7月1日(木) 本日の授業風景 ・ その2いずれのグループも 「 文字と式 」 の学習ですが、加藤先生のグループでは 「 式による数量の表し方 」 に取り組んでいます。( 写真・中 ) 私が取材にうかがったときは、ちょうど 「 道のり ( 距離 )」 「 時間 」 「 速さ 」 の関係についても学んでいるところでした。 40kmの道のりを、時速 X kmで歩いたときにかかった時間は? 時速10kmで a 時間走ったときの道のりは? … といった学習です。 では、私から問題です。 サッカー・W杯のデンマーク戦で、日本の本田圭佑選手がゴール手前30mの地点から決めたフリーキックは、時速100kmの速さでした。 では、本田選手の蹴ったフリーキックが相手ゴールに届くまでかかった時間は、どれだけだったでしょうか? 答は、0.0003 時間。 わかりやすく単位を秒に直すと 1.08 秒 つまり、わずか1秒で予測不能な 「 ぶれ球 」 が飛んできたのですから、GKが防げなかったのもわかりますね。 おそるべし、高速無回転フリーキック! ※ ところで ( 写真・下 ) の ○○君。 あまりたくさんのペン類を持っていたので、思わず 「 これ、全部使うのですか? 」 と尋ねてしまいました。 「 … 時々 」 という返事が返ってきました。 校長 武田幸雄 7月1日(木) 本日の授業風景「 基本的人権 」 のひとつ 「 平等権 」 の学習で、「 現代社会に残る差別 」 について学んでいます。 現代社会には未だにさまざまな差別が残っていますが、特に今日の授業で取り上げていたのは 「 在日韓国・朝鮮人に対する差別 」 と、ハンセン病患者や HIV感染者など 「 病気感染者に対する差別 」 でした。 第二次世界大戦が終わったとき、それまでの日本が取っていた植民地政策により、日本には多くの朝鮮人がいました。 彼らの中には終戦とともに祖国に帰った方々もいましたが、さまざまな事情により日本に残った方々もいます。 現在では、その子や孫も日本に在住しているため ( 在日二世・三世 )、在日外国人の約3割をそうした方々が占めているそうです。 残念ながら日本人の中には、そうした方々に対する差別意識や偏見を持っている人がいます。 一刻も早く改めなければいけませんね。 サッカー・W杯の1次予選で敗退した北朝鮮代表チームに、Jリーグの川崎フロンターレで活躍している 鄭大世 ( チョン・テセ ) という選手がいます。 その鄭選手は、W杯でブラジルとの試合前に北朝鮮国歌が流れたとき、人目も憚らず涙を流していました。 その涙の理由について、鄭選手は 「 今まで在日三世として生きてきた自分が、祖国の代表選手となってW杯のピッチにたてたことを思うと、涙があふれてしまった 」 と話していました。 授業を取材しながら、私はあのときの鄭選手の涙を思い出していました。 校長 武田幸雄 7月1日(木) 本日の学校給食● ご 飯 ● 厚揚げの味噌炒め ● ひつまぶし ● キャベツのツナマヨ和え ● 果 物 ● 牛 乳 7月1日(木) 外壁 & 窓の清掃今日も蒸し暑い一日となりましたが、外では主事の小山さんと事務の中沢さんが、高水圧の散水ホースを使って外壁の汚れを落としてくださっています。 モーターを使用している高水圧なので、外壁や窓、換気扇についた汚れが一気に落ちていきます。 見ているだけで、気持ちよくなるほどです。 打ち水効果があるためか、近くにいると涼しく感じられました。 写真に写っている植物は、技術科室の外側に小山さんがつくってくださった 「 ゴーヤ 」 のプランターです。 いずれもっと生長すると、緑のカーテンとなって夏の日差しを遮ってくれることでしょう。 また、収穫も楽しみです。 高水圧ホースが大きな水鉄砲のような形なので、私も使ってみたくなり、小山さんにお願いして代わってもらいました。 しかし、つい夢中になって使っているうち調子にのって窓に近づきすぎたため、はね返った水を全身に浴びてしまいました。 校長 武田幸雄 6月30日(水) 本日の授業風景 ・ その2期末考査の返却と解説を行っていました。 