家庭教育のすすめ
柏木小学校の「家庭教育のすすめ」(提言)
平成21年度の「家庭教育(家庭での教育活動)のすすめ」についてのお願いです。 今年度も児童一人一人が、自分を輝かせながら充実した楽しい学校生活を送ることができるよう、教職員一同、力をあわせて学校の教育課程実現に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。そのために、これまで以上に家庭・保護者の皆様のご協力、ご支援をいただきますよう、以下、改めてお願いいたします。 柏木小学校の教育目標 自分を育て(自立)、ともに育つ子(共生) ・ つたえあう子(表現力を育成する) ・ わかりあう子(理解力を育成する) ・ きたえあう子(思考力を育成する) 本校では、「生きること・学ぶことの中で、互いに自分の気持ちや考えをつたえあいながら、学ぶ内容をわかりあい、また人との違いをわかりあい、きたえあい切磋琢磨しつつ共に人間として豊かに育っていく」児童の育成を目標としています。 そして、これはまた学校における教育目標であるとともに、ご家庭・地域での育成目標となりうるものです。「自分を育て、ともに育つ子」を目指し、ご家庭・地域の皆様と力を合わせて歩んでいきたいと考えています。次に示す家庭での学習活動1、2を必ず習慣化させてください。 これは、柏木小学校6年間における全家庭が達成するべき必修課題だと考えてください。 家庭学習の習慣化 1 基礎学力の育成のために。(健全なる学習体の形成) ・1ヶ月に4−5冊以上の読書(物語に限る)をさせる(学級から必読課題図書をお知らせします)。一年間に50冊―60冊以上の本は必ず読ませる(読み聞かせも可)。 ・一日の終わりに必ず日記を書かせる。 ・音読練習、計算練習、漢字練習は毎日反復練習させる。 2 基礎生活力の育成のために。(健全なる生活体の形成) ・挨拶(おはようから、ありがとう、ごめんなさい、おやすみなさいまで)と返事をしっかり身につけさせる。「家庭生活の中で一日10回(人)以上の挨拶・返事をさせる」。 ・人の話を最後までしっかり聞くようにさせる。 ・友達と協力し合うように、社会のルールを守るように、「しつけ」る。 ・成長に「必要な栄養と睡眠と運動を必要な分」を取らせるよう生活リズムを 整える。 学校便り(校長編)
平成21年5月1日号柏木小学校便り(校長編)
校長 高濱 俊光 5月の風は子供と共に 過ぐる晴れた日、子供たちと一緒に遠足(1,2,3,4年)やら、自然体験(5、6年)、社会科見学(6年)やら行ってきました。4月23日27日28日、30日と続いての引率ですから、結構疲れましてね、でも子供たちと出かけていくのは実に楽しいものです。4日とも快晴なんて、さすがにさすが、やっぱりハレは遅れてやってくるものですねえ。 引率に行きますとね、教師はあれやこれや(事故がないか、事件にあわないか、トラブルがないか、あれはないか、これはないか)と心配ばかりしているわけですが、そのココロを知ってか知らずか、おそらく知らんでしょうが、子供たちは実に楽しそうです。教室とは違う顔をいっぱい見せてくれますね。リュックにはお弁当とお菓子と家庭の愛情とかがいっぱい詰まっているに違いありません(6年の社会科見学だけは、給食の後、午後見学でしたが)。 それに、空は晴れだし広いし青いし大きいし。気分の悪いはずがありませんよね。人間のアタマってやつは、外界をそれなりに反映しますからね、子供でも大人でも。 日ごろの生活の鬱憤や家庭での生活そのものをこの時とばかり、思い切り晴らそう、表そうとする子もいないわけではありませんが、概ね、こういう時はみんなどういうわけかいい子に見えますねえ。妙に愛おしくなってきます。 子供にも私たちにもココロに少しだけ、「学校から離れて」「教室から離れて」「教科書から離れて」というゆとり(もちろん心配事はあるにしても)があるからでしょうか。 それにしても、校外体験学習(一応、このことばでひと括りにしておきます)に出かけることは実にしんどいことではありますが、学習面もさることながら、それによって子供たちとの距離(間−あいだ)がぐんと近くなりますし、より親しく(わかるように)なりますね。 私たち教師との間でさえこうなのですから、子供同士だってそうに違いありません。校外学習・行事の教育的意義ってやつですよね。一緒に行動し、一緒に学び、一緒にお弁当を食べ、一緒に遊び、一緒に帰ってくる、ただこれだけのことながらこの体験で教えるものと学ぶものとの間(関係)、学ぶもの同士の間(関係)が、変わっていくのですね。だから「教育とは関係をつくる関係である。」と言うのです、私は。 これは、テスト勉強をいくらやってもつくれない「間」(関係)です。この自己と自己ならざるもの(他者・世界)との間を成長の過程に順じてどうつくっていくか、このことこそ、人間が人間として人間らしく生きていく上で極めて大切なことのように思うのですが、さて、保護者の皆さんはどうお考えでしょうか。 風薫る5月、風は吹いても風邪(新型インフル)ひくな、じっと祈るばかりです。 学校経営計画
