3月 学校朝礼おはようございます。 いよいよ3月となりました。今月は、みなさんにとって一年間の総まとめの月となります。 一年間の自分をしっかり振り返り、今後の生活にぜひ生かしていきましょう。 さて、いよいよ来週9日(月)、合唱コンクールが近づいてきました。 日を追うごとに、指揮者、伴奏者、各パートのみなさん、本当に熱気を帯びてきました。 先生自身も中学校時代には合唱コンクールで多くの良き思い出があります。 今でも自分のクラスが歌った情景を、昨日のことのように思い出します。 特に、自分が中学3年生だった時。この学年で、このクラスで、みんなと合唱をするのはこれが最後。最後の合唱になるのだと思いながら歌いました。 そして、教員になって、担任として、今から30十年前の、20年前の自分のクラスが歌った合唱を 今でも思い出します。 合唱は、一人だけで歌うのと違います。素晴らしい合唱を作り上げるには、全員が自分のパートをしっかり覚えて他のパートと一体となるようにすることが大切です。一生懸命、自分のメロディーを歌っていると、隣の友達の歌声と重なり合い、声の幅が広がり大きくなっているように感じることがあります。まるで立体的な音響設備の中で歌っているような錯覚にとらわれます。 そんなときこそ、「クラスのみんなが頑張っているのだ」と実感する瞬間であり、心が打ち震えるような感動を味わえる時だと思います。 一番大切なことは、心を一つにして歌うこと。どんなに歌いこんでいても全員の心がそろわないと歌声がそろわないのが合唱。歌い手の心によって同じ歌でもまったく違ったできばえになります。 「たかが3分、されど3分」 3分間のメロディーにクラス全員の心を一つにして乗せてください。 歌っている時に分かるはずです。「あっ、今、クラスが一つになった」と。歌い終わった時にクラスの一体感に感動しているはずです。そして、その感動が聴いている観衆の心を打つのです。 単に「上手い合唱」ではなく、「感動する合唱」を目指してほしいのです。 この合唱の中から生まれてくる友達との強い絆は、これからの学校生活や人生できっと皆さんにとって最高の宝物の一つとなるはずです。 頑張っていきましょう。 校長 福山 隆彦 2月 学校朝礼もう2月です。時間の流れが早いですね。 先月、八王子市役所の方が本校の授業を見にお越しくださいました。 休み時間に歩いていると、あちらこちらから「こんにちは」「こんにちは」と声がかかり、その方は 思わずつぶやいていました。「この学校の生徒さんはあいさつがすごいですね。」 先生はとても嬉しかったです。いつも明るく、爽やかに、元気よく挨拶のできる皆さんは、学校の誇りです。これからも「あいさつのキャッチボール」をよろしくお願いします。 さて、今日は、「自分を見つめる」というテーマでお話しをします。 私は、皆さん一人一人が別所中を卒業するまでに、どうしても身に付けてほしいと願う「力」があります。それは、自分で自分を指導する力、自分で自分を良い方向に直せる力です。 難しい言葉で言うと、「自己指導力」と言います。 幼少の頃は、親や大人に自分の行動を注意されたり、逆に親や大人の言うことを聞いたりして行動していました。しかし、中学生の時期は、「自己の確立期」と言われています。 それは、周囲から何か言われながら物事をするのではなく、自分自身で考えて行動しようとする気持ちが芽生えたり、他の人との違いを自覚しながら、自分の個性を生かそうとする心が育ってきたりする時期なのです。 そのような時期に大切なことは、その考えや判断、行動が、独りよがり、思いつき、衝動的なもの にならないようにすることです。そのためにも、「自分の中にもう一人の自分をもつ」ことができるようになることが大切です。 自分が行動する時に、「ちょっと待て、本当にそれでいいか。間違いがないか、相手の立場はどうだろう。これをやったら相手はどう思うだろう、みんなに迷惑はかからないか、親を心配させないか、 本当に、これが適切な行動なのだろうか」と、自分に問いかけてください。 そして、もし行動が失敗してしまったら、「あの時、なぜ自分はあんなことをやってしまったのだろう」と振り返って反省することが大切です。行った行為そのものよりも、その時にその行為をやろうとした自分の考えや判断をしっかり思い出して、二度とやらないぞと反省し、自分の力で自分を良い方向にもっていってほしいのです。 