今回のテストに関して担当の張元先生が、「 残念だったこと 」 として 「 90点台が一人もいなかったこと 」 を、そして 「 良かったこと 」 として 「 80点台が大勢いたこと 」 を挙げていらっしゃいました。 「 90点台 」 と 「 80点台 」 その壁が何であったのか知りたくなり、このクラスで80点台だった人たちの答案用紙を見せてもらいました。 その結果、私が思ったのは 「 ちょっとした勘違い 」 「 乱雑な字の書き方 」 「 答え方の間違い 」 など、いわゆるケアレスミスが壁であったということです。 これは、決して乗り越えられない壁ではないはずです。 張元先生が、今後の試験 ( 高校入試も含めて ) で失敗しないように、解答の仕方についてさまざまな注意を与えてくださっていました。 国語の試験で高得点をとるためには、文章読解力や言語知識だけでなく 「 試験における正しい答案の書き方 」 といったものも要求されます。 しかし、それは決して難しいことではなく、さまざまな問題を解くことで誰でも身につけることができます。 ただし、逆の言い方をすると、そうした訓練を積まなければ身につけることはできないかもしれません。 今日の授業で張元先生が指摘してくださったことを忘れずに訓練を積めば、今回越えられなかった壁は、次のテストで簡単に乗り越えられるはずです。 校長 武田幸雄 6月30日(水) 本日の授業風景「 地球と太陽 」 の学習に取り組んでいます。 今日は特に 「 夏にオリオン座が見えないのはなぜか 」 という課題を通して、星の1年の位置の変化を確かめていました。 地球は自転しながら、太陽の回りを公転しています。 そのため、地球から消える太陽や星座の位置は、季節の変化や一日の時間の推移によっても移り変わります。 教科書やワークには、太陽や星座の動きについて再三 「 見かけの動き 」 という表現が使われています。 これは、実際には動いているのは私たち ( 地球 ) なのであって、太陽や星座は 「 動いているように見えるだけ 」 だからです。 勘違いする中学生がいるといけないので、そうした表現を使っているのでしょうが、今や 「 天動説 」( てんどうせつ = すべての天体は、地球を中心に回っているとする考え ) を唱える人は、まずいないでしょう。 ただし、私たちが学生の頃、この 「 天動説 」 をもじって 「 テンドウ君・テンドウさん 」 と呼ばれる人がいました。 どういう人かというと、「 世の中はすべて自分を中心に回っている 」 と考えているかのような言動をとる人たち、つまり、今で言う 「 ジコチュー ( 自己中心 )」 の人たちのことです。 こんなあだ名は、つけられたくないものですね。 校長 武田幸雄 6月30日(水) 梅雨の晴れ間の別所中本日、授業取材している最中、窓の外から元気な声が聞こえてきました。 ふと校庭に目を見やると、梅雨の晴れ間を利用して元気にハンドボールに取り組む2年生・男子の姿を見ることができました。 担当の高橋先生も、生徒と一緒になってコートを走り回っています。 昨晩はサッカー・W杯「日本vsパラグアイ」戦を見た人がたくさんいたようです。 私も午前1時には寝られると思いながら見ていましたが、延長戦・PK戦へと試合が長引いただけでなく、激闘の余韻から頭がさえてしまいなかなか寝付かれませんでした。 寝不足は体調を崩す原因になりますが、日本代表選手の健闘ぶりは、敗れたとはいえ今日の梅雨の晴れ間のように気分をすっきりさせてくれましたね。 うっとうしい梅雨空が続きますが、心は五月晴れのように爽やかに、そして、校庭を駆け回る2年生や高橋先生のように元気いっぱい過ごしましょう。 校長 武田幸雄 6月30日(水) 本日の学校給食● セサミ & ココアパン ● チキンのハーブ焼き ● コールスロー ● ジャガイモのアスパラソテー ● ペンネのトマトソース ● 果 物 ● 牛 乳 小中一貫教育の日の全体会の様子本日の小中一貫教育の日の別所小学校での授業参観後の全体会での様子です。 小中一貫教育の日の授業の様子(別所小学校)本日の小中一貫教育の日に秋葉台小学校、別所小学校を訪問し授業参観致しました。