この学校経営計画は、平成21年度から23年度までの3年間における経営計画である。
これは、本校が策定した平成21年度の教育課程を基底に、学校の教育・経営的視点に立脚した計画であり、本校の教育目標達成に向けて実施する具体的施策というべきものである。 そしてまた、この施策は児童・保護者・地域に対する本校の教育公約でもある。これによって、われわれは本校で行う教育実践に対して全面的な責任を負うこととなる。 この経営計画は、全6章にて構成されており、第一章目指す学校像から第六章の本年度の学校経営計画についてまで、学校の教育目標達成のための教育的視点と経営的視点から実施すべき具体的施策をそれぞれ明記してある。 この経営計画を策定することによって、私たちは自らの日々行う教育的営為の是非を適切に問い直し、また、広く保護者・地域・児童からの評価をもあわせて求めることによって、計画・実施・反省(評価)の三段階においてより濃密な自他の相互浸透が図られ、本校の教育活動をより質の高いものに発展させていくことが出来るであろう。 ここで、学校経営とは何かということについていま少し考えておきたい。 学校経営は、企業経営とは異なる視点を持っている。企業の経営視点は、営利目的をその旨とし、学校の経営視点は、教育目的をその旨とする。 したがって、教育における経営なるものは企業の経営視点では捉えきれない側面をもっており、企業の経営方法をただ流用活用すればいいというものではない。(この点については別の機会に論じる。) 学校における経営は、現象的には教育目標の設定・課題達成とそのための組織編制・運営の方法と施設整備の最大活用という構造を持つものである。 以上のことから、経営一般から学校経営について次のように定義することが出来るであろう。 教育の目的および教育目標を達成するために、学校における教育活動を系統的段階的に推進し、学校職員一人ひとりの能力および組織・設備をより活性化させることである。 第一章 目指す学校像 1 基礎・基本の定着とその活用指導を重視する。 2 日常的な生活指導を大切にする。 3 「自ら学ぶ(知・徳・体)楽しさ」を大事にする。 第二章 目指す児童像(教育目標) 自分を育て ともに育つ子(自から学び、共に生きる子) 「学問(学び)を通して自立心と共生心を育成する」 1 つたえあう子 「表現力の育成」「知る」「身につける」「現実」 2 わかりあう子 「理解力の育成」「わかる」「身につける・つかう」「認識」 3 きたえあう子 「思考・判断・運動力の育成」「できる」「つかう」「表現」 第三章 目指す職員像 1 教育的情熱を持って職務に取り組む。 ア 保護者・地域との連携の中で学校教育を推進する。 イ 児童の基礎学力・体力向上にベストをつくす。 ウ 教職員一人一人が自己の持つ能力・個性を存分に発揮する。 2 社会的常識(法令遵守の精神)を持って職務に取り組む。 ア 専門性・人間性を豊かにする研修に取り組む。 イ 児童の豊かな心・社会性・行動力の育成にベストをつくす。 ウ 職員・児童・保護者・地域の人々との触れ合い・交流の中で 人間性・社会性を高める。 第四章 学校経営方針(年度の重点) 1 平成21年度(きたえあう) 児童 読む力を伸ばそう。 保護者 家庭の学習環境(読書環境)・学習習慣(読書習慣)を整える。 教師 児童の読解力を鍛える。 2 平成22年度(つたえあう) 児童 話す力と聞く力を伸ばそう。 保護者 家庭での対話・触れ合いを深めること。 教師 児童の話し合う力・コミュニケーション力を鍛える。 3 平成23年度(わかりあう) 児童 よく知ろう。 保護者 社会体験(直接経験)を広げ、本物に触れさせる。 教師 児童の調べる力(検索力)を鍛える。 第五章 学校経営計画 1 小中一貫教育 第一段階 小中で児童・生徒の「実態と課題」(学習・生活)を 把握する。 