ナンバ走り
おはようございます。(児童の元気な挨拶が響く)
元気な挨拶で気持ちがいいですね。ありがとう。 皆さん「東海道中膝栗毛」というお話を知っていますか?なんだか難しそうな名前ですね。昔の、まだ皆が着物を着ていた時代に、弥次さん、喜多さんという二人が東京の日本橋から京都の三条大橋まで旅行をする話です。約490キロメートルの距離を12日間で歩いて行ったそうです。この話から計算してみると、一日にだいたい41キロメートルくらい歩いて行ったことになります。マラソンと一緒ですね。時速はだいたい5キロメートルです。実はこの歩く速さはアメリカのビジネスマンの歩く速さより速いのです。弥次さんは50歳でちょっと太り気味、喜多さんは30歳だそうですから、結構速いですね。この歩く速さには2つ理由が考えられています。一つは「ワラジ」、もう一つは「ナンバ歩き」、「ナンバ走り」です。「ナンバ走り」というのは、こうして(歩いて見せながら)、右足が出るときに右腕、左脚が出るときに左腕が出る走り方のことです。何だか変ですね。着物を着ていたからそうなったのかともいわれています。今でもお相撲さんの動きの中には残っています。オリンピック選手がこの走り方を研究したりもしています。ナンバ走りが本当に速い走り方かどうかは分かっていません。 さて、今日皆さんに伝えたいことは、走り方のように生まれつき速い人がいるように思えることでも、高学年の人は分かるかな、文化の違い、国の違いや生活の仕方の違いで変わってくるものだということです。そこに工夫の余地があるということです。運動会では競争して走ることがあります。いろいろ考えて工夫してみてください。 平成25年5月20日 児童朝会で、校長の話より |
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