自然のアルバム115 ミゾホオズキ☆この花は恩方の山沿いの沢に行かなければ見る事ができません。それだけどこにでもある植物ではなく、たいへん貴重なものです。このような植物が見られるというのは、それだけ恩方の自然度の高さを示しています。 ☆写真では黄色いのが花ですが、その下に見られるのがガクで、よく見るとホオズキににています。溝(みぞ)つまり沢沿いに見られるのでこのような名前がついたのでしょう。 ☆ホオズキはナス科の植物ですが、このミゾホオスキは、ゴマノハグサ科の植物です。なお、オオバミゾホオズキという植物もありますが、日本海側の亜高山に見られます。 自然のアルバム114 ガマ☆とてもかわった形をしている花で、おしべとめしべしかありません。上におばな、下のソーセージのような所がめばなで30万もの種ができます。めばながたくさんあるというのもかわった植物です。 ☆穂のようになっている所を蒲矛(ガマホコ)といい、これが「かまぼこ」の語源になりました。昔、かまぼこはちくわのような形でした。うなぎも丸いままくしにさして焼いたそうです。だから蒲焼といいます。 ☆因幡の白ウサギがくるまったのはふわふわになった白い綿穂。昔はフトンにいれたそうです。だからふとんは布団ともかきますが蒲団という漢字もあります。なお、この写真は体育館北側でとりました。 自然のアルバム113 ハナイカダ☆今、山道を歩くと、あちこちにこのハナイカダが見られます。春を花を咲かせて実がついていますが、それが、な、な、なんと葉っぱの上に見られます。葉っぱをイカダに見立てて、この名前になったそうです。 ☆このハナイカダはオスの木とメスの木が別々にあり、実をつけているのはメスの木です。オスも花を咲かせますが、花を散らした後は、何も残りません。なお、花の色は緑色であまり目立ちません。 ☆このハナイカダは恩方のあちこちに見られます。おもに沢沿いに多いようです。葉っぱの上に花や実があるのはおどろきですが、この不思議な様子をイカダにたとえたのは、はたしてだれなのでしょう。大人ではなく子どもではないかなあとも思います。 ☆ 自然のアルバム112 アキノタムラソウ☆名前に秋がつくアキノタムラソウです。猛暑の中ですが、野山の花はもう秋のようです。といっても、この植物は7月下旬から咲き始めます。なお、アキという名前がつく植物は、25種もあります。 ☆同じタムラソウの仲間で、春のタムラソウと夏のタムラソウなどもあります。どれもシソ科の植物なので、茎は四角です。さわってみて確かめよう。ただし、タマラソウというのは、陣馬山の頂上などで見られるもので、キク科植物です。 ☆シソ科の花はとてもかわった形をしています。サルビアもシソ科なので、よく思い出してください。。サクラやキク、アサガオともちがった形です。難しい言葉で唇形花(しんけいか)といいます。 自然のアルバム111 ハシリグモ☆昆虫は足が6本で体のつくりは、頭・胸・腹からできていますが、クモは足が8本あり、頭と胸がいっしょになっているのがとくちょうです。また、目が8こあるのもおもしろいですね。 ☆クモは植物を食べるのではなく、すべて肉食です。日本には毒グモはいないので安心してください。また、アミをはるクモもいれば、アミをまったくはらないクモもいるそうです。 ☆このクモは硫黄色をしていて、走り回ってえさを見つけるので、正しい名前は、イオウイロハシリグモといいます。このクモをおどかしてみると、なんと、水の中にもぐってしまいました。それを見てとてもおどろいてしまいました。 自然のアルバム110 アブラゼミ☆セミもカメムシも半翅目(はんしもく)という仲間です。どちらも植物の液をすっていきています。そのために口は液体を吸いやすいような形になっています。 ☆大きく分けるとセミとカメムシになります。セミの仲間としてはアワフキムシ、ヨコバイ、ハゴロモなどがいます。またカメムシの仲間としてはタガメやアメンボなどが近い仲間です。 ☆このアブラゼミは一番ふつうに見られるセミで、どこにでも見られます。ジ・ジ・ジとうるさくなき、暑さを感じます。なくのはオスだけで、おなかの中がタイコのようになっていて、音をふるわせてなきます。 自然のアルバム109 スケバハゴロモ☆この虫は約1センチほどしかありません。セミやカメムシなどに近い半翅目(はんしもく)の仲間です。名前は羽がすけて見えるので、この名前になったといわれていますが、その透明な羽にはおどろきました。 ☆近くで写真をとろうとすると、はずかしがって横を向いてしまいなかなか苦労しました。手でさわろうとしたところ、どこかに一瞬で消え去ってしまいました。