第二段階 9年間を見通した課題解決策(解決のための カリキュラム)を立てる。 第三段階 小中で解決具体策に取り組み、成果と新たな課題を 共有する。 2 特色ある教育活動 第一段階 読書・図書(言語理解)教育を全学年で実施する。 第二段階 伝統・文化理解教育を全学年で計画実施する。 第三段階 英語・国際理解教育を全学年(英語は3〜6年)で実施する。 3 学習指導 教科 第一段階 学習内容(基礎・基本)を身につける過程 ア 学習・運動習慣(学習意欲、学習態度、学習方法・きまり、 家庭学習)を身につける。 イ 児童一人一人の基礎的な「読み、書き、計算・思考、話す、 聞く、運動力」を育成する。この段階では基礎的な知識・ 運動を「楽しみつつ繰り返す学習」によって漢字力、計算力、 読解力、作文力、話す力、聞く力、運動力を確実に定着させる。 ウ 「読書の習慣化・読み聞かせ」によって「言語感覚、読む力・ 聞く力、話す力、想像力」を育てる。 (年間読書量50〜60冊を目標、2年間で120冊超) エ 児童の興味・関心・能力に応じた授業(少人数指導1、TT) を展開することにより、一人ひとりの学習意欲と学習内容の定 着をさらに図る 第二段階 学習内容(基礎・基本)を使う過程 ア 「予想・対話・討論型授業、課題解決型授業、少人数指導2、 対戦・挑戦型体育授業」によって、表現力・理解力・思考力・ 運動力を鍛える。 イ 「IT教育」の推進によってパソコン活用能力、検索能力を育成 する。また、図鑑、辞書、辞典など文献類を使っての検索力も あわせて育てる。 ウ 放課後の時間などの活用によって個別学習を強化し、学習内容 の使用・応用能力の向上を図る。 道徳 第一段階 道徳教育(道徳授業、道徳公開講座)を着実に進め、指導 者、児童、保護者ともども、道徳に対する意識を高め、合 わせて日常生活における道徳的判断力を養う。 第二段階 人権尊重の教育を進め、他を思いやる心、自分を大切にす る心を育てる。(いじめへの対応を含む) 第三段階 環境教育を通して、人間社会・自然環境への尊重精神を涵 養する。 総合的な学習の時間 第一段階 年間テーマと指導計画を策定する。 第二段階 ねらいと評価の確認とその連関を検討する。 第三段階 ねらいの系統化と評価の段階化を図る。 4 生活指導 第一段階 社会生活上の行動規範を身につけさせる。 ア 基本的な生活習慣(身辺自立、挨拶・返事・協力・協働)を 身につけさせる。 イ 学校生活、学級生活上の約束・ルール・きまりなどを学び、 それを遵守する意識と行動を融合統一させる。 ウ 不登校・いじめへの対応(防止・発見・解決)は、学・家連 携の内に迅速に行う。 第二段階 非常時における社会生活上の行動規範を身につけさせる。 ア 防災・防犯の計画的訓練などを通して非常時の約束・ルールを 身につけさせる。(防災―月1回、防犯―学期1回) 避難訓練やセーフティ教室の定期的・段階的実施、 「お・か・し・もの約束」、「時間前集合」、「自主整列」、 「整列行進」の原則を徹底指導する。 イ 不審者対応については、「いかのおすし」をキーワードにした 寸劇指導を長期休業前など定期的に行い、不審者に対する意識 と防犯行動への実践力を身につけさせる。 ウ 解決の難しい不登校・いじめ対応については、家庭・支援セン ターと連携し対応策をとる。 第三段階 社会生活上の行動の質を高めさせる。 ア 繰り返し指導により基本的な生活習慣(身辺整理、身辺自立、 係り・当番活動、規範・規律遵守、社会奉仕)を自らできるよ うにする。 イ 朝会、集会、避難訓練、教室移動などの集団的行動の場におい て、「意識と行動の融合」を図り、自覚的に行動できるように させる。 ウ 校外活動(宿泊、社会科見学)などの場において、学習した行動 規範を意識的に実践させる。 5 特別支援教育 第一段階 ア 在籍学級・学校と連絡を取りつつ指導の充実を図る。 (個別支援・指導計画の作成活用) イ 全体で支援していく校内体制の確立を図る。 ウ 市教育委員会・専門機関・大学(首都大学―浜谷教授、 下川研究室、明星大学、CEセンター)との連携(人材確保、 予算措置、支援ネットワーク構築)を進めていく。 第二段階 ア アドバイザリースタッフ、支援サポーター、支援ボランティアな どのいっそう活用・充実を図る。 イ ことば・きこえの教室の教育・指導機能、相談・支援機能、 判断・研修機能を高める。