その時の別所小学校での授業の様子です。 6月30日(水) 本日の朝読書風景ちょうど2週間前にも、1年生の朝読書の様子を取材にうかがいました。 その際、あるクラスで 「 本を忘れた ( 持ってきていない )」 という生徒が何人かいたという記事を載せました。 そして、保護者の皆さんにも、ぜひご家庭でも 「 朝読書 」 の話題を出していただくようお願いしたところです。 今朝、そのクラスにお邪魔したところ、嬉しいことに前回私から注意を受けた人たちも、今日はしっかり読書に集中していました。 反省をすぐ次の行動の改善に役立てられたのは、とても素晴らしいですね。 その一方、今度は他のクラスで何人かの生徒が 「 忘れた 」 ということで、新たに私から注意を受けました。 「 朝読書 」 は、何年も前から別所中で受け継がれている良い伝統です。 「 良いクセ 」 を日常的に繰り返していると、それは 「 良い習慣 」 になります。 さらにその 「 良い習慣 」 が多くの人に広まっていくと、それは 「 良い文化 」 となります。 そして、「 良い文化 」 が年代を超えて引き継がれていくようになってはじめて 「 良い伝統 」 がつくられるのです。 しかし、残念なことに、この 「 クセ 」 → 「 習慣 」 → 「 文化 」 → 「 伝統 」 は、「 良い 」 を 「 悪い 」 に変えても成り立ってしまいます。 1年生の皆さんは 「 良い伝統 」 をしっかり引き継がなければなりません。 そして、朝読書の本を持ってこないなどという 「 悪いクセ 」 をつけてしまうことは、いつか 「 悪い伝統 」 をつくってしまう第一歩なのだという危機感を持つようにしてください。 校長 武田幸雄 女子バスケット部 最終試合
2010.6.26
初戦をものにした女子バスケット部の次の対戦は隣の松木中でした。過去何度か対戦しましたが、接戦になるものの勝ったことのない相手です。今大会ではこの松木中に勝利し、別所中会場で試合をすることが最大の目標でした。 試合は両チームとも決め手に欠き、なかなか得点が伸びません。しかしスピードに勝る松木中がリードを奪い、前半を終了しました。後半に入ると硬さが取れてきた別所中のシュートが決まりだし、ついには追いつきます。しかし最後には地力の差を見せつけられ39-53で試合終了。最後まであきらめることなくボールを追いかける選手たちの姿はとても清々しいものでした。 今まで暖かい応援を下さった皆さん、ありがとうございました。 6月29日(火) 本日の学校給食●ご 飯 ● サンマの梅煮 ● 大根の南蛮漬け ● 野菜のゴマ和え ● 五目きんぴら ● 金時豆の甘煮 ● 牛 乳 6月29日(火) 本日の授業風景 ・ その42年生は、本日の5・6時間目を総合的な学習の時間に振り替えて、職場体験の事前打ち合わせに出かけています。 職場体験は 「 生徒が事業所などの職場で働くことを通じて、職業や仕事の実際について体験したり、働く人々と接したりする学習活動 」 です。 こうした活動を通して、生徒が正しい職業観・勤労観を持ったり、自分の生き方について考えるきっかけを与えたりする教育効果が期待できます。 本校では、主に地域にある30の事業所のご協力を得て、7月6日〜8日の三日間にわたって行います。 コンビニエンスストアや幼稚園、保育園、介護センター、ホームセンター、美容院、家電量販店、洋菓子店など、受け入れてくださる事業所もさまざまです。 今日の打ち合わせでは、当日の服装や持ち物、仕事内容、注意事項などをうかがいに行きました。 ご協力いただく事業所の皆様、ありがとうございます。 そして、三日間、よろしくお願い申し上げます。 受け入れ先の都合で、すでに先週のうちに打ち合わせを済ませているグループもありました。 みんな出かけて少し寂しい教室で、掃除をやったり、期末考査のテスト直しをやったりしていました。( 写真・中・下 ) 校長 武田幸雄 6月29日(火) 本日の授業風景 ・ その3期末考査の答案を返却されたあと、読みもの教材で小説家・重松清さん著 「 卒業ホームラン 」 に入りました。 