写真は、終業式の校歌合唱の様子です。
今回の終業式から、校歌合唱の指揮者と伴奏者が2年生に変わりました。
伴奏者は浅野日向子さん(写真・上)、指揮者は伊與木 透くん(同・中)です。
二人とも、今日が儀式的行事デビューとは思えないほど落ち着いていました。
終業式では、私の話のほかに、生活指導主任の棟方先生から冬休みの過ごし方と2学期の反省に関するお話がありました。
校長講話の内容については、下をクリックしてください。
校長講話・ここをクリック
今日は、長かった2学期の終業式です。
そして、皆さんにとって楽しみなクリスマス・イブでもあります。
今年度の2学期の終業式は、このクリスマスと関連のある話をさせてください。
3年生の中には、英語の授業でビデオを見た人がいるかもしれませんが、
1985年、マイケル・ジャクソンやスティービー・ワンダーなどアメリカのミュージシャンが集まり、アフリカの飢餓を救済するために作られた曲があります。
有名な 「 We are the world ( ウイ・アー・ザ・ワールド )」 です。
しかし、実はその前の年、フィル・コリンズやポール・マッカートニーといったイギリスのミュージシャンが、やはりアフリカの飢餓を救うために作ったチャリティー・ソングがあります。 「 ウイ・アー・ザ・ワールド 」 は、むしろその曲に影響を受けて作られたと言えるでしょう。
その曲のタイトルは 「 Do they know it’s Christmas ? ( ドウ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス? )」。 意味は 「 彼らは、今日がクリスマスだということを知っているのだろうか? 」 です。
今から、この曲を聴いてみてください。(生徒には訳詞付きの歌詞を配布)
♪ ♪ ♪ ♪ ♪
キリスト教の国でもないこの日本でも、クリスマスを祝う習慣はすっかり定着しています。 もしかしたら、世界中が1年で一番華やぐ日かもしれません。
しかし、その一方でこの地球のどこかには、「 クリスマスを祝う余裕もなく、必死になって今日を生き延びなければならない人々 」 もいるのです。
街中が華やぎ、皆がワクワクするような気分に浸っているときだからこそ、そういう人々の悲しみ・苦しみにも思いを至らせることは、とても意義のあることだと思います。
そして、この曲のタイトルである 「 Do they know it’s Christmas? 」( 彼らは、今日がクリスマスだということを知っているのだろうか? ) という問いは、私たちにそのことを気づかせてくれます。
だからといって、私は、思いを至らせる対象を飢餓に苦しんでいる人々に限定しているのではありません。 飢餓に限らずさまざまな苦しみによって、クリスマスを祝うことさえままならない人々のために、自分に今何ができるのかを考えてほしいのです。
身近なところで 「 いじめ 」 はどうでしょうか。
別所中に限らず多くの中学校が、今日このクリスマス・イブに終業式を迎えています。 現在、いじめに苦しんでいる人がいるとしたら、その人はクリスマス気分で浮かれていると思いますか?
私は、そうは思いません。 浮かれ気分というよりは、明日からの冬休み期間はいじめられなくて済む、いじめっ子と顔を合わせなくて済むといった、一時の悲しい安堵感に浸っていることでしょう。
「 Do they know it’s Christmas? 」
( 彼らは、今日がクリスマスだということを知っているのだろうか? )
この問いが、現在いじめを受けている人たちを対象としているのであれば、答えは 「 No, they don’t 」
とてもクリスマスを祝おうなどという気持ちにはなれないでしょう。
「 聖なる夜 」 と書いて 「 聖夜 」 です。
宗教めいたことを言うつもりはありませんが、この聖なる夜に別所中からいじめを撲滅することを誓ってください。
叩く・蹴るなどの肉体的ないじめはもちろん、集団で無視する、手紙やメールを回す、傷つく言葉を投げかける、持ち物を隠したりいたずらしたりするといった、精神的ないじめのすべてを根絶してください。
「 悪ふざけ 」 という名のいじめ、「 からかい 」という名のいじめ、「 いじる・いじられる 」 という名のいじめ … それらのすべてを 「 しない・させない・許さない 」 という強い気持ちを持ってください。
すべての生徒が、心からの笑顔で 「 メリークリスマス 」 そして 「 明けましておめでとう 」 と言える学校であることを、校長として切に願っています。
どうぞ、良い年を迎えてください。