長い人生の間に、自分が自分を励ます時も、自分で自分を叱る時も、そして、誰も見ていなくても 大変な苦労をした自分を自分がほめる時もあります。自分のことを一番よく知っているのは自分なのですから。さらなる高みに向かって向上できるように自己指導力を身に付けて巣立っていってほしいと願っています。 別所中学校長 福山 隆彦 1月 学校朝礼おはようございます。 毎日、寒いですが風邪などひいてないでしょうか。インフルエンザの流行期となりましたので、うがい、手洗いはしっかりやりましょう。 さて、今日は、みなさんに「よりよい人間関係の築き方」について話したいと思います。 人は、一人では生きていけません。私も自分が挫折した時に側に寄り添い励ましてくれた友の温かい心遣いに息を吹き返した思いがしました。自分が悩み苦しんでいる時に温かい励ましを、また、自分の過ちを厳しく注意してくれる、そういう友達は本当の「真の友」と言えるかもしれません。みなさんもそういう「真の友」を得てほしいと思います。 そのためにもこれから話す「よりよい人間関係の築き方」を参考にしてみてください。 1. 「ありのままの自分」を見せる。相手に正直になり、気持ちを伝えよう。 2. 相手は自分と(考えも見方も)違う存在であることを認め、楽しむ。 3. 自分を大切にできるようになり、初めて他人も大切にする事ができる。 4. 相手に「ありがとう」が言えるようになるだけで、「今の自分の幸せ」に気 づくことができる。 5. 相手のいいところを褒める。 6. 自分がこうしてほしいと思うことを相手にもしてあげる。 7. 頑固になりすぎない。相手に譲る気持ちを大切に。 8. 心の底から、相手を信頼する。 9. 許してあげる心の広さをもつ。 10. 友達に問題解決を求めない。問題を解決するのは自分。 どうでしょうか。一つでも二つでも実践してみてください。互いに信頼を寄せ合い、よりよい人間 関係を築ければ、いじめなどの問題も起こることはありません。 3月の「合唱コンクール」そして、「卒業式」に向けて、温かい仲間意識をもって心から別所中で良かったと思えるようにしていきましょう。 校長 福山 隆彦 3学期 始業式新年が明けました。新しい年の始まりです。そして、今日から3学期の始まりです。学校にとっての1年間は暦の1年間と違って、4月〜3月が1年間となります。まさに、この3学期は、まとめの学期となります。3年生にとっては中学校生活最後の学期であり、自分の進路を決定したり、9年間の義務教育が終わったりする時期に当たります。1年生はスキー移動教室、2年生は都内巡りが目前です。ぜひ成功させてください。そして進級を前にして、基礎をしっかり固めて、充実した生活を送ることを期待しています。そして、3月には、みなさん全員にとつて最後の最大の行事、「合唱コンクール」があります。特に3年生にとっては中学校最後の、本当に二度とない最後の「合唱コンクール」となります。 今、ここにいる仲間と歌うのはこれが最後。思いを一つにして、心を一つにして歌ってほしいと思います。 また、2学期の終業式で、新年明けたら「平成27年の目標・決意を立てよう」と話しました。目標は立てましたか。年の初めには誰もが「今年こそは」と、心に期した抱負があると思いますが、その気持ちも一日、二日と日が過ぎるにつれ薄れ、惰性に流されてしまうことがあります。一度立てた目標を忘れずにその実現に向けて努力することが大切です。頑張ってください。 さて、今日は、新年の始まり、また3学期の始まりに当たり、みなさんに「失敗から学ぶ」について話します。 お正月のテレビ番組で、宇宙飛行士の若田さんが失敗について語っていました。みなさんもご存知の通り、若田さんは、国際宇宙ステーションで日本人初の船長を務められた方です。恐らくあの狭い宇宙ステーションの空間で船長という仕事は気苦労が多かったのではないかと思います。以前、宇宙飛行士に最も求められる条件について「コミュニケーション能力」という話を聞いたことがありました。 生活も文化も異なる外国の方と数ヶ月も狭い空間で一緒にいるわけですから、温厚な性格、他人とコミュニケーションを図ることのできる力が欠かせないことは言うまでもありません。ましてや宇宙ステーションの船長ともなればなおさらです。 その若田船長が失敗することについて次のように語っていました。 ○最初の失敗は受け入れよう。しかし、同じ失敗は二度としてはならない。