国語の教科書では全学年とも、夏休み前には読書への興味・関心を高めるため、こうした読みもの教材を掲載することが多いようです。 ぜひ皆さんもこの作品をきっかけに、受験勉強の合間の息抜きがてら、教科書で紹介されている作品など読んでみてはいかがでしょうか。 今日は朗読CDを聞きながら通し読みをしましたが、時間切れとなって最後まで読み切ることができませんでした。 私は結末が気になったので、授業のあと担当の平野先生から教科書をお借りして読ませてもらいました。 「 卒業ホームラン 」 では、少年野球チームの監督である主人公が、同じチームの補欠選手である小6のわが子を、監督・父親の両方の視点で見る様が描かれています。 監督として6年間、わが子を1回も試合に出してやれなかった主人公は、物語の中で再三自問します。 「 がんばれば、必ずいいことがある。 努力は、必ず報われる。 果たして、胸を張って本当にそう子供に言い切れるのかどうか … 」 私も父親として、自分の子供には 「 無駄な努力など、ない 」 と言い続けてきました。 そして、同時にこうも言い続けています。 「 努力した者が、必ず成功するとは限らない。 しかし、成功した者は、必ず努力をしていた。」 校長 武田幸雄 6月29日(火) 本日の授業風景 ・ その2男子は、まず体育館で期末考査を返却してもらっています。( 写真・上・中 ) 保健体育のうち 「 体育分野 」 では、器械運動や陸上競技、水泳、球技、武道など、さまざまな内容の運動に取り組みます。 そして、1・2年生ではそのそれぞれについて 「 特性や成り立ち、技術の名称や行い方、関連して高まる体力などの理解 」 が求められます。 また、「 保健分野 」 では 「 心身の機能の発達と心の健康についての理解 」 や 「 健康と環境についての理解 」 「 傷害の防止についての理解 」 「 健康な生活と疾病の予防についての理解 」 が求められます。 それらについては、どうしてもペーパーテストで確認・評価するようになるので、保健体育だから実技ができればいいというものではないのです。 日頃から、教室での保健体育の授業もしっかり受けるようにしましょう。 試験の簡単な説明を受けたあとは、バレーボールのテストです。( 写真・下 ) レシーブやオーバーハンドパスを二人一組で行い、担当の高橋先生に採点してもらいます。 さて、上手にできたでしょうか? 校長 武田幸雄 6月29日(火) 本日の授業風景中学校で初めて受ける水泳指導です。 日差しはないものの、気温が高いため水に入ってしまえば寒くありません。 プールサイドは湿度が90%以上もあるせいか、水に入っていない私でさえ服がジメッとしてしまいます。 今日は、初めて水着の着替えやプールへの移動を行ったためか、授業の開始が少し遅れてしまいました。 そのぶん泳ぐ時間も減ってしまったと、担当の棟方先生から注意がありました。 次からは気をつけましょう。 足ひれをつけて泳ぐと、多くの人が思わぬ推進力にビックリしていました。 しかし、まだ不慣れなせいか、フィンの部分が水上でバシャバシャと水しぶきをたてるようなバタ足になってしまうと、力を入れる割にはスピードが出ません。 夏季オリンピックの翌年に行われるワールド・ゲームズという競技大会があります。 これは、オリンピックでは採用されていないものの、競技人口が比較的多い種目を集めた競技大会です。 その大会では 「 フィン・スイミング 」 といって、足ひれをつけて泳ぐ競泳種目があります。 バドミントンや野球、トライアスロンなど、このワールド・ゲームズからオリンピックの正式種目に昇格した競技もあるので、皆さんも今から練習を積んでおけば、将来のオリンピック選手になれるかもしれませんよ。 校長 武田幸雄 6月28日(月) 本日の授業風景 ・ その3期末考査の答案が返却されました。 担当の川口先生の返却方法は、まずはじめにみんなで問題を解き直します。 そうすることで、正解・不正解に関係なくさらに理解が深まるようです。 川口先生が平均点を発表したときに、こんなことをおっしゃっていました。 