(支援シート、支援計画の作成活用、 コーディネーターの二人体制) 第三段階 ア 実践的な研究のために事例研究・講師による研修を計画的に実施 (年間6回程度)する。 イ 副籍児童との交流教育は、支援学校との綿密な打ち合わせの上、 計画的に行っていく。(年間1〜2回) 6 保護者・地域との連携 第一段階 ア 学校の教育活動(授業、行事、その他)を積極的に公開する。 (年間を通じて必ず月1回の公開) 第二段階 ア 学校評議員会を設置し、教育活動の点検評価を行い、教育活動の 充実を図る。(評議員会は、年間3回) 第三段階 ア 評議員会から家庭・保護者、地域・教育委員会への働きかけを 行う。 第六章 本年度(平成21年度)の学校経営計画 1 小中一貫教育(小二校、中一校) 第一段階 小中一貫指導の為の組織(教務、生活、支援)を作る。 第二段階 生活指導(自立・共生)と学習指導(学力・体力・支援)の 実態を小中で把握する。 第三段階 生活指導と学習指導の小中一貫指導カリキュラムを編成し、 三校(南大沢中、柏木小、南大沢小)での系統化を図る。 2 特色ある教育活動 第一段階 日本の伝統文化理解教育を推進する。(都の委託事業3年目) 第二段階 読書・図書(言語理解)教育を進める(朝読、読み聞かせ活 動、必読課題図書の選定、地域文庫)。 第三段階 英語・国際理解教育を進める。(留学生との国際交流、 3〜6年の英語活動の実施) 3 学習指導 教科 第一段階 指導要領に基づき学習内容を正確に「身につけさせる」。 この段階では「繰り返し学習」を徹底する。教科書内容を徹 底的(繰り返し)に習得させる。 第二段階 身につけた学習内容を「使用させる」。 この段階では学習内容を使う(活用・変化・発展・応用) ことを徹底する。応用問題への重点的な取り組みを行う。 第三段階 多様な学習の場を経験させる。 ア 中・高学年における少人数指導の工夫やTT、各種の出前授業に より学力・体力向上を図る。 イ 小中一貫指導体制(授業交流)や教科担任制などを取り入れるこ とにより、様々な授業形態を経験させ学習環境への適応力を伸ば す。 道徳 第一段階 道徳授業時間の確保と道徳教育に関する研修の実施。 第二段階 特色ある道徳授業の実践(劇化、ジレンマ、討論)と公開 第三段階 道徳の授業を中心に自尊感情と思いやる心、集団への役割意 識を醸成する。 総合的な学習の時間 第一段階 環境教育(クリーン活動、花作り、地球温暖化学習)を 進める。 第二段階 食育(米作り、野菜作り、栄養学習)を進める。 第三段階 辞書・辞典・パソコンなどを活用した調べ学習により、 検索能力を鍛える。 4 生活指導 第一段階 基本的な生活・学習習慣の定着 (きまり、やくそく、ルール) 第二段階 係り、当番活動を通して集団意識、役割意識を育てる。 第三段階 学校生活において自立(律)的な生活ができるようにする。 5 特別支援教育 第一段階 ア 校内支援体制の確立と関係機関との連携(指導室、 支援センター、明星大学・星山教室、首都大学・下川教室、 CEセンター)を図る。 イ 支援設備を拡充(支援室、個別学習室、相談室の設置)する。 第二段階 ア 校内支援・指導・診断・相談機能の向上(研修の計画・実施、 支援センター、島田療育センター、CEセンターとの連携) を図る。 第三段階 ア 保・幼・小・教育委員会と連携する。 (支援・指導計画作成、巡回相談) イ 小中での連携(個別支援・指導計画の系統化と実践)を 強化する。 6 保護者・地域との連携 第一段階 学校評議員会を設置し学校の教育計画を公開する。 第二段階 柏木会(保護者団体)との連携を進め、教育ボランティア 活動への積極的参加を要請する(放課後プランなどの 実施)。 第三段階 地域団体(青少年対策、学童、家庭支援センター)などと 連携し、地域行事と学校行事の融合を図る。 7 学校環境・施設の整備計画(事務室と用務主事、Vネットとの連携) 第一段階 ア 校庭周辺の整備(草刈、剪定、清掃、塗装、表示、花壇整備、 柏木の森・柏木の池の整備) イ 職員室LAN整備と職務用パソコンの配置(学年1台) 第二段階 ア 校舎・体育館改修(修理、塗装、清掃・整備) イ 特別室LAN整備と図書室・検索室にパソコン整備 第三段階 ア プール改修(ろ過機更新)、校庭周辺排水溝改修 イ 全教室LAN整備と各教室インターネット接続 |
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