世の中のプロフェッショナルは同じ失敗を繰り返さない。 ○失敗をしたら、そこから学ぶこと。なぜ失敗をしたのか、しっかり分析することが二度と失敗しないことにつながる。 若田飛行士のお話で、大切なことは、「失敗から学ぶこと」が「同じ失敗を二度としない」ことにつ ながるということです。 「失敗」というとマイナスイメージをもってしまいますが、「失敗」こそ学ぶ宝庫だと思います。 その「失敗」からしっかり学ぶことが自分を成長させていくし、次の成功に一歩も二歩も近づく。 学校は「失敗から学ぶ」ところです。授業で失敗、行事で失敗、そして友達関係で失敗することもあるでしょう。失敗を恐れてはいけません。「失敗をしたらその何十倍も学んでいく」という姿勢をもって、失敗を次の成功に生かしてください。 平成26年度の最後の学期、3学期。自らの成長を実感できる学期にして終わりましょう。 校長 福山 隆彦 2学期終業式 校長講話
H27.1.5(月)
おはようございます。 いよいよ平成26年も残すところ、あとわずかとなってまいりました。 君たちにとって、この一年間はどんな年だったでしょうか。 先生は、4月からの9ヶ月間、授業で、体育大会で、生徒会や委員会活動で、 そして部活動の大会でみなさんの輝いている姿をたくさん見てきました。 先生は、一生懸命で真剣な表情が好きということを以前にお話ししたと思いますが、君たちの良いところは、「自分が本気になって、真剣に、気迫を込めて取り組めるところ」「温かい仲間意識を大切に取り組めること」だと思います。 ところで、今年も「今年の漢字」が発表されました。 今年は、「税」という漢字でした。 これは、日本漢字能力検定協会が、その年をイメージする漢字一字を全国より募集し、その中で最も応募数の多かった漢字一字を、その年の世相を表す漢字として、原則として毎年12月12日「漢字の日」の午後に京都府京都市東山区の清水寺で発表することになっているものです。 そして、選ばれた漢字を「今年の漢字」と呼びます。 さて、過去の漢字を参考に見ていきましょう。 1995年 「震」(阪神淡路大震災) 1996年 「食」(O157集団食中毒が多発した) 2000年 「金」(シドニーオリンピックで女子マラソン高橋 尚子、 柔道の田村亮子が金メダル) 2001年 「戦」(アメリカ同時多発事件発生) 2011年 「絆」(東日本大震災で、家族や友といった身近でかけがえのない 人物に対する絆を改めて感じた) 2013年 「輪」(2020年夏季オリンピックの東京招致が成功) さて、みなさんは、この一年を振り返って、この一年をどんな漢字で表しますか。 ぜひ、家族で話し合ってみてください。その時は「漢和辞典」が味方になります。 そして、今年の自分を漢字一文字で表しながら、ぜひ取り組んでほしいことが3点あります。 1点目それは、新年が明けたら、ぜひ「平成27年の目標・決意」を立ててください。そのためには今年、自分のできたこと、できなかったことをしっかり整理することが大切です。目標、計画、実行してみてどうだったか。自分の課題は何なのか。それを明確にすることが次の目標につながります。 2点目 ぜひ、冬休み中は、家のお手伝いをしましょう。 日頃なかなかできないことも、年末年始を迎えるこの時期にぜひ、やってみてください。家庭の一員としての役割をしっかり果たすことが大切です。 3点目 今年の終わりに当たって、今、このように健康で年を越すことができることに感謝してください。今の自分は自分の力だけで成り立ちません。親、友達、先生、地域の方々、多くの人たちの支えがあって、温かい励ましがあって、今の自分がいるのです。ぜひ、感謝の気持ちを忘れないでほしいと思います。 最後に、来る新年がみなさんにとって明るくて良い年となることを祈っています。 健康に十分気をつけて新年を迎えてください。 1月8日に元気な姿で会えることを楽しみにしています。 平成26年度東京都教育委員会表彰 健康づくり優秀学校に選ばれました東京都教育委員会は、児童・生徒の健康づくりについて、優れた功績や特色ある活動をしている学校等を対象に毎年表彰を行っています。 1 表彰の趣旨 都内の公立学校等を対象に、次の学校等を表彰することにより、これらに関する積極的な活動を奨励し、東京都における学校保健・学校安全の水準の向上及び学校給食の普及、充実を図る。 ●組織的かつ計画的に児童・生徒等の健康づくりに取り組む学校等 ●学校保健・学校安全及び学校給食の指導・運営等を通じて、優れた功績がある学校関係者、学校関係団体 12月 学校朝礼いよいよ今日は12月1日 この一年、最後の月となりました。 今年は、先生もいろいろな体験をさせていただいて、とても印象に残る一年でした。 今日は、その中でも、ノーベル賞受賞者のことをお話ししたいと思います。 今年も3人の日本人がノーベル賞を受賞されました。皆さんもご存知の通り、ノーベル賞は、世界最高峰の名誉ある賞です。実は、今年の6月、そのノーベル物理学賞を受賞した小林 誠先生の講演を聴く 機会がありましたので、みなさんに紹介したいと思います。ノーベル賞物理学賞を受賞された方の講演ですから、さぞ難しい話かと思いましたが・・・そのとおり、大変難しい話でした。 『私は、益川博士とともに2008年、「クォークが少なくとも3世代(6種類)存在することを予言する(CP)対称性の破れの起源の発見」の研究においてノーベル物理学賞を受賞しました。私たちの予言した6種類のクォークの存在は、その後のボトムクォーク、トップクォークの発見によって実証されました。そもそも素粒子は物質の最も根源的な存在様式であり、物質の構成要素として世代ごとに2種類ずつの3世代(6種類)のクォークと同じく3世代(6種類)のレプトン(電子やニュートリノとその仲間)と、さらにはそれらの間に働く「強い力」「弱い力」「電磁的力」「重力」の4種類の力の起源を担う素粒子とで構成されます。この素粒子の法則は宇宙開闢時の宇宙をも支配しており、現在の宇宙の起源の解明に決定的な役割を果たしています。素粒子レベルでの粒子と反粒子の対称性である「C対称性」と、鏡に映した世界同士の対称性である「P対称性」を組み合わせた「CP対称性」の破れがなければ、現在の宇宙は粒子(物質)と反粒子(反物質)が同量だけ存在するはずであり、我々の住む反粒子(反物質)のない現在の宇宙は説明できないことになります。私たちは、ワインバーグ、サラム、グラショウの「弱い力」と「電磁的力」の統一理論では、CP対称性の破れは4種類(2世代)のクォークでは説明できないことを証明し(1972年)、6種類(3世代)以上のクォークの存在によるCP対称性の破れの起源を発見したのでした。』 どうですか。難しくて何を話しているのか分からないですね。 でも、その小林博士が、最後にこう言ったのです。「私は普通の子どもでした」と。 そして、自分の人生に影響を与えたのが数冊の本だったと。そう小林博士はこれを伝えたかったのです。 数冊の本との出会い、その本が人の人生も決めてしまうほどの力をもっていること。それを伝えたかったのです。小林博士に影響を与えた本はアインシュタインの本でした。そして、ちょうどその本を読んで胸をときめかせていた小林博士に、ソ連のスプートニク打ち上げのニュースが舞い込んできました。この本との出会い、そして世界を興奮の渦に巻き込んだ宇宙ロケット スプートニク号打ち上げ成功のニュース、この2つが、中学生の多感な時期だった小林博士の人生を決めることになるのです。 みなさんも、いろいろな本を読み、世の中のニュースに関心をもち、自分を高めてほしいです。 校長 福山 隆彦 11月 学校朝礼だいぶ秋らしく過ごしやすい季節となってまいりました。 秋と言えば、「スポーツの秋」「芸術の秋」と言われます。 「スポーツの秋」では、11月2日(日)に上柚木陸上競技場で「駅伝競技大会」があり、陸上部が最後まで頑張った走りを見せてくれました。仲間を信じて、自分の思いをタスキに託して走りつないでいく「駅伝」という競技は、今では世界の競技になっていますが、実は日本の競技なのです。日本で初めて駅伝が行われたのは1917年、今からやく100年前に京都三条大橋(3年生が修学旅行で泊まった旅館)から東京の上野しのばずの池までの508kmを走ったということです。駅伝という言葉自体は日本書紀にも書かれているほど古いものです。 この駅伝に参加した陸上部員は、自分の限界に挑戦して負けませんでした。成績はどうであれ、 最後まで走り抜いた姿はとても立派でした。 「芸術の秋」では、11月1日(土)に芸能祭があり、吹奏楽部がオリンパスホールで、演劇部が南大沢文化会館で発表してくれました。私は、演劇部の劇「墓地物語」を見ましたが、とても引き込まれました。気がついたらストーリーに入り込んでいました。 