5月22日(金)午後10時30分現在
緊急のお知らせはありません。
本日、新型インフルエンザに対する新たな対応指針が、厚労省より発表されました。 今回の新型が 「 弱毒性 」 であることを踏まえ、地域の実態に即して柔軟な対応をとれるように改正されたようです。
そのため、今回の新型に関しては、当面 「 いきなり都道府県レベルで一斉休校 」 という措置がとられる可能性は低くなったと思われます。
それに伴い、「 緊急連絡の有無にかかわらず、毎晩午後9時〜10時を目安に学校HPを定期更新 」 という本校の対策も、この週末(日曜日)をもってとりあえず一時終了させていただきます。
この間、学校HPへのアクセス数が、連日600〜800件と今までになく増加し、皆様の危機意識の高さを実感いたしました。 ありがとうございます。
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さて、この数週間私は、新型インフルエンザに関する情報収集をするために、さまざまなマスメディアに目を通してきました。 そして、その際に改めて感じたことは、相変わらずこの国の世論は 「 対極にある二つの見解 」 の間を、振り子のように行ったり来たりするのだなあ、ということです。
具体的にいうと、この間の新型インフルエンザ対策への世論を大別すると、
A 「 対策・危機管理が不十分、甘い 」 と批判する声と、
B 「 過剰反応・騒ぎすぎ 」 と批判する声との2種類があったように思います。
どちらも対応策について批判しているという点では一致しているのですが、内容は対極にあります。
その二つの声が、「 海外での発生・感染拡大 」 → 「 警戒レベルの引き上げ・検疫強化 」 → 「 空港での感染者確認 」 → 「 関西方面での感染者確認 」 → 「 同じく感染拡大 」 → 「 東京での感染者確認 」 と、刻々変化していく局面ごとに大きくなったり小さくなったりしていました。
それに加えて、大阪府知事が直接 「 柔軟な対応 」 を厚労省に訴えている姿、 休校中の高校生がカラオケ店に行列をつくっているていたらく、 マスクを買い求める人々が薬局の店頭に並んでいる様子、映画 「 アウト・ブレイク 」 を連想させるような検疫官の物々しい防護服など、 その時々で報じられる映像もA・B二つの世論の優劣を決定するスパイスになっていたようです。
……と、過去形で綴ってきてしまいましたが、新型インフルエンザの問題は、今なお現在進行形です。
別所中学校は、これまでも、そして、これからも、決してぶれることのない根幹部分と、臨機応変に(柔軟に)対応できる枝葉部分とを織り交ぜて対応してまいります。
根幹とはすなわち、「 生徒の安全・健康が最優先 」 「 生徒の学力保障(学習機会の確保)は、学校の危機管理 」 「 緊急の情報伝達方法の確立 」 の3本の幹です。 それらの幹がしっかりして初めて、それ以外の枝葉部分の柔軟な対応が可能になるのです。
対策は不十分なのか? 過剰なのか?
世論がどうであれ、別所中学校の教職員は、今目の前にいる生徒を見据え、今後も物心両面にわたる準備を進めてまいります。
保護者の皆様におかれても、今後も変わらないご理解とご協力をお願い申し上げます。
蛇足ながら……。
今後は、「 柔軟性 」 を重視した厚労省の新たな指針を受けて、
● その学校のある区市町村で、国内感染者が確認された場合
● 区市町村は違うが、その学校にきわめて近い地域で国内感染者が確認された場合
● その学校の学区域で、国内感染者が確認された場合
● その学校の生徒や教職員の家族に、国内感染者が確認された場合
● その学校の生徒や教職員に、国内感染者が確認された場合
● 上記それぞれが、複数確認された場合
等々、さまざまな場面で、休校か、学年閉鎖か、学級閉鎖か、あるいは通常どおりかについて、対極にある二つの世論の間で 「 柔軟な決断 」 を迫られることになるかと思います。
そのとき、「 校長泣かせの、天の一声 」 が聞こえてくることを、私はひそかに怯えているのです。 その 「 天の一声 」 とは、次の一言です。
「 各学校の、校長判断 」
校長 武田幸雄