生徒の皆さんは、どのようなお正月を過ごしていますか。
私たちの現代生活は、衣・食・住 さまざまな面で洋式化されています。
しかし、お正月だけは 「 和 」 を感じさせてくれる歳時記がたくさんあります。
初詣で、書き初め、おせち料理、門松、羽子板、振り袖姿 ……。
365日、目にするもの、耳にするものの多くが 「 洋 」 となっている今日、せめてお正月の三が日ぐらいは思い切り 「 和 」 の気分にひたってみるのもよいのではないでしょうか。
ちなみにこの三が日、私は終日BGMに琴のCDを流し続けて 「 和 」 の雰囲気を出しているつもりなのですが、家族からは少し迷惑がられています。
さて、今日1月2日は、そんな 「 和 」 を感じさせてくれる歳時記のひとつ 「 初夢 」 です。 この日が私の誕生日であることは、終業式のお話しの中で裏話とともにカミングアウトしてしまいましたが、今日はこの 「 初夢 」 について、お話しさせてください。
といっても、以下は 「 日本人のしきたり 」( 青春出版社 ) という本から引用させてもらいます。 「 おりたたみ記事 」 をクリックして読んでみてください。
皆さんが幸せな初夢をみられますように!
校長 武田幸雄
おりたたみ記事 ・ ここをクリック
一般的に、正月の二日の夜に見る夢を 「 初夢 」 といい、見た夢の内容しだいで、その年の運勢を占うものです。
「 なぜ元旦ではなく、正月二日の夜に見る夢が初夢なのか 」 と疑問を抱く人も多いと思いますが、昔は書き初め、稽古始め ( けいこはじめ )、仕事始めなど、年初めの行事が二日であったため、一年のスタートとして、二日に見る夢を重視したようです。
初夢にその年の運勢が表れるということで、だれもができるだけ良い夢を見ようと、いろいろな試みをしました。
初夢の信仰は、もともと中国から伝わったもの。
「 夢を食う 」 といわれる貘 ( バク ) の絵を枕の下に入れて、吉夢を見ようとしたという故事にあやかって、日本でも室町時代には、縁起の良い七福神を乗せた宝船の絵を、枕の下に入れて寝るようにしていました。
江戸時代になると、めでたい初夢というのは、「一 富士 二 鷹 三 茄子 」 ( 一 ふじ 二 たか 三 なすび ) などの順といわれるようになりました。
これらの初夢はいずれも駿河 ( するが = 今の静岡県 ) の名物です。
これは当時、天下を取った三河国出身の徳川家康にあやかりたいという庶民の願望もあって、こうした夢を見ようとしたのです。
ちなみに、江戸時代の元禄期 ( げんろくき ) にも、新年になると宝船の絵が飛ぶように売れたといいます。