バックの夕焼けも、空襲の真っ赤に燃える炎の赤もリアルでしたし、なにより臨場感あふれる音響は素晴らしかった。シリアスなストーリーだったけれど、見事に演じきっていて、見終わってもしばらく余韻が残る演劇でした。 駅伝も演奏も演劇も、参加した部員たちの「自分に負けない」「ひたむきに努力する」姿を見ることができました。来週から始まる定期考査においても、自分に負けないで取り組んでほしいと期待しています。 校長 福山 隆彦 10月 学校朝礼秋になってだいぶ過ごしやすくなってきました。 今日は「相手の立場に立って考えよう」というテーマで話したいと思います。 先日、電車でこういう光景が見られました。 電車に乗っていると、目の不自由な女性が白杖をつきながら電車に近づいてきました。白杖で電車の入り口を探していました。やっと見つけて車内に入ってきた時に、先ほどまで部活動の帰りでしょうか、どこかの運動部の中学生が3人ほどズラッーと並んで座っていたのですが、そのうちの一人がパッと席を立って、その目の不自由な女性に席を譲ったのでした。女性はありがたそうに何度も何度も中学生に対してお礼を言っていました。先生は、その光景を見てとても心が温かく清々しい思いになりました。 おそらく試合帰りの中学生たち。自分たちも疲れていて座りたかっただろうに、 目の不自由な女性の立場を思ってすぐに席を譲ったのでしょう。 相手の立場になって考え行動した素晴らしい一瞬でした。 君たちにもこういう行動がとれる人になってほしいと思います。 校長 福山 隆彦 9月 学校朝礼今日は、9月1日。「防災の日」です。 先生は、7月下旬、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県を初めて訪れる機会に恵まれました。 2011年3月11日(金)午後2時46分、千年に一度と言われるマグニチュード9の巨大地震が発生。南三陸町では、住民の大多数が「地震の後には津波」との意識が高かったそうですが、それでも多くの方々の尊い命が失われました。当時、津波の第一波の襲来まで庁舎内には約30名の職員がいました。しかし、津波に襲われ無事が確認された職員はわずか8名。20余名の職員の方が行方不明となりました。 なぜ、津波への注意力が高かったのに多くの方が亡くなられたのだろう。多くの職員も、住民に避難を呼びかけるために防災無線を使い、最後まで「高台へ避難してください」と呼びかけていたそうです。 それなのになぜ? それは、私たちの知識を、想像を超える津波だったからです。 3階建ての防災対策庁舎の屋上に避難していたところ、その屋上をさらに2メートルも上回る津波が襲ってきたのです。フェンスやアンテナにしがみついて一命を取り留めた方は、多くの仲間が消えていることに気付きました 「まさか、こんな高さまで・・」 波が襲ってくるその瞬間の心の声はどんなだったでしょうか。 7月、私は防災対策庁舎の前に立ちました。3年前にこの海で、この街で起こった出来事が実感を伴って感じ取ることができました。尊い人命を救うために最後まで防災無線のマイクを握りしめていた職員の方々に思いを馳せながら庁舎を後にしたのでした。 私はこの悲劇から大切なことを学びました。 それは、防災意識を高くもつことの大切さです。 毎月の避難訓練・・マンネリになっていませんか。あの時の地震の恐怖忘れていませんか。 「いつもの訓練だから」とか「いつもどおり」「このぐらいやっておけば・・」になっていませんか。 自然の力は、私たち人間の知識や力のはるか上をいっています。 「まさか、こんなはずでは」ということがないように、日頃から防災意識を高くもち、備えを万全にして いく、そういう心構えをもっていきましょう。 以上で終わります。 校長 福山 隆彦 2学期 始業式おはようございます。 長い夏休みが終わり、今日から二学期が始まります。今年の夏休みはどうだったでしょうか。 夏休み中に、大きな事故や事件に遭遇したこともなく、皆さんがこうして元気に集まることができて、とても嬉しく思います。そして、こうしてみなさんの表情を見ていると、充実した良い夏休みを過ごせたのかなと思います。1学期終業式では、「当たり前のことを大切に」「当たり前のことを当たり前にできるように」という話をしました。できましたか? さて、先生も今年の夏は、とても充実したものでした。 一つは「読書」です。