「 平均点より上だったから安心したり、逆に下だったから絶望したりしてはいけない。 また、○○君より良い点数だったとか、悪い点数だったとか、他人と比べて一喜一憂するのもいけない。 大切なことは、次のテストで今回より少しでも良い点数を取るように努力すること。 ライバルは、次のテストの自分です。」 私も、同感です。 さまざまなスポーツの記録には、世界記録や日本記録などがあります。 しかし、最近それとは別に 「 パーソナル・ベスト 」 つまり、その人個人の最高成績といったものも脚光を浴びるようになってきました。 このパーソナル・ベストを更新すると 「 自己新記録 」 などという言い方もします。 学習成績もこれと同じで、単に点数が誰かよりも上だとか下だとか気にする前に、まず昨日の自分・過去の自分を少しでも上回る努力をしたかどうかを気にしなければなりません。 さて、ひととおり問題を解き直したら、答案が返却されました。( 写真・下 ) 良かった人も悪かった人も、嬉しかった人も悲しかった人も、次のテストで 「 パーソナル・ベスト 」 を更新してください。 校長 武田幸雄 6月28日(月) 本日の授業風景 ・ その2廊下を歩いていたら、外からにぎやかな声が聞こえてきたので見てみると、今年最初の水泳指導が始まったところでした。 早速、取材にうかがいました。 ( 女子は、体育館でバレーボールに取り組んでいました ) 気温33度、水温26度というコンディションでの初プールです。 先週末に水を入れたばかりなので、水温が少し低めです。 気温との差もあり、はじめに水につかったときは冷たく感じられたようで、あちこちから悲鳴?もあがっていました。 しかし、それぞれのペースで25mを繰り返し泳いでいるうちに、すっかり水になじんできたようで、みんな気持ちよさそうに泳いでいます。 中には足ひれやビート板を使い、推進力や浮力を増して泳いでいる人もいます。 担当の棟方先生と私は、気温33度のプールサイドに立っているので、汗が噴き出してきました。 みんながうらやましく思えました。 授業の最後は、ボール二つを使った変則の水球です。 一進一退の接戦が繰り広げられ、盛り上がっていました。 ( 写真・下 )の ○○君、ナイス・シュート! しかし、写真のボールの位置を見てわかるように、このあと私が危機一髪だったことは言うまでもありません。 校長 武田幸雄 6月28日(月) 本日の授業風景道徳教育の内容項目 「 自己を見つめ、自己の向上を図るとともに、個性を伸ばして充実した生き方を追求する 」 ことを取り上げています。 道徳の副教材に収録されている 「 虎 」 という話を題材にしていました。 役者になりたいという夢をもっていた深井八輔という主人公は、転職してやっとの思いで役者一座の一員となります。 しかし、35歳を過ぎても観客を笑わせる道化役か、主役を引き立たせる脇役しかもらえません。 そんなとき、ある舞台で回ってきた役は、セリフさえない 「 虎 」 の役でした。 八輔は、はじめのうちはその役を腹立たしく思っていましたが、「 虎 」 の役を見事に演じきることで、観客をあっと言わせてやろうと考えるようになります。 そして、息子と出かけた動物園で、じっと檻の中の虎を見続けているうちに、虎の気持ちがわっかたような境地に達します。 その後、舞台で虎に扮した八輔の演技は、主役以上の注目と喝采を観客から浴びました。 八輔は、ともに動物園に行った息子を抱きしめながら涙を流すのでした。 … と、そんな内容の話でしたが、思春期の世代には 「 個性 」 について考えさせる適切な題材だったと思います。 私は、「 個性 」 とはダイヤの原石のようなものだと思っています。 誰もが自分の中に、磨けば光り輝く原石を持っているのですが、「 磨く 」 という時間も手間もかかる作業をめんどくさがって怠ると、「 個性 」 は輝きを発しない原石のままで終わってしまうのです。 つまり、「 個性 」 とはその人の内面にあるものであり、流行の服やアクセサリーを身につけたり、髪の毛の色や化粧で外見を飾ったりするのとは、まったく別物なのだと思います。 校長 武田幸雄 |