ものすごい速いスピードで飛び跳ねるので、高速度カメラで追ってみたいものです。 ☆綿毛のへんな虫の正体がやっとわかり、おもわずにんまりです。昆虫や植物など、自然界にはいろいろな生き物がいて、それぞれの生活をしているんですね。自然の世界の奥深さにまたまた感激です。 自然のアルバム108 なぞの虫☆この写真は恩方の板当沢林道を歩いている時にとったものです。林道を歩いていると、突然、白い綿毛がピョンピョンと飛びはねました。タンポポの綿毛ではないとはわかったのですが・・・不思議な体験でした。 ☆その草むらに足をふみいれると、たくさんの綿毛のような虫がはねました。20〜30センチはとびはねたようです。さっそく写真にとって、家に帰ってから図鑑で調べてみました。 ☆すると、この綿毛の虫は、ハゴロモというカメムシの仲間の幼虫であることがわかりました。正しい名前は、何というのかははっきりとはわかりませんでしたが、それにしても気になる虫でした。 自然のアルバム107 ウバユリ☆ちょっとかわった花の名前です。うばとはおばあちゃんという意味ですが、それなりの理由があります。花が咲くころになると、下の葉っぱがかけることから、「歯」がぬけることに見立ててこの名前になりました。 ☆このウバユリも恩方のあちこちの林道ぞいに見られます。ぜひ見つけてみてください。ヤマユリのように花びらは開きませんが、横向きに咲く姿は、なんとなくお気に入りのユリです。 ☆ユリというと、単子葉類で、葉っぱが平行脈であるのが常識ですが、このウバユリは葉っぱが網目状でちょっとかわっています。東北地方に行くと、オオウバユリという、花がたくさんつける種類があります。 自然のアルバム106 タマアジサイ☆学校の帰り道に、恩方のあちこちの林道をちょいとのぞいて見ると、いろいろな夏の山の植物が花を咲かせています。このタマアジサイも、林道のあちこちに花を咲かせていました。 ☆つぼみがピンポン玉くらいの大きさで、玉のようなのでこの名前がついたといわれています。恩方には、このほかに、コアジサイ、ヤマアジサイなどの山のアジサイがたくさんさきます。 ☆アジサイというと6月の梅雨のころを思い出す人も多いと思います。このタマアジサイは、アジサイの仲間では一番遅くまで花を咲かせています。今年の夏は猛烈な暑さですが、涼しげなタマアジサイの花を見るとホッとします。 自然のアルバム105 キマワリ☆名前は、木のまわりを長い足で歩いているので、きまわりというそうで、ずいぶんとかんたんな名前になったものです。この虫はゴミムシダマシ科の昆虫です。学校のあちこちで見ることができます。 ☆ある先生に教えていただいたことですが、いろいろな昆虫をつかまえてきて、かおうとした時にこまるのはえさです。その場合、キュウリとカツオブシをあげておけば何とかかえるそうです。よいことを聞いたと思いました。 ☆この虫は、かれた木やくさった木のところにいるそうです。色は金銅色や青銅色のものまでいるそうですが、いつも見るのはこのような真っ黒いものばかりです。 自然のアルバム104 ヘクソカズラ☆植物を観察するには、五感を使って体全体で観察することが大切ですが、このヘクソカズラは見るだけにしておくほうがよいようです。花も茎も葉っぱも、一度においをかぐとわかります。 ☆花だけを見ると、白い花のまん中だけだ赤くて、とてもおしゃれな感じの花です。しかし、茎や葉がきずつくと細胞内にあるペデロシドという成分が分解されて、メルカブタンというガスがでるそうです。 ☆このガスにより敵である虫を寄せ付けないようにするのがヘクソカズラの作戦のようです。植物はそれなりに、いろいろな方法で敵から自分の体を守っているのです。しかし、このくさい葉っぱを食べるヘクソカズラヒゲナガアブラムシという虫もいるそうですから、自然界は不思議です。 自然のアルバム103 カラスウリ☆カラスウリの実を見たこと人は多いと思いますが、花はあまり知らないと思います。5つに分かれて先が白いレースのカーテンのように広がり、それはそれはきれいな花です。 ☆この花は夜さきます。真っ白な花でほんのりとよい香りがする花で、真っ暗な夜にはよく目立ちます。家の近くのお寺の墓地の所にあったのですが、一人で見にいくのが恐いので、暗くなる前のつぼみの状態のときにとってきました。 ☆水あげもよくして、6時すぎから花を開き始めました。すると、あっという間に、白いレースのようなものが伸びてきて、ごらんのようにきれいな花になりました。めでたし・めでたし。 自然のアルバム102 リョウブ☆夏の山の花であるリョウブが咲き始めています。