日頃、なかなか忙しくて本が読めないのですが、夏休みはじっくり読むことができました。数冊読んだ中で、とても感動した本があります。それは、池井戸潤さんの「下町ロケット」という本です。全編、わくわく、ドキドキの展開ですが、最後は胸が熱くなるストーリーです。 この本の中で主人公の「君たちには夢がないのか。僕にはある」と言ったフレーズがとても心に響きました。「君たちには夢がないのか。僕にはある」 この言葉には、いろいろな意味が含まれています。 『安定』も大事だけれど、『安定』だけを追い求めて満足していませんか? チャレンジすることを忘れていませんか? たしかにチャレンジには、リスクや壁がつきもの。でもその壁を乗り越えた時は、道が開けている。ものすごい力がついている。壁から逃げるか、壁を乗り越えるか、それは自分の心が決める。 いよいよこの2学期は、自分の目標や夢に向かって飛躍する学期です。 3年生は修学旅行、その後は自分の将来に向けて進路を決定していく大切な学期となります。ぜひ、自分の将来と自分の適性をしっかり考え、いろいろな情報を得て、進路選択をしていく。受け身ではなく、主体的に自分の人生を切り開いていく、そういうたくましい生き方を期待しています。 2年生は、本校の中堅学年として、別所中の柱として、生徒会や部活動でリーダーシップを大いに発揮してほしいと思います。1年生は、夏休みを経て、より中学生らしくなった感じがします。先ほど話したように何事に対しても失敗を恐れず、チャレンジ精神で臨んでください。 ぜひ、心と体を鍛えて、自分の夢に向かって挑戦し、乗り越えていけるよう努力してほしいと願っています。 校 長 福山 隆彦 1学期 終業式みなさんにとってはどのような1学期だったでしょうか。 先生が、始業式に話したことを憶えていますか? 先生は次のような話をしました。 一つ目は、「あいさつをしっかりやろう」、二つ目は、「自分の目標をもって、挑戦しよう」 「あいさつ」については、みなさんとてもよく意識してできていると思います。先生も他校を訪問した時は生徒たちのあいさつする姿を見ています。ぜひ、学校だけでなく家庭でも地域の中でもできるようにしてください。また、まだあいさつがしっかりできてない人は、ぜひ、頑張ってあいさつをしましょう。 「目標」はどうでしたか?イチロー選手の小学校卒業文集を通して具体的な目標をもつことの大切さを朝礼で話しました。自分を振り返って具体的な目標を持つこと。すべてはそこから始まります。 1学期は各学年行事、学校行事がありました。特に5月31日の体育大会では、皆さんの一生懸命に取り組む姿に、地域の方から多くの賞賛の声がありました。大切なことは、結果よりそこに至るまでのプロセス、そして、仲間と協力し合うこと、係の仕事など責任を持ってやること、自分の仕事ではないけれどボランティアで尽くすこと。体育大会という行事一つとっても、これだけ意義や深い意味があります。それらを3年生中心に見事に達成したみなさんは、とても大きな力をもっていると思います。それから先日、2年生の職場体験がありました。先生はいろいろな事業所を訪問しましたが、どこも2年生がとてもよく仕事に取り組んでいて助かっています!という声をいただきました。とても嬉しかったです。このような行事だけでなく、学習面、生活面、委員会活動、係活動、部活動などを振り返り、しっかり自己分析や自己評価をすることが大切です。 夏休みに向けて一つ大切なことを話します。それは「当たり前こそ大切に」と言うことです。私の街に住んでいるパティシエ(世界大会チャンピオン)の方がいつも心がけていることは、「自分を成長させるために、自分をより良く変化させるために、常に自分の課題を明確にして改善に努力すること。基本的で当たり前のことこそ大切に。そして停滞は後退と同じ。常に進歩しようと努力をしていく姿勢が自分を高めていく」とお話をされました。 夏休みの家庭学習では、毎日、机に向かって勉強するという当たり前のことを続けると とても大きな力となります。ぜひ、「当たり前のこと」を大切に「続ける」自分となってください。 夏休みが明けて、みなさんの成長した元気な姿に出会えることを楽しみにしています。 校長 福山 隆彦 7月 学校朝礼
〜自分の願いを強い思いに〜
