※ 本日の朝礼では、都大会に進出を決めたテニス部の表彰も行いました。
おはようございます。
最近、コンビニやドラッグストア、本屋さんなどに行くと、見て悲しくなるような貼り紙を目にすることが多くなりました。 その貼り紙には、こう書いてあります。
「 万引きは、犯罪です 」
なぜ、この貼り紙を見ると悲しくなるのでしょうか?
「 万引き 」 … つまり、お店の物を盗むという行為は 「 犯罪 」 以外のなにものでもありません。 では、そんな当たり前のことを、わざわざ貼り紙にして掲示しなければならないのはなぜなのか?
それは、多くの人が万引きに対する罪の意識を麻痺させているとしか思えないほど、この犯罪行為が頻繁に行われていることの表れだからです。 だから、この貼り紙を見ると悲しくなるのです。
校長講話・ここをクリック
「 万引き 」 は、法律上は 「 窃盗 」 という罪になります。
法律上ではこの罪を犯した場合、「 10年以下の懲役、または50万円以下の罰金 」 に処せられることになっています。
おかしな言い方ですが、「 十分、立派な犯罪 」 なのです。
なぜ 「 万引き 」 がいけないのか?
今述べたように、「 法律で禁じられているから 」 と答えるのは簡単です。
しかし、大切なことは、「 では、なぜ法律が禁じているのか 」 なのです。
法律が 「 万引き 」 つまり 「 窃盗 」 を禁じているのは、それが他者の財産を奪う行為、つまり、人が幸せに生きる権利を奪う行為だからなのです。
ちなみに、街中で本屋さんが減少している理由の一つに、「 万引きの増加 」 があるそうです。 本屋さんでは、1冊の本を万引きされてしまうと、40冊の本を売らないと元が取れないのだそうです。
つまり、1冊万引きされてしまうと、、41冊の本を売って初めて利益が出る計算になります。 これでは、万引きが増えることで商売をやめざるを得ないお店が出てくるのも当然ですよね。
もうひとつ。 なぜ、「 万引き 」 がいけないのか?
動物、いえ、ここではあえて 「 獣 ( けだもの )」 と表現しましょう。
獣は、何かが欲しいと思った瞬間、すぐそれに飛びつきます。
それに対して人間は、何かが欲しいと思っても、それを手に入れるための正当な手順を考えます。 物を手に入れるためには、お金が必要である。 だから、働いたり、お小遣いを節約したりして、お金を貯めよう。 そうして貯めたお金と交換して手に入れたり、どうしても無理と判断して諦めたり、他の物に目標を変えたりするのです。
こうした心の働きを 「 理性 」 と言います。
これは、欲しいと思ったらすぐに飛びつく 「 本能 」 しか持たない獣と違い、人間だけが持っている心の働きです。 したがって、それを失うことは、人間としての誇りや尊厳を、自ら捨て去ることにつながるのです。
なぜ、「 万引き 」 はいけないのか?
それは、「 人が幸せに生きる権利を奪うから 」 そして、「 自分が人間であることを放棄することにつながるから 」 なのです。
以前、覚醒剤防止キャンペーンで 「 覚醒剤やめますか? それとも、人間やめますか? 」 というフレーズがありました。 覚醒剤の使用が、人間の理性を奪い去ってしまうことを表現したフレーズだと思います。
だとしたら、私は 「 万引き 」 を行う理性なき者たちにもあえて言いたい。
「 万引きやめますか? それとも、人間やめますか? 」