このリョウブという木の春の新芽(しんめ)は食べることができるそうです。ごはんにいっしょにたきこむと、リョウブめしというものになるそうです。 ☆このリョウブの花がさくと、あちこちからいろいろな虫が集まってきます。ハチやカミキリのなかまやその他小さな虫たちがよくきます。虫をつかまえるには、アミで下をツンツンするとよいです。 ☆このリョウブという木は雑木林や少し高い山でも見ることができます。この木は冬によくめだちます。そのわけは、木の幹(みき)です。サルスベリのようなまだらもようになるからです。 自然のアルバム101 アリとヤブガラシ☆3匹のアリが集まっているのがわかりますか。ここでアリは、ミツをたくさんなめているようです。この花はオレンジ色をしています。少し時間がたつと、ヤブガラシの花はピンク色になります。 ☆ヤブガラシの花は、小さな花がたくさん集まったものです。花の開いた時間がちがうものがあり、このようにいろいろな色の花になっているのでしょう。1時間ごとに花の色の変化の様子を調べると楽しいでしょう。 ☆ヤブガラシのミツは、目で見てもわかるくらいにキラキラと光っています。ぜひ一度、舌(した)で花をなめてみてください。五感を使って観察することが大切です。本当にあまいんですよ。そのあまさには本当におどろきです。 自然のアルバム100 ヤブガラシとハチ☆早起きは三文の得といいますが、スズメバチがヤブガラシの花にいるところを撮影できました。キイロスズメバチかと思いましたが、本当はヒメスズメバチという種です。 ☆これはやらせの写真ではありません。これでも10枚以上パチパチと写した中でもっともよいものです。こわいなんて言ってられません。もう夢中で撮影しました。ヤブガラシの花はブドウ科の植物で、花が水平にたくさんさき、ミツを集めやすいようです。 ☆ヤブガラシは、花がさくと同時に花びらを落してしまいます。そして、その後、オレンジ色の花の台のところにキラキラと光るミツが出てきます。そのミツをすうためにいろいろな昆虫がきます。 自然のアルバム99 ユウガギク☆ユウガギクというのは、秋にいろいろとさく野菊の仲間です。まだ、本格的な夏が始まったばかりだというのに、野は秋に向かっているのでしょうか。アキノタムラソウという名前の花もさき始めています。 ☆このユウガギクも恩方第二小学校の近くの沢すじの道で撮影したものです。まだ花の数は少ないようですが、これからどんどんとさき続けていくでしょう。楽しみにしていてください。 ☆秋の野菊には、シロヨメナ、ノコンギク、シラヤマギク、リュウノウギクなど、いろいろありますが、もっとも早く花をさかせるのは、ユウガギクです。 自然のアルバム98 イワタバコ☆恩方のあちこちの沢の岩場にたくさんのイワタバコがさいています。岩場にあり、葉っぱがタバコの葉ににているので、この名前がついたそうです。 ☆板当沢や北・南土代沢林道でたくさんの花がさいています。どこにでもある植物ではありません。このような貴重な花が見られる恩方はすばらしい所です。 ☆梅雨もあけて本格的な猛暑の夏になりました。涼(りょう)を求めて沢すじを歩くのもいいものですね。マイナスイオンがたっぷりで、それはそれは、すずしくてとてもいい所です。 自然のアルバム97 オオシオカラトンボ☆シオカラトンボによくにていますが、やや青みがかった体をしていて、羽のもとが黒くなっています。ともにメスは黄色でムギワラトンボともよばれています。 ☆トンボが歩いているのを見たことがありますか。トンボは歩くのはとてもにがてで飛ぶことがとても上手です。4枚の羽を全部使うからうまいんです。他のセミやガやハチなども4枚使いますが、前後の羽がいっしょに動くしくみになっています。 ☆トンボは足の先に感覚のある毛がついていて、それが胸の筋肉とつながっており、羽を動かすスイッチにもなっているんです。足がふれたとたんに羽の動きが止まるからよーくみてごらん。 自然のアルバム96 ミナモトソウ☆この花も先日の三つ沢林道で見られたものです。ミナモトソウという名前の他に、ミズモトソウ(水元草)と言われるように、山地の渓流ぞいの湿り気のある所に生育している植物です。 ☆ちょっと見たところ、ヘビイチゴににていますが、よーく見ると、ちがいもいくつかあります。そんなちがいを見つけることも、植物観察の楽しみにでもあります。 ☆日本には、自然状態で野外に見られる植物は、5000種もあると言われています。その理由は南北に長いことと、雨量が豊かであること、さらに、地形が複雑であることなどです。 |