたくさんふくまれていて、とっても栄養のある食べ物です。カボ チャをもりもり食べて、元気に新年を迎えましょう。 ☆カボチャは漢字で南瓜と書きます。もともとはポルトガル語のCambodia abobora(カンボジャ・アボボラー カンボジアのウリ)のカンボジャがカボチャになったといわれています。 自然のアルバム278 ヒガンバナ☆ヒガンバナは秋のお彼岸(ひがん)の時にさくので、ヒガンバナという名前ですが、その時には、葉っぱが見えず花だけです。花が終わるとごらんのような細い葉をだします。 ☆秋から冬にかけて細い葉っぱをたくさんだし、太陽の光で光合成を行い、根っこに栄養をためます。他の植物が生長する春から秋には葉を見せず、冬の間に太陽をひとりじめするようです。 ☆ヒガンバナには全体に毒(どく)があり、田んぼの畦(あぜ)でよく見られますが、これは、昔の人がネズミやモグラなどが田んぼに入ってこないようにするためだったと言われています。 自然のアルバム277 樹液(じゅえき)☆樹液というのは、木からでるものです。写真はウメの木から出ている樹液です。お菓子のグミににているようですが、食べたことはありません。今度、勇気をだして味をみてみようかと思います。 ☆前の日の写真にあるアシナガバチの巣ですが、枝を見ると、茶色っぽくなっています。たぶん樹液を使ってくっつけたのでしょう。また、樹液をぬることにより、雨にぬれてもだいじょうぶなのでしょう。 ☆木の幹(みき)をきずつけると、樹液が出てきます。これは、植物が自分の体を守るためのものです。大昔から、ハチだけでなく、人間もこの樹液を塗料(とりょう)やニスなどいろいろと工夫して使ってきました。人間は植物にいろいろとお世話になってきたんですね。 自然のアルバム276 アシナガバチの巣☆よく見かけるハチの巣です。このような巣を作るハチは、どれもアシナガバチの仲間です。日本には、アシナガバチの仲間がいろいろいます。正しくは、キボシアシナガバチというハチの巣です。 ☆長たらしい名前なんか覚えなくてもいいのです。それよりもよく巣を見てください。小さい巣ですね。どうしてか考えてみましょう。途中まで作ってやめてしまったのでしょうか。それとも、女王蜂が鳥に食べられたからでしょうか。いろいろ考えることは楽しいことです。 ☆女王蜂が始めに巣を作り始めた時に、どうやって枝(えだ)につけるのでしょうか。葉っぱや枝のカスだけでは、しっかりとつかないでしょう。糸でも出すのでしょうか。何か接着剤でもあるのでしょうか。答は次を見てください。 自然のアルバム275 クマザサ☆動物のクマとは関係ありません。このクマザサのクマとは、ふちどるとか、まわりとくべつするとかいう意味です。また、歌舞伎(かぶき)のくまどりという言葉からきているともいわれています。 ☆写真を見ると、葉っぱのまわりが白くなっているようすがわかると思います。このようになっているササをクマザサといい、上恩方のあちこちでも見られます。 ☆上恩方の雑木林に一番よく見られるササは、アズマネザサというもので、しの竹ともよばれます。ササ船を作るのは、アズマネザサよりもクマザサのほうがよいでしょう。 自然のアルバム274 イイギリの実☆青い空をバックに、イイギリの赤い実を見つけました。この実は鳥にも食べられず、いつまでも残っているようです。どうしてでしょうか。あまりおいしくないのでしょうか。 ☆他にもナンテンやピラカンサなどもあまり鳥にはこのまれないようです。赤い実だといって、どれもこれも食べるということではないようです。 ☆鳥も脂肪分(しぼうぶん)の多いものをこのむようです。ナンキンハゼやハゼノキなどは、あまりきれいな実ではありませんが、鳥には人気があるようです。またラードなども喜んで食べるようです。 自然のアルバム273 ヤツデの葉☆たくさんのヤツデの葉っぱがありますね。よく見て、何か気がつくことはありませんか。葉っぱがどれ一つとして重なりあっていませんね。少しずつ葉っぱがずれていることがわかりますか。 ☆植物はどれも緑色をしていて、光を必要としています。そのことから、ヤツデの葉の広がりを考えてみましょう。葉っぱはいつも、もっと光がほしいといっているのかもしれません。 ☆葉っぱが重ならないように、葉の柄(え)の長さをかえているのがわかりますか。このようなことは、いろいろな植物でやっています。どのような植物があるか探してみると楽しいでしょう。 自然のアルバム272 オオクロバエ☆3年生の理科のお勉強を思い出してください。太陽に白い紙と黒い紙をあてると、黒い紙のほうがすぐに熱くなったと思います。ヤツデは白ですが、黒い虫がよく来ています。 ☆今ごろの気温は10度くらいで、ふつうの虫はもう動くことができません。黒っぽい虫は、太陽の光で虫の体が16度くらいにあたたまるのでしょう。それで動くことができるようです。 ☆黒い虫はオオクロバエでしょうか。ハナアブなどもよくヤツデにくるようです。ヤツデの花はあまりきれいとはいえませんが、花の台のところが光ることにより、虫たちに『みつがあるよ』とサインを送っているのでしょう。 2自然のアルバム271 ヘクソカズラ☆初冬の陽(ひ)をうけて、光り輝いていました。花は夏にさき、まわりが白く中心が少し赤くかわいい花なのですが、どうも名前が「へ(おなら)」と「くそ(うんこ)」ですから、かわいそうです。 ☆葉をもんでにおいをかぐといやなにおいがします。葉っぱを食べられないようにとの植物の努力の成果でしょうか。ところが、このくさい葉っぱを食べるすごいやつもいます。 ☆その名はヘクソカズラヒゲナガアブラムシというピンク色のはでな虫。この虫は体の中にくさい元であるメルカブタンという物質を取り入れるので、テントウムシもそっぽをむくそうです。自然界はうまくできてるね。 自然のアルバム270 カマキリいろいろ☆左の大きなものは、オオカマキリの卵のうで、みなさんもよく見かけたことがあると思います。まん中と右は、コカマキリのものです。右の卵のうには、小さな穴があり、出たあとのようです。 ☆コカマキリは、あまり見かけないと思いますが、オオカマキリとは卵のうを生む場所がちがうようです。コカマキリは、トタンや板などを立てかけてある所をさがすとかならず見つけられます。 ☆他にもハラビロカマキリとかチョウセンカマキリなどがいるそうですが、まだ確認(かくにん)できていません。写真とはちょっとちがうような卵が見つけられたら教えてください。 自然のアルバム269 綿毛いろいろ☆今の季節は花もほとんどさいていませんが、ほかの楽しみ方もあります。写真は、綿毛をつけた種子です。絹糸(きぬいと)のような毛がたくさんついているのがわかりますか。 ☆タンポポの綿毛と同じようにして、ふわふわと遠くまで飛んでいくことでしょう。左はキジョランで、右はテイカカズラです。どちらも今の季節、上恩方でみることができます。 ☆タンポポの綿毛とくらべると、とても大きくてふわふわと飛んでいくようすがよく分かります。どちらもつるになる植物なので、木にからみついているので、すぐに見つけられるでしょう。 自然のアルバム268 イチイガシ☆ドングリにはいろいろな種類があり、日本には約20種類のドングリがみられます。左の写真はイチイガシという名前のドングリです。イチイガシは、上恩方には生育していません。もう少しあたたかい地方に見られるドングリです。 ☆関東地方より西南の地方の木がどうしてあるのか不思議ですね。答えはかんたん。高尾駅近くの多摩森林科学園というところに植えてあったものだからです。もちろん八王子・上恩方にあれば大発見です。 ☆食べられるドングリは、スダジイとマテバシイと伝えましたが、このイチイガシも食べられます。一度食べたことがあるのですが、味は今一という感じでした。 自然のアルバム267 ミノムシ☆蓑(みの)とはわらで作ったカッパのようなものです。その蓑によくにた形の中にいる虫なので、ミノムシといいます。バラ科やカキノキ科などの果樹の葉を食べてしまうミノガというガの幼虫が入っています。 ☆幼虫はかれ葉やかれ枝を使い、糸をだしてつなぎ合わせ、袋のような(これが蓑ににてる)巣を作って枝からぶらぶらとぶらさがっています。袋の中はあたたかいのでしょうね。 ☆ミノガというガはとても変わった虫です。オスは春になりさなぎからガにと一人前になり、外に飛び出していきますが、な、何と。メスはずうっとミノの中にいて、羽さえもないへんな虫で、卵もミノの中に生みます。 |