おはようございます。 今日、7月7日は七夕ですね。七夕は、願い事を書いた短冊を笹で作った笹飾りにつるすと願い事が叶うという日本で昔から伝わる習俗です。 さて、願いと言えば、今、みなさんはどんな夢をもっていますか? どんな目標をもっていますか? 大切なことは「自分はこうなりたい」という強い思いをもつことです。 今日は世界で活躍するメジャーリーガー、イチロー選手の小学校時代の卒業文集を紹介します。そこから何かが見えてくるかもしれません。 (中略) イチロー選手は「一流のプロ野球選手」「中学、高校と全国大会に出て活躍しなければなりません」と年次ごとに具体的な大会での目標とする成績、そして、そのためにイチロー選手は「練習が必要です」と宣言しています。さらに、イチロー選手は「お世話になった人に招待券を配って応援してもらうのも夢の一つです」、自らの成功のみにとどまらず、応援してくれた人や支えてくれた人達に、お礼をしたい、幸せな気持ちにしたいと述べています。 大切なことは、イチロー選手のように「いつまでに」「何をしたい」という明確で具体的な目標をもつ生き方なのではないかと思います。そして、目標に向かって努力したことは、例え「なりたい」道は違ったとしても必ず大きな力がついて役立ちます。 ぜひ、みなさんも将来への夢や目標をもってください。 校長 福山 隆彦 6月学校朝礼おはようございます。 1学期期末テストが近づいてきました。 大切なことは、目標に対してどれだけ努力したか、そのプロセスだと思っています。そして、努力するに当たっては、計画を立て、実践し、反省が必要です。 計画を立てるということは、目標を自分で決め、自分の限られた時間と自分のやるべきことの内容を調べ、自分の取り組むペース配分を考えるという作業です。これだけ自分で考えねばならぬこと、しなければならないことがあります。だから計画を立てることは、それだけでも素晴らしいのです。自分で計画を立てて取り組むテスト勉強は、みなさんが将来、世の中で働く時に取り組むプロジェクトの原型のようなものです。 ぜひ、この機会に計画する力をしっかりと身に付けましょう。 校長 福山 隆彦 5月学校朝礼
おはようございます。
今日からいよいよ体育大会の全体練習が始まります。その関係で、今日は校庭での朝礼です。 さて、6年後に東京オリンピックが開催されます。実は、ちょうど今から50年前にここ東京で オリンピックが開催されました。1964年のことです。それから半世紀。再び東京でオリンピックが 開催されるという幸運。しかも東京オリンピックが開催される時代に自分が巡り会い、感動の名シーンを目の当たりにすることができるという幸運に感謝です。 ところで、今、「感動」と言いましたが、この「感動」はどうして生まれるのでしょうか。 ◆感動は、ふざけの中からは生まれません。 ◆感動は、楽(ラク)なことからは生まれません。 感動は、苦しくても辛くても目標に向かって真剣にひたむきに頑張っている姿から生まれます。 感動は「感じて動く」と書きます。 始業式でも話しましたが、冬季オリンピックでは浅田選手のひたむきな生き方に多くの人が感動しました。金メダルが取れなかったという結果よりも、自分の納得できる演技ができたことに喜びを感じた浅田選手。私は、そこに金メダル以上の価値を見た思いでした。 みなさんもこの体育大会において、自分の目標、自分たちの目標をもち取り組んでください。 どんな目標でもかまいません。最高の演技をしよう、最高の応援をしよう、最後まであきらめずに頑張り抜こう、みんなで力を合わせて乗り越えよう、one for all all for one 一人はみんなのために、みんなは一人のために。 その目標を追い続ける、みなさんの一生懸命な姿に多くの人が感じ、心が動くのだと思います。 そういう体育大会を期待しています。 近隣にお住まいの皆様。本日より体育大会の全体練習が始まります。 騒音等で大変、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。 5月31日(土)が体育大会の本番です。ぜひ、お越しいただき、ご参観の上、生徒たちに激励の お言葉をかけていただけますと、大変有り難く存じます。 どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、本番に向かって頑張っていきましょう。 別所中学校長 福山 隆彦 ★体育祭の練習が始まりました。写真は練習風景です。みんな真剣に取り組んでいます! |